ラブライブ SS 凛「絵里ちゃんと入れ代わったにゃ」

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――夕方 部室――

 

穂乃果「ああ疲れた~」グデー

 

海未「穂乃果、先に着替えないと風邪引きますよ」

 

ことり「お疲れ様、穂乃果ちゃん」

 

キャッキャッ ワイワイ

 

凛「………………」ボンヤリ

 

海未「絵里、明日の練習メニューですが――」

 

絵里「そうね、もう少し柔軟を――」

 

凛「……………………」

 

バッ

 

凛「!」

 

希「だーれだ?」

 

凛「うにゃ…希ちゃん……」

 

希「えりちの顔に何か付いてる?」ヒョイ

 

凛「えっ……」

 

希「凛ちゃんの熱い視線に気付かないなんてえりちも罪づくりやね」

 

凛「!ば、ばれてた……?」

 

希「ウチにだけね」

 

凛「うぅ…………」

 

希「えりちがどうかしたん?」

 

凛「ううん……ただ…その…………」

 

希「?」

 

凛「……一度でいいから、絵里ちゃんみたいになれたらなって……」

 

希「えりちみたいに?」

 

凛「かっこいいし可愛いし、スタイルもいいし……もうコンプレックスを持たなくても平気そうだし……」

 

凛「きっと毎日楽しいはずにゃ……」

 

希「……………………」

 

凛「あはは……凛には絶対届かないから……」

 

希「ふふ……今の言葉、えりちにぜひとも聞かせてあげたいなぁ」

 

凛「?」

 

希「凛ちゃんのことが羨ましい人だってたくさんいるよ、凛ちゃんが知らないだけでね」クスッ

 

凛「……………」ウツムキ

 

希(ううーん、これは信じてない顔やね……)

 

希「よし……なら、ウチがおまじないしてあげる」スッ

 

凛「!」

 

希「凛ちゃんが自分のことを、もっと大切に……もっと愛しく思えますように」

 

希「はーいプシュ!」

 

 

――――――――――――――――――――

 

――星空家――

 

凛「ふぅ…………」ゴロン

 

凛「…………」

 

凛(希ちゃんはああ言ってたけど……)

 

凛「」カガミ チラッ

 

凛(……やっぱり凛は、絵里ちゃんみたいになりたい)

 

凛(同じ一年生でも、凛に比べてかよちんは可愛いし、真姫ちゃんは綺麗だし……)

 

凛(…………)シュン

 

凛(寝よう…………)スッ

 

――

――――

――――――

 

――翌日――

 

凛「すぅ…………すぅ…………」Zzz

 

ジリリリリリ!

 

凛「うぅ……もう朝…………」カチッ

 

凛「ふぁあ…………」プワプワ

 

凛(なんだか胸の辺りが重い気がする……)

 

凛「手洗いうがい……歯磨きしないと……」ポワン

 

亜里沙「お姉ちゃんおはよー」ガチャッ

 

凛「ふぇ……?」

 

亜里沙「今日は亜里沙の勝ちだね」フンス

 

凛「……………」

 

亜里沙「あれ、お姉ちゃん?」

 

凛「亜里沙ちゃん……?」

 

亜里沙「うん、亜里沙だよ」

 

凛「…………」ポカーン

 

凛「」ゴシゴシ

 

凛「」ジー

 

亜里沙「」ニコッ

 

凛「………………」

 

凛「」

 

凛「ふにゃああああ!?」

 

亜里沙「お姉ちゃん!?」

 

凛「な、なんで亜里沙ちゃんが凛の家に!?」

 

亜里沙「なんでって、ここは私とお姉ちゃんのマイホームだよ?」キョトン

 

凛「…………!?」

 

亜里沙「あっ、お姉ちゃんたらまだ寝ぼけてるんだね。もう、こっちこっち」グイッ

 

凛「ど、どこに行くの!?」

 

亜里沙「洗面所、顔洗えばきっと目が覚めるよ。レッツリフレッシュ!」

 

凛(よくみたらこの部屋……凛の部屋じゃない……!)

 

ガチャッ

 

亜里沙「えー、階段にお気をつけください」スタスタ

 

凛(ここはどこ……!?)キョロキョロ

 

亜里沙「えー、ところどころに飾ってあるのがマトリョーシカでございまーす」

 

凛「あわわ…………」ビクビク

 

凛(亜里沙ちゃんがいるってことは……まさか絵里ちゃんの家!?)

 

亜里沙「到着いたしました、洗面所でーす」

 

亜里沙「さぁお姉ちゃん、新しい朝を迎えて!」

 

凛「……」ゴクリ

 

凛(夢なら目が覚めるはず……ドッキリならここでばらしてくれるはず……!)バシャバシャ

 

凛(鏡さん……答えをちょうだい!)バッ

 

カシコイ カワイイ エリーチカ

 

凛(絵里)「」

 

凛(絵里)「…………に」

 

凛(絵里)「にゃあああああっ!!!?」

 

亜里沙「はらしょー……すごい目覚め……」

 

 

―――――――――――――――――――

 

凛(絵里)(なんとか亜里沙ちゃんを誤魔化して学校まで来たけど……)

 

凛(絵里)(うぅ、どうしよう……)

 

モブA「絵里先輩、おはようございます」ペコリ

 

凛(絵里)「!」ビクッ

 

凛(絵里)「えっ、あ……お、おはようございます」ペコ

 

モブA「え、絵里先輩、頭なんて下げてくださらなくて結構です!」アセアセ

 

モブA「なんだかごめんなさい……」ササッ

 

凛(絵里)「あっ、凛のほうこそ……じゃなくて、わたし――――……行っちゃった」

 

凛(絵里)(知らない先輩に挨拶されたらどうしても萎縮しちゃう……)

 

凛(絵里)(早く絵里ちゃんを……凛を見つけないと……)タッタッタ

 

 

――1年生廊下――

 

凛(絵里)「……………………」キョロキョロ

 

真姫「あら……エリー?」

 

凛(絵里)「ま、真姫ちゃん!?」

 

真姫「なによそんなに驚いて……」

 

凛(絵里)「あ……ご、ごめん」

 

真姫「……?エリー、なんだか少し口調が変じゃない?」

 

凛(絵里)「!そ……そんなことないわ」

 

真姫「さっきわたしのこと『ちゃん』付けで呼んでなかったかしら」

 

凛(絵里)「そ、それより真姫、凛はどこ?」

 

真姫「凛?凛なら用があるってさっき3年生の教室に向かったけど」

 

凛(絵里)「そう、ありがとう、じゃあわたし急いでるからまたね!」タタタ

 

真姫「……いったいなんだったのかしら」

 

真姫(凛だけじゃなく絵里の様子まで変なんて……今日は不思議な日ね)

 

 

――3年生廊下――

 

凛(絵里)「」キョロキョロ

 

凛(絵里)「!」

 

モブA「あっ、絵里だ、こっちこっち」

 

モブB「かわいい後輩が訪ねてきてるよー」

 

凛(絵里)(あれ、絵里ちゃんだよね……)

 

凛(絵里)「り、凛、おはよう……」

 

絵里(凛)「え…絵里ちゃんこんにちは……」

 

凛(絵里)「とりあえず部室までいきましょう……」

 

絵里(凛)「う、うん、わかった……」ソソクサ

 

モブA「じゃあね凛ちゃん」ブンブン

 

モブB「また来てね~」ブンブン

 

絵里(凛)「はは……」フリフリ

 

絵里(凛)「……おうち帰りたい…」ガクッ

 

凛(絵里)(間違いなく絵里ちゃんだ)

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

絵里(凛)「いったいこれはどういうことなの……!」

 

凛(絵里)「凛にも分からないよ、起きたら突然絵里ちゃんの家で寝てて……」

 

絵里(凛)「わたしもよ、凛のお母様に突然起こされて……」

 

凛(絵里)「朝起きたら身体が入れ替わっちゃってたにゃ……」

 

絵里(凛)「……こんなことありえないわ」

 

絵里(凛)「それこそ希のスピリチュアルじゃない!」

 

凛(絵里)「希ちゃん……あっ!」

 

絵里(凛)「!……まさか」

 

凛(絵里)「……か、関係あるかどうかは分からないけど、凛、昨日希ちゃんにハンドパワーをかけてもらったの……」

 

絵里(凛)「」

 

凛(絵里)「もっと自分のことを大切に思えますようにって……――絵里ちゃん?」

 

絵里(凛)「…………」プルプル

 

絵里(凛)「のーぞーみー!」ゴゴゴ

 

絵里(凛)「今日と言う今日は許さないわよ!」ダダッ

 

凛(絵里)「待って絵里ちゃん!まだ希ちゃんのせいだって決まったわけじゃあ――」

 

絵里(凛)「決まったも当然よ!絶対にそれが原因じゃない!」

 

絵里(凛)「一生このままだったらどうするのよ!」

 

凛(絵里)「っ……!」

 

凛(絵里)(…そうだよね……一生凛のままなんて、嫌だよね……)

 

凛(絵里)(………………)シュン

 

絵里(凛)「………………?」

 

 

――――――――――――――――――――――

 

凛(絵里)(絵里ちゃんと相談した結果、とりあえずμ’sのみんなにも秘密にすることにした。こんなこと、誰に言っても信じてもらえないと思うし。もし夢なら、早く覚めてくれることを願って――――あれ?)

 

凛(絵里)(せっかく憧れの絵里ちゃんになれたんだから、別にこのままでもいいんじゃあ……)

 

凛(絵里)(…そうだよ、これでいつでも堂々としてられるし、スカートもかわいい服も違和感無く着られるし……)

 

凛(絵里)「」カガミ チラッ

 

凛(絵里)「……えへへ」ニヘラ

 

――

――――

――――――

 

――3年生教室――

 

教師「え~、つまりこの数式が――」

 

凛(絵里)「………………」

 

凛(絵里)(どうしよう、ちんぷんかんぷんにゃ……)

 

凛(絵里)(ノートも綺麗な字でびっしり……これ、なんて読むんだろう……)

 

教師「それじゃあここの数式を――絢瀬、答えてくれ」

 

凛(絵里)「えっ!」ビクッ

 

凛(絵里)「えと、その……」アセアセ

 

教師「……?どうした、簡単だろ」

 

 

凛(絵里)「っ……ご、ごめんなさい、分かりません……」

 

教師「そうか……珍しいな」

 

教師「じゃあ代わりに――」

 

凛(絵里)「…………」ストン

 

希「…………」

 

 

――――――――――――――――

 

――お昼休み――

 

希「えりちが答えられないなんて珍しいね」

 

凛(絵里)「あはは、ちょっと気が動転しちゃって……」

 

にこ「ボーっとしてたんじゃないの?」

 

凛(絵里)(結局どの授業も全く分からなかったにゃ……)

 

希「この後ウチとえりちはいつも通り生徒会室やけど、にこっちはどうする?」

 

にこ「一緒に行くわ、部長として生徒会長さんに次のライブ場所の許可をもらわないといけないしね」

 

希「結局いつも通りやね」

 

凛(絵里)「…………」ポカーン

 

希「えりち、どないしたん?」

 

凛(絵里)「お昼休みは……」

 

にこ「はぁ?そんな時間あるわけないでしょ」

 

希「生徒会と部活の板ばさみは辛いねぇ」

 

凛(絵里)「……………………」

 

凛(絵里)「」

 

 

―――――――――――――――――――――

 

にこ「ちょっと絵里、ここの字間違えてるわよ?」

 

凛(絵里)「あっ、ご、ごめん……」

 

希「えりち、こないだの書類ってどこにしまってくれたん?」

 

凛(絵里)「えっ、えっと…………ごめん、忘れちゃった……」

 

にこ「……ねぇ絵里、あんた今日ポンコツすぎない?」

 

希「ううーん、そうやね。いつもの天然ボケにしては今日はより一層……」

 

凛(絵里)「……ごめんなさい」シュン

 

にこ「……いいわ、今日は休んでて」

 

凛(絵里)「えっ……でも」

 

にこ「いつもあんた一人が頑張ってるんだから気にしないの」

 

希「にこっちの言うとおりやん。えりち、ゆっくりしとき」

 

凛(絵里)「……うん、ありがとう」

 

凛(絵里)(今の凛じゃ役に立つどころか足を引っ張っちゃうよね……)

 

凛(絵里)(絵里ちゃん、見えないところでいつもこんなに頑張ってたんだ……)

 

凛(絵里)「……………………」ウツムキ

 

 

――帰り道 夕方――

 

希「今日の練習はなかなかハードやったね」

 

にこ「基礎練習は基本だけど……海未の練習メニューはさすがにこたえるわ」

 

凛(絵里)「…………」トボトボ

 

希「えりち、大丈夫?」

 

にこ「なんだか今にも倒れそうよ?」

 

凛(絵里)「う、うん……大丈夫」

 

凛(絵里)(お昼の書類整理の後、放課後にμ’sの練習にライブ場所の申請手続き、後輩への挨拶、愛想笑い、その他もろもろ……etc)

 

凛(絵里)(もう頭も身体もボロボロにゃ……)

 

希「……そういえばね、えりち」

 

希「昨日なぁ、凛ちゃんがえりちのことを羨ましいって言ってたんよ」

 

凛(絵里)「!……そ、そう」

 

希「かっこよくて可愛くて、スタイルもよくて……きっと毎日楽しいはずって」

 

凛(絵里)「……………………」

 

希「でも、今のえりちの辛さを凛ちゃんが知ったら、どう思うかな」

 

希「羨ましい、毎日が楽しいって……ほんとにそう思うかな」

 

凛(絵里)「………………」ウツムキ

 

にこ「あんた、この前言ってたわよね」

 

にこ「凛や花陽、真姫ちゃんたち1年生のことが羨ましいって」

 

凛(絵里)「!」

 

凛(絵里)(絵里ちゃんが凛たちのことを……?)

 

にこ「あんたらしくない弱音だと思ってたけど、よく考えたら全然違う意味だったのね」

 

にこ「弱音じゃなくて、反対に自分のことを叱咤激励してたんでしょ」

 

にこ「自分が羨ましいと思えるくらい、あの子達に今の学園生活を楽しんでもらいたいって……」

 

凛(絵里)「…………!」

 

にこ「だから、なるべく負担は先輩である自分が背負いたいって……どう、図星でしょ」

 

希「ふふ……えりちの気持ちわかるよ」

 

希「ウチらが1年生のころは、素直に学園生活を楽しめるような状態じゃなかったもんね」

 

希「にこっちもウチも、えりちもね…………」

 

凛(絵里)「………………」

 

希「だからせめて、凛ちゃんたちだけには……」

 

希「凛ちゃんたちが、自分のことを幸せで、何より愛しく思ってくれていれば……えりちの思惑は大成功やね」

 

にこ「でも、凛は羨ましいって言ってたんでしょ?……もうすこし、がんばらなきゃね」

 

のぞえり「……先輩として」

 

希「……えりち、いつもお疲れ様」ニコッ

 

凛(絵里)「…………」ホロリ

 

凛(絵里)「うっ……ぐすっ…………」ジワッ

 

凛(絵里)「ううっ、うえぇえ…………」ポロポロ

 

希「えりち……?」

 

にこ「ちょっと、どうしたの?」

 

凛(絵里)「にこちゃん希ちゃん、ごめんね……ごめんなさい……!」ダッ

 

にこ「あっ…………」

 

希「……………………」

 

 

―――――――――――――――――――――

 

――星空家――

 

ピンポーン

 

凛ママ「はーい――あら、あなたは確かμ’sの……」

 

凛(絵里)(お母さん……)ジワッ

 

凛(絵里)「っく……」グスッ

 

凛(絵里)「すいません、こんな時間に……凛さん、いらっしゃいますか?」

 

凛ママ「ごめんなさい、凛ならまだ学校から――」

 

絵里(凛)「――――凛?」

 

凛(絵里)「!」

 

凛(絵里)「……絵里ちゃん」

 

絵里(凛)「ダメじゃない、今は私の家に帰ってくれないと……」

 

絵里(凛)「……それとも、(お母さんに)会いたくなっちゃった?」

 

凛(絵里)「――絵里ちゃん!」ダキッ

 

絵里(凛)「きゃっ!…………凛?」

 

凛(絵里)「絵里ちゃんごめんね!ごめんなさい……っ!」ポロポロ

 

絵里(凛)「ごめんなさいって……凛は私になにもしてないでしょ?どうしたの?」

 

凛(絵里)「凛、絵里ちゃんの気持ちも考えないで、勝手なことばかり言って…………うぅ、うぇえぇ……!」

 

絵里(凛)「落ち着いて凛、ほら、凛のお母さんが変に思うわよ」

 

凛(絵里)「凛、なんで分からなかったんだろう……かよちんがいて、真姫ちゃんがいて、毎日お昼休みにはたくさんおしゃべりできて……疲れて帰ったら、家でお母さんが待っててくれてて……あんなに毎日幸せだったのに、絵里ちゃんのことを羨ましがって……!」ポロポロ

 

凛(絵里)「絵里ちゃんの苦労もしらないで……凛……凛……!」ポロポロ

 

絵里(凛)「…………凛」

 

絵里(凛)「……偉いわ」ポンッ

 

絵里(凛)「ちゃんと気付けたじゃない、自分の大切なものに……」ナデナデ

 

絵里(凛)「日常にある幸せって、無くしてみないと分からないものよ」ギュッ

 

絵里(凛)「わたしも、凛になってわかったわ……あなたのつらさも、幸せも――」

 

絵里(凛)「――そして、私自身の幸せもね」

 

絵里(凛)「……今日は、一緒に寝ましょうか」

 

絵里(凛)「嫌な夢なら、もう覚めてくれてもいい頃だけど……」

 

凛(絵里)「凛も、早く戻りたい…………」ギュッ

 

凛ママ「…………凛……」ポツリ

 

 

―――――――――――――――――――――

 

――夜 凛の部屋――

 

絵里(凛)(なんだか変な気分ね、自分に抱きつかれるのは)

 

凛(絵里)「すぅ…………すぅ…………」Zzz

 

絵里(凛)(もう寝ちゃったわ……よほど疲れてたのね)ナデナデ

 

絵里(凛)「……さてっと」ピッ

 

-ライン のぞにこえり-

 

絵里『希、にこ、起きてる?』

 

希『待ってたよ』

 

にこ『にこっ♪』

 

絵里『やっぱりあなたたちの仕業だったのね……』

 

希『どうなった?』

 

絵里『今は家で一緒に寝てるわ』

 

にこ『一安心にこ』

 

絵里『玄関で大泣きする自分を見る羽目になったのよ、あなたたちのせいでね』

 

希『ということは、凛ちゃんの家やね』

 

にこ『にこたちにこっそり打ち明けた時点でフラグは立ってたにこ』

 

絵里『どうせ凛に余計なこと言ったんでしょ。もう……』

 

希『ところでえりち、思う存分好きなことができる学園生活はどう?』

 

絵里『そうね、悪くはないわ。ゆっくりできるし、真姫や花陽の意外な一面も見られるし』

 

絵里『でも、やっぱりわたしは元のほうがいい』

 

絵里『早く元に戻って、この幸せを守ってあげたいって気持ちがより一層強くなったわ』

 

絵里『それに、あの忙しい毎日もやりがいがあって割りと好きだし……ね』

 

希『えりちは素直じゃないね』

 

にこ『にこたちと過ごす学園生活が楽しいって言えばいいにこ』

 

絵里『……そうね、その通りよ』

 

絵里『早く戻って絢瀬絵里の幸せを、思う存分堪能したいわ』

 

――

――――

――――――

 

 

―――――――――――――――――――――

 

――翌日 待ち合わせ場所――

 

希「えりち、遅いね……」

 

にこ「………………」

 

 

??「――お待たせ」

 

 

希「……えりち」

 

にこ「……絵里、おはよう」

 

??「…………は」

 

のぞえり「?」

 

絵里「はらぁーしょー!」

 

絵里「絢瀬絵里、復活よ!」フンス

 

希「!……えりち!」

 

にこ「絵里、元に戻ったのね!」

 

絵里「あれ……二人とも疑わないの?」

 

絵里「本来なら私、こんなこと言わないと思うんだけど……」

 

希「ううん、間違いないよ」

 

にこ「その絶妙なポンコツ具合、どこからどう見ても絵里よ!」

 

絵里「……………………」

 

絵里「」

 

――絵里・END――

 

 

凛「えへへ、いい朝!」

 

凛「お母さんのご飯おいしい♪」モグモグ

 

凛ママ「凛、そろそろ出ないと間に合わないんじゃない?」

 

凛「あっ、ほんとだ。んっ――ごちそうさま!」

 

凛「体操服持って……よし」

 

凛「お母さん行ってきます!」

 

凛ママ「いってらっしゃい」ニコッ

 

凛ママ「……おかえりなさい、凛」ポツリ

 

 

――待ち合わせ場所――

 

凛「かよちん真姫ちゃん、お待たせ!」

 

真姫「!……凛」

 

花陽「凛ちゃん……」

 

凛「今日はいい天気にゃ~」

 

まきぱな「!」

 

凛「絶好の練習日和だねぇ、って……かよちん、真姫ちゃん……?」

 

真姫「……凛、あなた今――」

 

花陽「にゃあって……」

 

凛「この口癖は凛のトレードマークにゃ♪」

 

まきぱな「………………」

 

凛「あれ、かよちん、真姫ちゃん……?」

 

真姫「――凛!」ダキッ

 

凛「にゃ!?」

 

花陽「それでこそ凛ちゃんだよ!」ダキッ

 

凛「にゃにゃ!?」

 

真姫「昨日の凛はおかしかったわ、凛にあんなに姉オーラがあるはずないもの」

 

花陽「あの凛ちゃんは凛ちゃんで悪くなかったけど……でも」

 

真姫「やっぱり私たちは――」

 

花陽「明るくて無邪気な凛ちゃんが大好きだよ♪」

 

凛「!……えへへ//」

 

凛「凛も、二人のことが……この幸せな毎日が、大好きにゃ♪」

 

――おしまい♪

感想

  1. スピリチュアルビィ! より:

    リクエストにお答え頂き有難う御座いました♪
    ただ、読んでる間ずっと(凛の肉体の絵里、絵里の肉体の凛…アァァァ)てなっちゃいましたw

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      この手のSSはイマジネーションが湧きにくいかと思われます。

  2. 匿名 より:

    ハラショー!良いえりりん!ありがとうございます!

  3. ルンバレヌ地主 より:

    初めまして!
    自分は「入れ替わりモノSSまとめ」と言うサイトの管理人をしている者ですが
    こちらのSSを転載させて頂いても宜しいでしょうか?

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      本サイトのSSは全て管理人のオリジナル故、転載はお断りさせていただいております。
      ご要望にお応えできず誠に申し訳ございません。

  4. にこに~大好き より:

    とても面白い!入れ替りはいいねぇ

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      ありがとうございます。
      このSS、心情描写の書き分けが非常に難しかったのが今でも記憶に残っています。

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