ラブライブ SS 真姫「花陽とお泊り会」

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—-スーパー—-

 

真姫「すごい人混みね……」

 

真姫(ママが卵を買い忘れたっていうから来たけど)

 

真姫(スーパーっていつもこんな風なのかしら)

 

真姫(そういえば、ママにお使い頼まれたの初めてかも)

 

真姫(μ’sに入る以前はあんまり外に出るのが好きじゃなかったから、気遣ってくれてたのかしら……)

 

真姫(家で仮面を被っていたのは、何も私だけじゃなかったってことね……)

 

真姫「さてと、卵はどこかしら?」

 

真姫「デパートみたいにフロアマップもないし、自力で探すしかないわね」

 

真姫「……………………」トコトコ

 

真姫「……………………」キョロキョロ

 

真姫「! これ何かしら?」ヒョイ

 

真姫「……カップラーメン?」

 

真姫「ラーメンって、凛が好きなあのラーメンよね……」

 

真姫「このプラスチックの器にラーメンが入ってるのかしら」

 

真姫「これは珍しいわ、明日凛にプレゼントしましょう」

 

真姫(なんでも好きな物買っていいって言ってたし、少しくらいいいわよね)

 

真姫(さぁ、改めて卵さがしよ)

 

真姫(……………………)トコトコ

 

真姫(……………………)キョロキョロ

 

真姫「!」ピコーン

 

真姫「あったわ、これね」スッ

 

ピトッ

 

真姫「!」

 

??「あっ、ごめんなさい!」

 

真姫「いえ、こちらこ――」

 

真姫「って、花陽!」

 

花陽「ぴゃあっ!? ま、真姫ちゃん!」

 

花陽「どうして真姫ちゃんがこんなところに?」

 

真姫「私はただのお使いよ。花陽は?」

 

花陽「花陽もお使い。卵を切らしたら大変なんだって」

 

真姫「そうなの。じゃあ途中まで一緒に帰りましょうか?」

 

花陽「うん」

 

花陽「あっ、真姫ちゃん。そっちの卵よりこっちの特売品の方がお得だよ」

 

真姫「そうなの?それじゃあそっちにしましょう」

 

花陽(値札を見ないで……さすが真姫ちゃん、お金持ち)

 

ピッピッピッ

 

店員「以上で○○○円になります」

 

真姫「お願いします」

 

花陽(カードだ……すごい)

 

——-帰り道——-

 

花陽「そしたら凛ちゃんがね、一緒に寝ようって言ってきたの」

 

真姫「凛らしいわね」

 

真姫(花陽は凛とアイドルの話しをしている時が一番元気ね)

 

花陽「お泊りしている時はいつもそうで――」

 

真姫(お泊り、か)

 

真姫(……………………)

 

花陽「真姫ちゃん?」

 

真姫「ヴエェ!?な、なにかしら?」

 

花陽「花陽はこっちだから、ここでお別れだね」

 

真姫「あっ……そうね」

 

花陽「真姫ちゃん、またね」

 

真姫(このタイミングを逃したら、次はいつになるか分からない……)

 

真姫(真姫、勇気を振り絞るのよ!たった一言じゃない!)

 

真姫(でも、断られたらどうしよう……ああ……!)

 

真姫「は……はにゃよ!!」

 

花陽「っ!?」ビクッ

 

真姫「よかったら今日、私の家に泊まりに来ない!?」

 

花陽「えっ……?」

 

真姫「今日はママと二人きりだし、ママも花陽のこと気に入ってくれてるし。無理にとは言わないけど」カミノケクルクル

 

真姫(私のバカ……っ!また言い訳ばっかりして!)

 

真姫(こんな上から目線じゃ来てくれるわけないじゃない……)

 

花陽「…………ふふ」クスッ

 

花陽「じゃあ、お言葉に甘えてもいいかな?」

 

真姫「そうよね、ごめ――――えっ?」

 

花陽「真姫ちゃんの家に、今夜お邪魔してもいい?」

 

真姫「………………」キョトン

 

花陽「真姫ちゃんの家に、泊めてください」ニコッ

 

真姫「本当!?」パァァ

 

真姫「……あっ」ハッ!

 

真姫「し、仕方ないわね。他ならぬ花陽の頼みだし」

 

真姫「今夜はこの真姫ちゃんのお家に招待してあげる!」

 

花陽「ありがとう。不束者ですが、よろしくお願いします」

 

花陽「それじゃあ一旦家に帰って荷物を纏めたら行くね」

 

真姫「夕飯はこっちで用意するから、食べてきちゃだめよ?」

 

花陽「うん、またあとでね」

 

真姫「……花陽?」

 

花陽「?」クルッ

 

真姫「……ありがとう」

 

花陽「ううん、こちらこそ」ニコッ

 

——真姫の部屋——

 

花陽「改めてお会いしたけど、真姫ちゃんのお母さんて美人だね」

 

真姫「えー、そうかしら?」

 

花陽「とっても優しいし、真姫ちゃんにそっくりだよ」

 

真姫「……そんなことないわよ//」カミノケクルクル

 

花陽「今日の晩御飯もおいしかったなぁ」

 

花陽「真姫ちゃんの家のお米、最高だよぉ」ジュルリ

 

花陽「思わず3杯も食べちゃった、帰ったらまたダイエットしないと」

 

真姫「凛も呼んであげた方が良かったかしら」

 

花陽「そうだね、でも……たまには真姫ちゃんと二人きりでお話ししたいし、今日はこれでよかったかも」

 

真姫「花陽……」

 

花陽「今日のこと、凛ちゃんには内緒だよ?言ったら二人だけでずるいとか怒られちゃうから」

 

真姫「わかってるわよ。案外凛て傷付きやすいし、あの子の落ち込んだ顔を見るなんてごめんだわ」

 

花陽「自分に関してはすごくネガティブだもんね。凛ちゃん、あんなに可愛いのに」

 

真姫「そうね。でも、それは花陽も一緒よ?」

 

花陽「えっ?」

 

真姫「あなた可愛いんだから、もっと自分に自信を持ちなさい」

 

花陽「う、うん……//」

 

花陽「えへへ。真姫ちゃんに褒められると、お世辞でも嬉しいな」

 

真姫「別にお世辞じゃないんだけど……」

 

真姫ママ『真姫、花陽ちゃん、お風呂湧いたわよ』

 

真姫「あっ、はーい!」

 

真姫「花陽、先に入ってきて」

 

花陽「花陽は後でいいよ、真姫ちゃんがお先に」

 

真姫「なに言ってるのよ。あなたはお客さんでしょ?早く入りなさい」

 

花陽「でも……」

 

真姫「は~な~よ?」

 

花陽「は、はい!ではお先に……」ガチャ

 

バタン

 

真姫「……………………」ポツーン

 

真姫「…………一緒に入ればよかったかも」ボソッ

 

真姫「せっかくのお泊りなのに……」

 

ガチャ

 

花陽「よかったら真姫ちゃんも一緒に入る?」

 

真姫「ヴエェ!?は、花陽!さっきの言葉聞いてたの!?」

 

花陽「さっきの言葉?浴室を見に行ったら、大きかったから二人で入れるかなって……」

 

花陽「さっきの言葉ってなに?」キョトン

 

真姫「なんでもないわ!それよりもお風呂よ!仕方ないから二人で入りましょ」

 

花陽「? そうだね!」

 

——入浴後—–

 

真姫「まだ8時……寝るには少し早いわね」

 

花陽「二人でなにかしよっか?」

 

真姫「そうは言っても、ここにはゲームもトランプもないし、遊ぶものは何ひとつないわよ?」

 

花陽「うーん、真姫ちゃんはいつもはなにしてるの?」

 

真姫「私は……勉強したり、本読んだり、ピアノを弾いたりとかかしら」

 

花陽「ピアノ!真姫ちゃんのピアノが聞きたいな」

 

真姫「いいけど……別に面白くもないわよ?」

 

花陽「花陽は真姫ちゃんのピアノが大好きなの」

 

花陽「聞いているだけで、すごく心が落ち着いて……」

 

花陽「だから今日は、花陽にだけ聞かせてほしいな」

 

真姫「花陽……わかったわ」

 

—-防音室—-

 

真姫「ここならどれだけ弾いても大丈夫」

 

花陽「すごい……ここが真姫ちゃんの作曲部屋?」

 

真姫「まぁね。さて、なにを弾こうかしら?」

 

花陽「愛してるバンザーイ」

 

真姫「リクエストね、いいわ。じゃあμ’sのメドレーで行きましょう」

 

花陽「ええっ!?そんなことできるの!?」

 

真姫「私が作った曲なんだから、当たり前じゃない」

 

花陽「わぁ、楽しみ!」

 

真姫「行くわよ…………♪~♪♪♪♪――――」

 

♪♪♪♪♪♪♪

 

真姫「最後は……僕らのLIVE,君とのLIFE」

 

花陽「探すことが、僕らの挑戦――――」

 

♪♪♪♪♪♪♪—-

 

真姫「ふぅ……さすがに疲れたわ」

 

真姫「花陽……どうだった?」

 

花陽「すぅ…………すぅ…………」Zzz

 

真姫「あら……寝ちゃったみたいね」

 

真姫「最後も途中までは口ずさんでたみたいだし、今寝たのに起こすのは酷ね」

 

真姫「仕方ないわね……わたしの部屋まで運びましょう」

 

スッ

 

真姫「花陽ってこんなに軽いのね」

 

真姫「これならダイエットの必要ないんじゃないかしら」

 

——-真姫の部屋——

 

ベッド

 

真姫「ここでいいわね……」

 

花陽「んっ…………すぅ…………」Zzz

 

真姫「寝顔可愛い……」クスッ

 

真姫「……………………」

 

真姫(今なら、素直になっても大丈夫かな……)

 

真姫「花陽、いつもありがとう」

 

真姫「今日も素直になれない私のわがままを聞いてくれて」

 

真姫「ほんと、出会った時から花陽には迷惑かけっぱなしね」

 

真姫「……たまには、花陽も私にわがままを言ってくれてもいいのよ?」

 

真姫「花陽はなんでも我慢しちゃうから、時々心配になるの」

 

真姫「私じゃ頼りないかもしれないけど、その時は全力で花陽の力になるから」

 

真姫「こういう時しかこんなこと言えないずるい私でごめんね」

 

真姫「花陽……大好き」チュッ

 

真姫「……はっ!?//」

 

真姫(わたし今、花陽にキスをっ!?//)

 

真姫(つい流れでしちゃった、どうしよう!//)

 

真姫(……………………)チラッ

 

花陽「すぅ…………えへへ…………」Zzz

 

真姫(……………………)コクッ

 

真姫「ら、来客用の布団もないし、今日は同じベッドで寝るしかないわね//」

 

真姫「仕方ないわ、これも布団が無いせいよ//」

 

スッ

 

真姫「……誰かと一緒に寝るなんて、初めてかも//」

 

真姫「……おやすみなさい、花陽」

 

真姫「大好きよ……//」

 

—–……—-

 

真姫「すぅ…………すぅ…………」Zzz

 

花陽「真姫ちゃん……花陽も大好きだよ//」チュッ

 

 

以上、まきぱなでした。

感想

  1. 匿名 より:

    毎度楽しく読ませて貰っております(*´ω`*)
    勝手ながら、たまにカップリングのイラストを描くときとかにもゆりゆりなイメージをこの素敵なSSで参考にしてます←

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      ご愛読ありがとうございます♪
      ご参考にまでしていただき、大変うれしい限りです。

      名無し様はイラストをお書きになるのがご趣味なのでしょうか。
      よろしければ今度その素敵なイラストをぜひアイキャッチ画像に使用させてください♪
      影ながら応援しております。

  2. 最高の真姫推し より:

    まきぱなやばい!超可愛い! 毎度面白いssをありがとうございます

  3. らぶらいばー より:

    尊い…
    可愛い過ぎかよ(///∇///)

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