ラブライブ ＳＳ 穂乃果「地獄の特訓！熱血ことり塾」

――西木野家別荘――

穂乃果「海に来てまで練習なんてやだ～」

凛「はやく終わらせてビーチでバカンスにゃ」

海未「さて、みんな集まりましたか」

真姫「いいえ、ことりがまだよ」

希「どこにいったんやろね」

海未「ことりでしたら既にビーチの方で待っています」

海未「今回は夏合宿特別トレーニングを実施したいと思います」

凛「ま、まさか、また山頂アタックかにゃ……」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

海未「いえ、今回の練習メニューはことりが作ってくれました」

絵里「ことりが？」

海未「ええ、その名も『熱血ことり塾』です」

希「ことり塾……スピリチュアルやね」

にこ「で、何をすればいいわけ？」

海未「一口では説明できませんのでこの練習のルールのみを事前にお伝えしておきます」

海未「私とことりが進行役を務めますので他のみんなはことりの生徒として指示に従ってください」

海未「もし指示に従わなかった場合や練習に失敗した場合、きつい罰ゲームやお仕置きが待っているので注意してください」

真姫「ヴエェ！？」

花陽「ダレカタスケテ～！」

にこ「ふん、失敗しなければいいんでしょ？」

海未「その通りです、理解が早くて助かります」

穂乃果「ちょっと怖いけど、ことりちゃんだし大丈夫だよね」

凛「よーし、早く終わらせて海へレッツゴーにゃ！」

海未「」

――ビーチ――

ことり「みんな～こっちこっち」ﾌﾘﾌﾘ

海未「ルールは私から説明しておきました、早速始めましょう」

ことり「それでは行きます！」

ことり「夏を乗り切れ、熱血ことり塾～！」

ほのりん「いえーい！」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

ことり「まずはみなさん、ことり塾へようこそ」

ことり「立派なアイドルを目指して、今日も練習頑張りましょう」

海未「私はことりのサポートするので参加人数は７人ですね」

ことり「最初の特訓はこれ！」

ことり「ボールバケツキャッチ！」

海未「今から私とことりがバットでボールを打ちますのでそれをバケツでキャッチしてください」

海未「つまり、グローブの代わりにバケツということです」

花陽「１回目からハードだね」

凛「凛、野球は得意だにゃ」

海未「それでは各々バケツを持って散らばってください」

穂乃果「よーし、頑張るぞー！」

花陽「うぅ、怖いなぁ……」

ことり「みんな待って」

μ’s「？」

ことり「せっかくだし、バケツは持たないで散らばろっか♪」

μ’s「えっ…………」

希「で、でも……」

絵里「バケツキャッチじゃなかったかしら？」

ことり「バケツなんてなくても、みんなには両手があるよ♪」

ことり「素手でボールをキャッチしよう」

海未「ふむ、ナイスアイデアですね。それではバケツは回収します」ｶﾞﾀｯ

真姫「ちょっと待ちなさいよ！」

にこ「あんた達無茶苦茶よ！そんなことできるわけ――」

ﾄﾞｶﾝ!

にこまき「ひっ！」ﾋﾞｸｯ

海未「あなた達、ルールを聞いていたんですか？」

海未「ことりの指示に従わなかった場合はお仕置きだと言ったでしょう！」

海未「それにことりはμ’sのためを思って言っているんです！」

海未「なのに最初から無理なんて言葉を発するのはやめなさい！」

にこまき「……ごめんなさい」ｼｭﾝ

海未「ええ、ですが次は本当にお仕置きですからね」ﾆｺｯ

にこまき「」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

ことり「みんな、早く散らばらないと大変だよ」

μ’s「」ｶﾞｸｶﾞｸ

ことうみ「」

海未「それではよーい、スタート！」

ｶｷﾝ　ｶｷﾝ

花陽「ぴゃあっ！？」

希「ひっ！」

ｶｷﾝ　ｶｷﾝ

にこ「ちょっとことり、海未！」

絵里「早すぎて取れないわ」

ｶｷﾝ　ｶｷﾝ

真姫「ひぃ……」

ｶｷﾝ　ｶｷﾝ

凛「は、早すぎて見えないにゃ」

穂乃果「うぅ、どうしよう……」

海未「集合です！」ﾋﾟﾋﾟｰ

ｽﾀｽﾀ

ことり「みんなどうしたの、もう取っていいんだよ？」

海未「キャッチしないと練習になりません、しっかりしてください」

希「……取りたいんやけど…………」

絵里「球が速くて……それに素手だし……」

ﾄﾞｶﾝ!

のぞえり「」ﾋﾞｸｯ

ことり「ごめんね、バットが手から飛んでいっちゃった」

ことり「希ちゃん絵里ちゃん、今度こそ取ってね」ﾆｺｯ

のぞえり「…………」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

海未「それでは再開するとしましょう」

μ’s「……………………」

海未「それでは先ほどよりスピードアップしますので頑張ってください」

ことり「いくよ」

ｶｷﾝ　ｶｷﾝ　ｶｷﾝ　ｶｷﾝ　ｶｷﾝ

穂乃果「うわぁ！」

凛「あ、危ないにゃ！」

にこ「ふぎっ！」ｶﾞﾝｯ

真姫「にこちゃん！」

希「がはっ！」ｶﾞﾝｯ

絵里「希っ！」

花陽「二人とも大丈夫！？」

海未「ふむ、二名脱落ですね」

海未「とりあえず希とにこを別荘へと運んできますので、次の特訓まで各々休憩しておいてください」

ことり「やっと５人に絞れたね♪」

ほのりんまきぱなえり「」ｶﾞｸｶﾞｸ

ことり「次の特訓はこれ」

ことり「回転ぐるぐるバットレース！」

海未「ぐるぐるバットで１０回転した後１００メートル走を行い、タイムを計ります。一番遅かった２名にはきついお仕置きが用意してありますので注意してください」

ことり「それではぐるぐるバット、スタート！」

ｸﾞﾙｸﾞﾙ　ｸﾞﾙｸﾞﾙ

穂乃果「うわぁ～」ﾌﾗﾌﾗ

絵里「これは……難しいわね……」ﾌﾗﾌﾗ

花陽「ふぇぇ～」ﾌﾗﾌﾗ

真姫「うぅ……平衡感覚が麻痺してるわ……」

凛「目が回るにゃ～」

ことり「１着真姫ちゃん、２着凛ちゃん」

海未「ふむ、さすがは真姫、平衡感覚の対処法を心得ていますね」

ことり「３着穂乃果ちゃん」

海未「脱落者２名にはお仕置きが待っています」

海未「ラブアローシュート！」ｼｭﾊﾞｯ

絵里「」ﾄﾞﾀｯ

花陽「」ﾊﾞﾀｯ

凛「かよちん！」

穂乃果「ぅ絵里ちゃん！」

真姫「花陽、エリー、しっかりして！」

絵里「えりちかおウチかえるぅ…………」

花陽「えへへ……白いご飯…………」

海未「明日には意識が戻るでしょう、次の特訓まで休んでおいてください」

ほのまきりん「………………」

ことり「次の特訓はこれだよ」

ことり「ちゅんちゅん枕ラグビー！」

海未「この枕を使ってゴール地点までパスしあいながら辿り付けば成功です」

海未「落としたりしたらそこできつい罰ゲームが待っていますので注意してください」

ことり「それではよーい、スタート！」

穂乃果「凛ちゃん！」

凛「真姫ちゃん、パス！」

真姫「オッケー」

ことり「ﾁｭﾝ!」・８・ﾏｸﾗﾅｹﾞ

真姫「げふっ」ﾎﾞﾌｯ

海未「真姫、アウトですね」

真姫「だっていま、ことりが枕を投げてきて――」

海未「ことりにそう言う言い方はやめなさい」

海未「ことりがそんなことするはずないでしょう」

ことり「失敗した真姫ちゃんの罰ゲームは、これ！」ﾎﾟﾁｯ

『志望は脳外科。大人になったらメスを振るって、私にキュンキュン恋しちゃってる、キミの頭の中身をさばいてあげる♪』

真姫「そ、それは、私の事故紹介っ！！」

真姫「ちょっと消しなさいよ！」

ことり「ええっ～お気に入りなのに」

海未「ふむ、後でμ’sのラインにアップロードしましょう」

真姫「あっ……ああ…………」ﾜﾅﾜﾅ

真姫（終わった……西木野真姫の人生が終わったわ……）

真姫「」ｶﾞｸｯ　ﾊﾞﾀﾝ

穂乃果「真姫ちゃん！」

凛「ハートブレイクされて真っ白にゃ……！」

海未「さてと、次でこの授業も最後です」

ことり「穂乃果ちゃん凛ちゃん、頑張って生き残ってね」ﾆｺｯ

ほのりん「………………」

ことり「最後の特訓はこれ！」

ことり「この曲誰みふぁどん！」

海未「今から曲のイントロを流しますのでそれを聞いてその歌のタイトルと歌手名を当ててください」

海未「それでは行きますよ」ﾎﾟﾁｯ

『♪♪～♪～♪』

穂乃果「わかった！」ﾋﾟｺﾝ

海未「穂乃果」

穂乃果「μ’sで、僕らのLIVE、君とのLIFE！」

ﾌﾞﾌﾞｰｯ

ほのりん「えっ…………」

ことり「ううーん、おしいかなぁ」

凛「で、でも……これ、どう聞いてもμ’sの曲だよ……」

ことり「ええ～違うよぉ」

海未「……わかりました！」ﾋﾟｺﾝ

ことり「はい海未ちゃん！」

海未「僕らのLIVE、君とのLIFE、ことりのソロバージョン！」

ことり「正解です！」ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

ことり「すごい、さすがは海未ちゃんだよっ！」

海未「ふぅ、どうやらクリアできましたね」

ほのりん「……………………」

穂乃果「そ、ソロバージョン……？」

凛「そんなのイントロだけでわかるわけないよ……」

海未「それはあなた達が未熟だからでしょうが！」ﾀﾞﾝｯ

ほのりん「っ！」ﾋﾞｸｯ

海未「心の声で聞けば同じイントロでも誰が歌っているかなど一目瞭然です！」

海未「イントロを聞いても分からないようなら、アイドルなんてやめなさい！」

ほのりん「………………」ｸﾞｽｯ

ことり「結局残ったのは凛ちゃんと穂乃果ちゃんだけだったね」

海未「ふむ、次からはもう少し易しめの特訓にしましょう」

ことり「それじゃあお疲れ様、あとはゆっくりビーチで遊んでね♪」

海未「失礼します」

ほのりん「…………………………」

凛「……穂乃果ちゃん、お城でも作ろう……」

穂乃果「うん……スコップ持ってくるね……」

――おしまい♪