ラブライブ SS 凛「にこちゃんがどこまでわがまま聞いてくれるか試してみるにゃ」

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――お昼休み 1年教室――

 

真姫「花陽、またおにぎり?」

 

花陽「うん、真姫ちゃんも食べる?」エヘヘ

 

真姫「そんなに食べたらまた太るわよ?」

 

花陽「はぅ!?」ビクッ

 

花陽「げほっ!ごほっ!」

 

真姫「花陽大丈夫!?」

 

花陽「お茶……んっ!」ゴクゴク

 

凛「……………………」

 

花陽「ぷはぁ……もうダメかと思ったよ」

 

真姫「ごめんなさい、私が余計なこと言ったから……」

 

花陽「ううん、明日から気を付けるね!わたしもなんだか不安になってきたし……」ブルブル

 

真姫「下手すればまた地獄のダイエットメニューだものね」

 

凛「……ねぇ、真姫ちゃん、かよちん?」

 

まきぱな「んっ?」

 

凛「……にこちゃんにさぁ、怒られたことってある?」

 

真姫「にこちゃんに怒られたこと……?」

 

花陽「うーん、わたしはないかなぁ……アドバイスとかならあるけど」

 

真姫「凛はいつも怒られてるじゃない」

 

凛「でも本気で怒られたことないよ、にこちゃんっていくらからかっても絶対本気では怒らないにゃ」

 

花陽「にこちゃん、優しいから」ニコッ

 

真姫「やっぱり私たちが後輩だから我慢してくれてるのかしら」

 

凛「そこだよ真姫ちゃん!」ダン!

 

花陽「ひゃあっ!」

 

凛「にこちゃんはなんだかんだ言ってもμ’sのみんなに一線引いてるような気がするにゃ」

 

凛「お互いに全てをさらけ出してこそ、ほんとの仲良しになれるはずだよ」

 

花陽「でも、にこちゃんは過去に色々あったみたいだし……急に心を開くのは難しいんじゃないかな」

 

真姫「そうね……でも確かにこのままって言うのも少し寂しい気がするわ」

 

凛「さすがは真姫ちゃん、理解が早いね」

 

凛「というわけで、今日から3人でにこちゃんマジ切れ大作戦を決行するよ!」

 

真姫「はぁ!イミワカンナイ!」

 

花陽「うぅ、大丈夫かなぁ………」オロオロ

 

 

――部室――

 

凛「失礼するにゃ」

 

にこ「あんたたち……今日は早いのね」

 

凛(にこちゃんだけ……チャンスにゃ!)パチッ

 

花陽(ほんとにやるの……?)

 

真姫(しょうがないわね)

 

まきりんぱな「……………………」

 

凛「あー!そういえば今日は電撃の発売日にゃ!」

 

にこ「はぁ?」

 

花陽「凛ちゃん大変だよぉ、あの雑誌すごく人気なのに」ボウヨミ

 

凛「どうしよう……早く行かないと売り切れちゃうにゃ」

 

にこ「……………………」

 

にこ「……いまから行ってきなさい、みんなには言っておいてあげるから」

 

凛(ここだ!)

 

凛「ええっ~にこちゃんが付いてってくれないといやにゃ~」

 

にこ「はぁ!どうしてよ!」

 

凛「どうしても!にこちゃんが付いてってくれないといや~!」

 

にこ「………………」

 

花陽「」ブルブル

 

真姫「」ゴクリ

 

にこ「……はぁ、しょうがないわね」

 

にこ「付いてってあげるから支度しなさい」

 

凛「へっ?」

 

にこ「そこのコンビニに売ってるでしょ、早く行くわよ」

 

凛「う、うん……ありがとう」

 

花陽(さすがはにこちゃん、大人の対応……)

 

真姫(わたしなら額にチョップをかますのに……)

 

 

――――――――――――――――――――――

 

――練習中――

 

凛「作戦失敗にゃ」

 

真姫「次は花陽ね」

 

花陽「はうぅ……怒られたらどうしよう……」

 

凛「そのためのチャレンジだよ、かよちんがんばれー!」

 

花陽「……………………」スーハー

 

 

花陽「……に、にこちゃーん!」タッタッタ

 

にこ「んっ?」

 

花陽「先週借りたローカルアイドルのDVD返しに――きゃっ!」ドサッ

 

DVD バキッ

 

にこ「!?」

 

花陽「いたたた……はっ!」

 

にこ「」

 

花陽「はわわ……わたし、なんてことを……」

 

花陽「にこちゃんごめんね……DVD壊しちゃって……」

 

にこ「……………………」

 

花陽「」ガクガク

 

真姫(これはさすがに……)ゴクリ

 

凛(堪忍袋の緒が切れるはず……!)ゾクゾク

 

にこ「はぁ……気にしないで良いわ、それより怪我してない?」スッ

 

花陽「にこちゃん……?」

 

にこ「あれならもう何回も見たし、どうってこと無いわ」

 

花陽「でも…………」

 

にこ「ほら、そんな顔しないの。気にしてないって言ってるんだからもう忘れなさい」

 

にこ「それよりこの破片早く始末するわよ」チリトリ サッサ

 

花陽「うん……ありがとう」

 

真姫(にこちゃん優しい……♪)キュン

 

凛(世界の矢澤は伊達じゃないにゃ……!)

 

 

――部活終わり――

 

花陽「にこちゃんかっこよかったぁ……♪」ホワホワ

 

凛「かよちん、戻って来るにゃあ」ブンブン

 

真姫「ふふっ、次は私ね」

 

凛「真姫ちゃん、今度こそ決めるよ!」

 

真姫「任せなさい、必ずにこちゃんをブチ切れさせて見せるわ」

 

花陽(当初の目的を忘れてるような……)

 

 

真姫「おかしいわね」ガサゴソ

 

凛「真姫ちゃんどうしたの?」

 

真姫「リップクリームが無いの、先週買ったばかりなのに」

 

花陽「どこかに落としたのかな?」

 

にこ「………………」キョロキョロ

 

真姫「仕方ないわ、隣町のデパートまで買いに行きましょ」

 

にこ「それくらいならドラッグストアでも買えるわよ?」

 

真姫(かかったわね!)

 

真姫「ドラッグストア?なにそれ」

 

にこ「UTXの近くにあるお店、確かリップクリームもたくさんあったはずよ」

 

真姫「そんなところ知らないわね……あっ、そうだ」

 

真姫「にこちゃん知ってるなら買ってきてくれる?お金は先に渡すから」

 

にこ「!」

 

真姫「はい、お金」スッ

 

にこ「……………………」

 

花陽(先輩をパシりに使うなんて……!)

 

凛(さすがにこれで怒らない人間は――)

 

にこ「はぁ……しょうがないわね」

 

にこ「どうせ今日寄るし、ついでに買ってきてあげるわ」

 

真姫「!?」

 

にこ「いつもあんたが使ってるリップでいいわよね?」

 

真姫「……え、ええ」

 

にこ「なによ?」

 

真姫「何でもないわ……ありがとう」

 

にこ「大衆店も知っておかないと損するわよ」

 

凛(ハラショー……)

 

花陽(にこちゃん、優しすぎるよぉ……)

 

 

――翌日――

 

凛「帰り道にも寄り道しようって駄々こねたりしたけど……」

 

花陽「あはは……全部許してくれたね」

 

真姫「こういうわがままってにこちゃんには聞かないんじゃない?妹も弟もいるし」

 

凛「不思議にゃ……穂乃果ちゃんがアイドル辞めるって言った時はあんなに怒ってたのに」

 

真姫「そりゃプライドを貶されたら誰だって怒るわよ……」

 

凛「よーし!今日一日にこちゃんを観察するにゃ!」

 

真姫「ヴぇえええ!?」

 

花陽「ばれたら今度こそ怒られちゃうよ……」

 

 

――――――――――――――――――――――

 

――2年教室――

 

にこ「穂乃果?」

 

穂乃果「あっ、にこちゃんだ!」

 

穂乃果「どうしたの~?」タッタッタ

 

にこ「……これ」スッ

 

穂乃果「?」

 

にこ「この前あんたが食べてみたいって言ってた隣町のパンよ、ついでだから買ってきたわ」

 

穂乃果「わぁ!にこちゃんありがとう!」ギュッ

 

にこ「海未とことりにもちゃんと分けるのよ、人数分あるから」

 

穂乃果「えへへ~にこちゃん大好き!」スリスリ

 

 

まきりんぱな「」ジーッ

 

 

――廊下――

 

海未「にこ、申し訳ありません。助かります」

 

にこ「ったく、ことりや穂乃果に助けてもらえばいいのに」

 

海未「穂乃果はまだしも、書類運びなどでことりの手を煩わせたくないもので……」

 

にこ「あんたはなんでも一人でやろうとし過ぎ、もう少し人に頼ることを覚えなさい」

 

海未「……すいません」

 

にこ「……まぁ、私も対して変わらないけど」

 

海未「にこ……」

 

にこ「……ほら、さっさと行くわよ」

 

海未「ふふっ……はい」

 

 

まきりんぱな「」ジーッ

 

 

――アルパカ小屋前――

 

ことり「にこちゃん、次のライブのデザインなんだけど――」

 

にこ「今アイドル界で流行ってるのはこのポーズだから、なるべく腕を上げやすいように――」

 

ことり「なるほどぉ……さすがはにこちゃん」

 

にこ「あとはことりに任せるわ、いつもの可愛い衣装よろしくね」

 

ことり「任せて、今回はすごいの作れそうだよ」

 

 

まきりんぱな「」ジーッ

 

 

――3年廊下――

 

希「にこっちわしわしマックスやで~」ガシッ

 

にこ「なっ!?希、ここ廊下だから……!」

 

希「どれどれ……」モミモミ

 

にこ「んっ……//」

 

希「うーん、やっぱり74もないね……ちょうど70くらい?」

 

にこ「あんたの手はメジャーか!正確過ぎるわよ!//」バシッ

 

 

凛「」ジーッ

 

花陽「……//」モジモジ

 

真姫「」メモ カキカキ

 

 

――3年教室――

 

にこ「はいこれ、PVが完成したわ」

 

絵里「いつもごめんなさいね。パソコン上手に使えるのはにこぐらいだから……」

 

にこ「μ’sの仲間なんだから気にしない、それよりアップロード頼んだわよ」

 

絵里「わかったわ……ふふっ」

 

にこ「……なによ」

 

絵里「にこはほんとに優しいわね」ナデナデ

 

にこ「頭撫でないで!子ども扱いしないでよ!//」バシッ

 

 

りんぱな「」ジーッ

 

真姫(可愛い……♪)

 

 

―――――――――――――――――――――

 

真姫「結局、何があっても本気で怒らなかったわね……」

 

花陽「それよりも、にこちゃんすごいね……」

 

凛「……………………」

 

凛「凛……今までにこちゃんになんてことを……」

 

真姫「えっ……急にどうしたの?」

 

凛「かよちん!真姫ちゃん!」

 

まきぱな「!」ビクッ

 

凛「作戦変更にゃ!今日から凛たち1年生は――」

 

 

――練習終わり――

 

にこ「はい真姫、リップクリームよ」

 

真姫「ありがとう……」

 

真姫「その……にこちゃん」

 

にこ「?」

 

真姫「これ……お礼のお菓子」スッ

 

にこ「……こんな気遣ってくれなくてもいいのに」クスッ

 

真姫「ううん、ありがとう」

 

凛「にーこちゃん!」ダキッ

 

にこ「きゃっ!凛、急に抱き付いたら危ないでしょ」

 

凛「今日は凛たちと一緒に帰ろ!」

 

にこ「昨日も一緒に帰ったでしょうが……仕方ないわね」

 

花陽「にこちゃん、買い出し手伝うよ。今日は卵が特売の日でしょ」

 

にこ「ほんと?助かるわ、ループするのって結構精神すり減るのよね」

 

真姫「ループ?」キョトン

 

凛「真姫ちゃんには縁のない話しにゃ」

 

 

――帰り道――

 

にこ「ふぅ……ありがとう、おかげで4パックも買えたわ」

 

花陽「ううん、どういたしまして」ニコッ

 

真姫「荷物、少し持つわ」

 

凛「凛も持つよ!」

 

にこ「……なんだか今日は妙に優しいわね、あんたたち」

 

凛「えへへ~今日から凛たちはにこちゃんを敬うことにしたんだにゃ」

 

にこ「今日からってどういうことよ……なんか引っかかるわね」

 

花陽「みんなにこちゃんが陰でたくさん頑張ってくれてること、知ってるんだよ」

 

真姫「にこちゃん……その、いつもお疲れ様」カミノケクルクル

 

にこ「あんたたち…………」

 

にこ「…………」クスッ

 

にこ「私も……みんながいるから頑張れるんだけど」ボソッ

 

まきりんぱな「えっ?」

 

にこ「なんでもないわ。さぁ、帰りましょ」

 

凛「お腹すいたぁ、にこちゃんの家までダッシュにゃ~!」

 

にこ「あんたウチでご飯食べてく気!?」

 

――おしまい♪

感想

  1. 252 より:

    にこかわいい
    こういうほんのり系好き

  2. 匿名 より:

    あなたは最高です

  3. 匿名 より:

    こういうまきりんぱないいですね

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      ありがとうございます♪
      執筆者としても本SSは納得いく作品に仕上がりました。

  4. 匿名 より:

    にこちゃんのお姉さんらしい良さが出てて、素敵な作品ですね(♡ >ω< ♡)

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      ありがとうございます♪
      本ssは執筆者としましても、とても満足いく作品に仕上がりました。

  5. 匿名 より:

    あぁもう尊い

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