ラブライブ ＳＳ 希「PKE、夏の一日」

絵里「……………………」ﾎﾟｹｰ

絵里「暇ね…………」

絵里「ゲームも粗方やりつくしちゃったし……」

絵里「よし、こういう時は希の家に行きましょう」

絵里「夏休みだからって毎日涼しい部屋でごろごろしてちゃダメよね」ﾌﾝｽ

絵里「日焼け止めは……あったわ！」

絵里「」ﾇﾘﾇﾘ

絵里「？」

絵里「あっ……これ……」

ﾑﾋ

絵里「」

――――――――――――――――――

絵里「確かこっちの方角ね」ﾄﾃﾄﾃ

ﾐｰﾝﾐｰﾝ　ｼﾞｼﾞｼﾞ

絵里「ふぅ……それにしても暑いわ」

絵里「セミの鳴き声もうるさいし、これだから夏は――んっ？」

絵里「！あっ、あれは――」

ﾐｰﾝﾐｰﾝ

絵里「ミンミンゼミだわ！」

絵里「このチャンスを逃す手はないわね……」ｿﾛｿﾛ

絵里「……………………」ｺﾞｸﾘ

絵里「えいっ！」ﾊﾞｻｯ

ｾﾐ

絵里「ハラショー！」ﾋﾟｮﾝﾋﾟｮﾝ

絵里「さっそく一匹ゲットしたわ」ﾑｼｶｺﾞ　ﾎﾟｲｯ

絵里「んっ……？」

ｺｳｴﾝ　ﾐｰﾝﾐｰﾝ　ｼﾞｼﾞｼﾞ

絵里「なるほど……この私に挑戦する気ね」ﾄﾞﾔｯ

絵里「見てなさい、一匹残らず捕まえてあげるわ」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

絵里「KKEの名に懸けて！」

―――――――――――――――――――――

絵里「そういえば希の家に行くんだった……すっかり忘れてたわ」

絵里「でも７匹も捕まえられたし、希の驚く顔が目に浮かぶわね」

絵里「さぁ、改めて出発よ」

絵里「♪～♪♪」ﾄﾃﾄﾃ

絵里「」ｷｮﾛｷｮﾛ

絵里（あっ、子供が虫取りしてるわ……ふふっ、無邪気ね♪）

絵里「……！あれって――」

ﾁﾘｰﾝ

絵里（クーラーボックスのアイス屋さん……本物は初めて見たわ）

絵里（教科書で読んだことある……たしかあのボックスにむき出しの棒アイスが入ってるのよね）

絵里（これはぜひとも食べておかなくちゃ）ﾙﾝﾙﾝ

絵里「すいません、チョコアイスをひとつ――」

――――――――――――――――――――――

絵里「結局５種類全部食べちゃったわ」

絵里「ブドウ味もいいけどやっぱりチョコが一番ね」

絵里「毎週日曜日に来てるのかしら、今度希にも教えてあげましょ」

絵里「♪～♪♪」ﾄﾃﾄﾃ

絵里「……………………」ﾄｺﾄｺ

絵里「あっ……」ｸﾞｰｯ

絵里「そういえばまだお昼食べてないわ」

絵里「材料買っていって希になにか作ってもらおうかしら」

絵里「スーパーにでも寄って――」ｸﾞｰｯ

絵里「……………………」

絵里「……仕方ないわね、どこかでご飯にしましょう」

絵里「」ｷｮﾛｷｮﾛ

絵里「！あれは――」

『穂むら』

絵里「……揚げ饅頭あるかしら」

――――――――――――――――――

絵里「ふぅ、さすがに食べ過ぎたわ」

絵里（おいしかった、さすがは老舗の味ね。穂乃果は将来あの店を継ぐのかしら）

絵里「まぁ、とりあえず今はみんなでμ’sを頑張らないとね」

絵里「さて、お腹いっぱいなったところで行きましょう」

絵里「♪～♪♪」

絵里「……………………」ﾄﾃﾄﾃ

絵里「」ｷｮﾛｷｮﾛ

絵里（カブトムシでもいないかしら……♪）

絵里「んっ……あれは――」

ﾆｬｰ

絵里「ハラショー、野良猫だわ」ｷﾗｷﾗ

ｺﾞﾛｺﾞﾛ　ﾆｬｰ

絵里「ふふっ、可愛いわね」ﾖｼﾖｼ

ﾆｬｵﾝ　ﾆｬｰ

―――――――――――――――――――――

絵里「癒されたわ……♪」ﾎﾜﾝ

絵里「今度亜里沙にペット飼ってもいいか聞いてみましょ」

絵里「さてと、希の家までもうすぐね」

――希　マンション――

希「ふぅ、極楽や」

希「クーラーもいいけど、やっぱりウチは扇風機の風が好きかな」

希「こうして夏の風に身を委ねながらお昼寝……最高やね」

希「目を閉じてるとだんだん意識が遠くなって……幸せな感覚へと――――」

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ!

希「…………セールスかなんかかな」

ﾋﾟﾝﾎﾟﾝﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ!

希「違う……この鳴らし方はまさか……！」

ﾄﾃﾄﾃ

希「……………………」

ｶﾞﾁｬｯ

絵里「希、おはよう！遊びに来たわ！」ﾄﾞﾔｯ

希「えりち……もうお昼過ぎやで」

絵里「朝から来ようと思ってたんだけど遅くなっちゃって」

絵里「はいこれ、お土産よ」

希「お土産って……揚げ饅頭は分かるけどこの虫かごはいったい……しかもセミばっかり入ってるし」

絵里「すごいでしょ？私が捕まえたのよ」ｴｯﾍﾝ

希「だから虫網持ってるんやね……」

絵里「ねっ、すごいでしょ、ねっ？」ｳｽﾞｳｽﾞ

希（うわぁ、めっちゃ褒めてもらいたそうにしてる……）

希「……さ、さすがはえりちや」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

絵里「当然よ、賢いもの♪」

希「……………………」

希「はいえりち、麦茶やけど」

絵里「わーい」

絵里「んっ……」ｺﾞｸｺﾞｸ

希（可愛い……）

絵里「はぁ～生き返ったわ」

希「えりち、このセミそろそろ逃がしてあげてもいい？」

絵里「ええ、もちろんよ。もう希に褒めてもらったしね」

希（セミさんたち、巻き込んじゃってごめんね）ｶﾎﾟｯ

ﾌﾞｰﾝ　ﾌﾞｰﾝ

希「へぇ、公園で虫取りしたんや」

絵里「その後道すがらに虫取りしてる子供たちがいて、とても無邪気で可愛かったわ」

希「いや……えりちもしてたやん」

絵里「あっ、あとクーラーボックスのアイス屋さんがいて！あっ、それに可愛い猫もいて――」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

希「そうなんや……ふふ……」ｸｽｯ

希（よっぽど楽しかったんやろうなぁ……♪）

―――――――――――――――――――

絵里「すぅ…………すぅ……」Zzz

希「ありゃ、寝ちゃったか……相当疲れてたんやね」

希「今日はいっぱいはしゃいだみたいやし……えりちにとっては久々の大冒険やったんかな」

絵里「んぅ…………のぞみぃ…………♪」Zzz

希「ふふ…………」

希「お疲れ様、えりち」ﾀｵﾙｹｯﾄ　ﾊﾟｻｯ

絵里「むにゃ…………えへへぇ…………」Zzz

希「さてっ……と、夕食の買い出しと、後えりちの家によって着替えも持って来ないとね」

希「一応置手紙してっと」ｻﾗｻﾗ

希「行ってきます」ｶﾞﾁｬｯ

希「……えりち、今度は二人で冒険しよね♪」

ﾊﾞﾀﾝ

絵里「すぅ…………すぅ…………」Zzz

――おしまい