――西木野家 別荘――
ことり「ふふっ、お楽しみ会の準備みたいで楽しいね」
海未「……何の騒ぎですか、これは」
花陽「えっと……」
真姫「レクリエーションをやるそうよ」
海未「レクリエーション?」
絵里「なんでもこの前のわたしたちのライブがDVD化するらしいの、今回はその特典DVDの撮影とか」
海未「」
にこ「事前に穂乃果からあんたたちに連絡があったでしょ?」
海未「」
希「その顔を見ると、もしかして穂乃果ちゃん……」
穂乃果「あはは……」
海未「ほ~の~か~!!」ゴゴゴ
穂乃果「うぅ~だって、言ったら絶対海未ちゃん来てくれなかったもん!」
海未「まったく、急に合宿をやりたいなどというのでおかしいと思ってました」
海未「それに、特典DVDの撮影であれば別に断ったりしませんよ」
凛「でも、お題が『新しいカップリング発掘、メンバーキスバトル』だよ?」
海未「へっ……?」
―――――――――――――――――――――――――
海未「は、ハレンチです!メンバー内でキスなんて!//」
海未「そんなZ指定のDVDは認めませんよ!//」
穂乃果「ほらやっぱり!」
希「まぁまぁ海未ちゃん、あくまで頬にやからノーカンやん」
海未「頬も口もありません!女の子同士でそんな……!」
にこ「海未は放っておいてさっさと始めましょう、それでルールは?」
花陽「これから行う3つのゲームで、負けてしまった二人がキスだよ」
絵里「罰ゲームの代わりにキスってことね」
真姫「ばかばかしいわね……」カミノケクルクル
凛「真姫ちゃんって実はキス魔っぽい気がするにゃ」
真姫「はぁ!?イミワカンナイ!」
希「準備はこれでオッケーかな」
海未「聞いているのですか!?わたしは断じてこんなハレンチなゲームは――」
ことり「海未ちゃん、ちょっと……」コソッ
海未「ことり……?」
ヒソヒソ チュンチュン
海未「……!」
穂乃果「さて、それじゃあ始めよっか」
海未「早くやりましょう!!」
μ‘s「!」
海未「勝負ごとである以上逃げるわけにはいきません!さぁ早く!」
絵里「すごいわ、海未から青いオーラが……!」
希(ことりちゃん海未ちゃんに何言ったんやろ……)
――――――――――――――――――――――――――
希「始まりました、μ’sメンバーキスバトル」
希「司会はおなじみ、東條希です」
ほのりん「いえーい!」パチパチ
ことり「希ちゃんかっこいいよ♪」
希「ふふっ、ありがとう」
希「さっそく1回戦に参りたいと思います」
希「最初の勝負はこれです、『同じ絵柄を引いたらアウト!運命の神経衰弱ゲーム!』」
希「こちらのテーブルに9枚のカードがあります、その中に同じ絵柄のカードがありますのでそれを引いてしまった二人がアウトです」
穂乃果「これは運勝負だね」
花陽「はうぅ、キスなんて恥ずかしいよ……//」
真姫(花陽か凛と一緒の絵柄を引ければ……!)
絵里「用意はいいかしら?」
にこ「それじゃあ、せーので引くわよ?」
μ‘s「せーの!」
バッ
希「うーん、これはセーフかな」
花陽「希ちゃんわかるの?」
希「ウチの占いは百発百中や♪」
にこ「確率は9分の2だものね」
絵里「当たりは誰かしら?」
穂乃果「♪~♪♪」
ことり「…………」チラッ
ことり「」ゴニョゴニョ
海未「」フムフム
凛(お魚のマーク……誰か引いたかな?)
海未「凛」
凛「わわっ、海未ちゃん見ちゃダメだよ」
海未「あなたのカードは魚ですか」
凛「うん、なんだか嫌な予感がするにゃ」
海未「でしたらわたしのカードと変えてあげましょう」
凛「えっ……?」
海未「このチェリーマークと変えてあげようと言ってるんです、凛はサクランボが好きでしょう?」
凛「う、うん、サクランボは好きだけど……」
海未「では問題ありませんね、さぁどうぞ」
凛「でも、それってルール違反じゃあ……」
海未「……わたしはあなたのためを思って言ってるんですよ?」
海未「あなたが魚嫌いなのを知っているからこそ交換してあげようと言ってるんです」
凛「海未ちゃんの気持ちは嬉しいけど、これはカードだから……」
海未「いいから貸しなさい!」
凛「!」ビクッ
穂乃果「海未ちゃんどうしたの?」
海未「あっ、いえ、何でもありませんよ」
にこ「何でもないようには見えないけど……」
海未「……凛、先輩の優しさを無下にするつもりですか?」
凛「……ごめんなさい」
海未「よろしい、決まりですね」パシッ
凛「あ……」
海未「さて、みんなで同時に見せましょう」
μ‘s「せーの!」
穂乃果「あ……」サカナ
海未(きたーっ!!)サカナ
希「キスするのは穂乃果ちゃんと海未ちゃんです!」
にこ「いきなり定番のカップリングね」
絵里「これはアタリと言ったほうがいいかしら?」
穂乃果「そ、それじゃあ……海未ちゃん?//」
穂乃果「穂乃果が……キス、するね?//」
海未「仕方ありませんね、罰ゲームですし」ハナヂポタポタ
花陽「海未ちゃん大丈夫!?」
真姫(めちゃくちゃうれしそうね……)
凛「……………………」
希「では穂乃果ちゃん、どうぞ!」
穂乃果「……ん」チュッ
海未「~~~っ!//」
希「はいありがとう、ごちそうさまでした~」
穂乃果「ああ恥ずかしかった~//」
ことり「海未ちゃんどうだった?」コソッ
海未「単純に、生きててよかったです」
ことり「そっか良かったぁ、なら次はことりだね」
海未「仕方ありませんね」
凛「……………………」
―――――――――――――――――――――――――
希「続いて二回戦はこちら、『誰とピッタンコ?ドキドキコール!』」
希「こちらに9つの携帯電話があります。好きなものを選んで着信ボタンを押し、繋がった二人がキスやで」
凛「これなら反則できないよね……」ホッ
花陽「凛ちゃんどうしたの?」
凛「ううん、なんでもないにゃ」
絵里「どれにしようかしら……」
にこ「迷うわね……」
希「ウチはこの青色で」
穂乃果「穂乃果はこれ」
真姫「赤色でいくわ」
花陽「黄色……」
ことうみ「」
希「みんな、準備はいいかな?」
希「それでは、一斉に着信!」
ポチッ
Prrrrrrrrrr――
花陽「あっ……!」
真姫「花陽……!」
ことうみ「」
希「花陽ちゃんと真姫ちゃん、キス決定~!」
にこ「これは絵になりそうね」
穂乃果「ひゅーひゅー!」
凛「真姫ちゃんからかよちんにしてほしいにゃ!」
真姫「花陽と……//」
花陽「はうぅ……//」
希「さっそくキスしてもらいましょう、どうぞ!」
真姫「花陽……動かないで//」
花陽「ん……//」
海未「ちょっと待ってください!」
μ‘s「!」
海未「真姫、花陽、キスなんてしなくていいですよ」
ことり「うん、ことりたちが代わってあげるから」
まきぱな「えっ……?」
海未「後輩が嫌がっているのを見捨てる先輩がどこにいますか」
ことり「花陽ちゃん、ことりに任せて♪」
花陽「……で、でも」
希「うん、海未ちゃんたちの優しさは素晴らしいと思うけど……」
絵里「それだとほら、視聴者が納得しないし」
にこ「そうよ、これはこういうゲームなんだからちゃんとしないと――」
海未「あなたたちは最低ですっ!!」
μ‘s「!」
海未「後輩の嫌がることを強制して、それでも上級生ですか!」
海未「先輩なら後輩の代わりに身代わりになってあげるくらいしなさい!」
μ‘s「……………………」
海未「……凛、穂乃果」
ほのりん「!」ビクッ
海未「あなたたちもそう思いますよね?」
ことり「穂乃果ちゃんと凛ちゃんは良い子だもん、ことりたちの気持ち分かってくれるよね?」
凛「……うん」
穂乃果「そうだね……」
海未「決まりですね」
ことり「花陽ちゃん、あとは任せて」
花陽「うん……ありがとう」
海未「真姫の代わりは……そうですね、穂乃果にやってもらいましょうか」
穂乃果「えっ、また穂乃果?」
ことり「ハノケちゃん、早く早く」
真姫「ちょっと待って!わたしも花陽も別に嫌がってなんか――」
海未「」ドカン!
真姫「ひっ!?」
海未「真姫、静かにしないと音が入ってしまいます」
真姫「………………」ブルブル
希「……そ、それでは穂乃果ちゃんからことりちゃんに、どうぞ」
穂乃果「……んっ//」チュッ
ことり「ありがとう穂乃果ちゃん、大好きだよ」ニコッ
穂乃果「あはは……//」
海未「『ことほの』もいいじゃないですか、『ほのうみ』には及びませんが」
μ‘s「……………………」
―――――――――――――――――――――――――――――――
希「最後の勝負はこれです、『ビリビリ回避!真の百合カップルは誰だ?』」
希「こちらに9つの湿布があります。これを肩に貼って電流を流しますので、見事電流が来なかった二人がキスやで」
穂乃果「今度はセーフだった二人がキスかぁ」
にこ「最後まで運勝負ってわけね」
花陽「電流が流れるなんて怖いなぁ……」
真姫(今度こそは、花陽か凛と……!)
希「それでは肩にセットしてください」
ことうみ「最初はグー!ジャンケンポン!!」
海未「やりましたぁあああ!最後はわたしですね」
ことり「くっ……!」
絵里「あの二人何してるのかしら?」
凛「……………………」
希「みんな準備はいいかな?」
希「それではスイッチ、オン!」パチッ
にこ「意外と強力!?」ビリビリ
花陽「ダレカタスケテェ!」ビリビリ
ことり「ビリビリがきてないのは……」ビリビリ
穂乃果「また穂乃果!?」
希「穂乃果ちゃんと……」
絵里「わたし――」
海未「わたしですっ!」ビリビリ
μ‘s「!」
絵里「えっ、でも……」
凛「海未ちゃん、明らかに痺れてるよね……」
海未「痺れてません」ビリビリ
絵里「でも、3人もセーフなわけ――」
海未「痺れてません!」クワッ
絵里「ひぃ!?」
海未「絵里……ビリビリしますよね?」
絵里「へっ……?」
海未「ビリビリしますよね!?」
絵里「あっ……あとからビリビリしてきたわ!はらぁ~しょぉおおお!!」ドタバタ
花陽「絵里ちゃん!?」
にこ「うわぁ、大根以下ね……」
希「えりち、わざとらしすぎるよ……」
凛「でもこれだと、また海未ちゃんと穂乃果ちゃん……」
真姫「もう一回やり直した方が……」
海未「ふむ、でしたら今度は反対にしましょうか」
穂乃果「反対?」
海未「わたしが穂乃果にキスしましょう」
穂乃果「ふぇぇ!?」
ことり「それだと絵も被らないね」
μ‘s「……………………」
海未「では穂乃果、いきますよ……」ゴクリ
穂乃果「ま、待って海未ちゃん!そこ口だからぁ!」
海未「どうせやるなら口のほうが良いでしょう!いいからおとなしくしなさい!」
穂乃果「だれかたすけてぇ!」
ことり「海未ちゃん抜け駆けは無しだよ!穂乃果ちゃんのファーストキスはことりが――」
希「ちょっとことりちゃんも海未ちゃんも落ち着いて……!」
ギャーギャー ワーワー
μ‘s「……………………」
にこ「……この企画は、ボツにしましょう」
凛「うん……」
花陽「穂乃果ちゃん、可哀そうだもんね……」
真姫「いや、むしろ私たちへの被害のほうが……」
絵里「いやぁああ!!しびれるわぁああ!!」ドタバタ
にこ「もうスイッチ止めてるんだけど?」
絵里「え゛っ?」
海未「離しなさいこのチーズ鍋!」
ことり「そっちこそ、ラブアローシュート!」
穂乃果「腕がちぎれるぅ!」
――おしまい♪
感想
えぇ…(困惑)
最近忙しかったので久しぶりに来てUPされてたから嬉しかったです!
理不尽ことうみが召喚された時から世の理はぶっ壊れる…あぁ恐ろしい
不定期更新で申し訳ありません、最近は特にラブライブSSの更新がめっきり減っていましたね;
長期に渡りご愛読いただきありがとうございます。
るびぃさんから頂いたコメントを励みに今後も頑張らせていただきますので、ぜひまたご来訪ください。
本シリーズの毎度のことながらの悪乗りもご寛容下さり、感謝します。