ラブライブ SS 真姫「破天荒花陽、μ’sクリスマス会乱入!」

 

――部室――

 

穂乃果「ジングルベルジングルベル鈴がなる~♪」

 

絵里「早く来い来いお正月~♪」

 

絵里「」ドヤァ

 

希「えりち、そんなあからさまに突っ込み待ちみたいな顔せんといてよ……」

 

ことり「あはは……」

 

にこ「絵里のつまらない歌はいいとして……」

 

絵里「ひどいっ!?」

 

海未「花陽はまだでしょうか」

 

凛「もうすぐ来るって言ってたよ」

 

真姫「花陽が最後なんて珍しいわね」

 

……ドンドン!

 

μ‘s「!」

 

ドンドン! ドンドン!

 

絵里「誰かしら……いま開けるわ」

 

――カチャッ

 

ドカンッ!

 

絵里「ふぎゃっ!」バンッ!

 

希「えりち!?」

 

花陽「みんなお待たせ」

 

海未「絵里、大丈夫ですか!?」

 

絵里「はらぁしょ~……」ドタッ

 

穂乃果「絵里ちゃん!」

 

凛「しっかりして!」

 

花陽「ああ……絵里ちゃんいたんだ、ごめんね」

 

真姫「は、花陽……そんな言い方ないでしょ……!」

 

ことり「ドアを開けるときはゆっくり開けないとだめだよぉ……」

 

花陽「……えっ」ピクッ

 

μ‘s「!」

 

花陽「ねぇ真姫ちゃんことりちゃん……それってどういうことかな?」

 

花陽「絵里ちゃんがこうなったのはわたしのせいってこと?」ジー

 

μ‘s「……!?」

 

真姫(っ!……まずいわ)ブルブル

 

ことり(この雰囲気……間違いない)ブルブル

 

μ‘s(破天荒モードの花陽ちゃんだ!)ブルブル

 

真姫「ごめんなさい……なんでもないです」ビクビク

 

花陽「そっか……ことりちゃんは?」

 

ことり「ごめんね……やっぱりことりが間違ってたかも」ビクビク

 

花陽「そうなんだ……ならいいかな」

 

花陽「さてと、それじゃあμ’sクリスマス会はじめよっか」

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――

 

μ‘s「……………………」

 

穂乃果「み、みんな集まったし、まずはクラッカーでお祝い――」

 

花陽「えいっ」キュポ

 

海未「!」

 

花陽「んっ……」ゴクゴク

 

凛「か……かよちん」

 

花陽「……」グサッ!

 

希「ひっ!」

 

花陽「」モグモグ

 

真姫「………………」

 

『シャンパンメリーを開けてフライドチキンを食べる花陽』

 

ことり「……お、おなか空いてたのかな」

 

絵里「だからイライラしてたのね」アセアセ

 

花陽「……これ、手作りだよね。……誰が作ったの?」

 

にこ「わたしだけど………ま、まずかった?」

 

花陽「ううん……おいし――ごほん!……うまいね」

 

にこ「…………」

 

『らしくない発言をする花陽』

 

穂乃果「……ま、まぁ、挨拶は後にして、穂乃果たちも食べよっか」

 

海未「そ、そうですね、いただきましょう」

 

花陽「………………」モグモグ

 

凛「ねぇ……かよちん?」

 

花陽「…………」モグモグ

 

凛「……また、なにかあったの?」

 

花陽「…………」ゴクン

 

凛「凛、かよちんと一緒に楽しくクリスマス会したいよ……なにか悩んでるなら聞かせてほしいな」

 

花陽「…………」

 

グサッ!

 

凛「ひっ!?」

 

花陽「……もうちょっとで年も変わるよね」

 

ことり「……?うん、あと1週間くらいかな……」

 

花陽「……みんな、わたしのことどう思ってる?」

 

μ‘s「へっ?」

 

花陽「今年一年は暴れたなぁ……普段包み隠してたわたしの本性がつい露呈しちゃったよ」

 

海未「今年って……μ’sのみんなが出会ったのは今年が初めてじゃあ……」

 

希「うん、海未ちゃん、その辺の問題はスルーしよう」

 

穂乃果「あれが本性って……花陽ちゃんに限ってそんなはずな――もごっ!」

 

にこ「穂乃果、ここは話を合わせなさい」ボソッ

 

絵里「下手に地雷を踏んじゃダメよ」ボソッ

 

花陽「……真姫ちゃん、どう?わたしのこと、今はどう思ってる?」

 

真姫「え、ええ……すごく怖いと思ってるわ。でも、怒らせなければいつもの優しい花陽――」

 

花陽「」シャカシャカ!

 

μ‘s「!」ビクッ

 

花陽「…………」ニコッ

 

『思い切り振ったシャンパンを真姫に向ける花陽』

 

真姫「いやぁあああ!ごめんなさいごめんなさい……」ガクガク

 

穂乃果「真姫ちゃん……!」

 

希「どうやら今のも地雷やったみたいやね……」

 

花陽「やっぱりそうなんだぁ……ふふ、わたしのこと、まだ優しいって」

 

ことり(優しいってワードは禁句なのかな……)

 

花陽「……次、凛ちゃん」

 

凛「えっ!?」ビクッ

 

花陽「わたしのことどう思ってる?素直に聞かせてね……?」スッ

 

凛「ひぃ…………」ブルブル

 

にこ「凛、気を付けなさい……地雷を踏めば、今度こそシャンパン砲の餌食よ」

 

海未「花陽に対して肯定的な意見はダメです」

 

絵里「ワイルドとかハラショーとか、そういうので褒めなさい」

 

希「えりち、後者のほうはおかしいよ」

 

凛「り、凛はかよちんのこと大好きで……」

 

花陽「うん、それは幼馴染としてだね」

 

凛「うっ……は、破天荒なかよちんも、いつもの控えめなかよちんもどっちも魅力的で――」

 

花陽「」バシャッ!! ドカ!

 

μ’s「!!」

 

凛「あ…ぁ…………」ヘタッ

 

花陽「わたしは二人もいないよ、凛ちゃん?」ニコッ

 

凛「ううっ…うえぇぇ…………」ポロポロ

 

花陽「……まぁいいや、とりあえずみんな座って」

 

花陽「みんなにわたしからプレゼントがあるんだ」ガサゴソ

 

μ‘s「………………」

 

凛「」グスッ トボトボ

 

花陽「まず穂乃果ちゃんにははい、ランチパック10袋」

 

穂乃果「わぁ!ありがとう花陽ちゃん!」

 

花陽「賞味期限今日までだから、頑張って食べてね」

 

穂乃果「えっ…………」

 

花陽「真姫ちゃんには風邪薬」

 

真姫「あ、ありがとう……」←父親医者

 

花陽「ことりちゃんには健康サプリ」

 

ことり「にんにくの主成分たっぷり注入……テレビでやってるあれだよね……」

 

花陽「海未ちゃんにはマウンテンデュー」

 

海未「炭酸控えめ……ごくごく飲める……」

 

花陽「凛ちゃんにはツナ缶とサバの煮つけ缶」

 

凛「凛……かよちんになにかしちゃった?」シュン

 

 

花陽「それとインスタント生麵」

 

凛「かよちん!」パァ

 

花陽「希ちゃんにはミステリーサークルの穴場スポットガイド」

 

希「あ、ありがとう……」

 

希(どうしよう、すごく反応に困るやん……)

 

花陽「にこちゃんには特別に5000円だよ」

 

にこ「なまじ現金は一番もらい辛いわね、プライドとかモラルとか相まって色々と」

 

花陽「そう?残念だなぁ……」

 

花陽「さてと…………」

 

絵里「」ワクワク

 

花陽「みんなでゲームでもしよっか、マリ〇パーティー持ってきたんだ」

 

絵里「えっ……わたしのは……」ガーン

 

μ‘s(あの微妙なプレゼントでも欲しいんだ……)

 

花陽「んっ?……ああ、絵里ちゃんには……はい」

 

『100均で買った板チョコ3種(324円)』

 

絵里「はらしょー!花陽ありがとう!」ピョンピョン

 

真姫「なにかしら、一番手抜きなプレゼントなのにこの敗北感……」

 

希「それでいいん、えりち……」

 

花陽「せっかくのクリスマス会だもん、やっぱり楽しまなきゃね」

 

花陽「さてと、そろそろわたしはおいとましようかな」

 

μ‘s「!」

 

にこ「待って花陽、まだなにもしてないじゃない!」

 

穂乃果「始まってまだ20分くらいだよ!?」

 

ことり「そもそも始まってないような気も……」

 

絵里「なにかよふぇいがあるの?」モグモグ

 

希「えりち、とりあえずチョコ食べてから話そか」

 

花陽「うん、これから亜里沙ちゃんと雪穂ちゃんにクリスマスプレゼントを届けないといけないから」

 

花陽「クリスマスガールの絵里ちゃんも手伝ってね、はいサンタコスチューム」

 

絵里「はらしょー……今年はわたしがサンタさんね」

 

凛「か、かよちんは……?」

 

花陽「わたしはトナカイだよ」

 

真姫「サンタさんはそんなPKEじゃないわ!」グスッ

 

海未「真姫、現実はこんなものですよ……」ナデナデ

 

穂乃果「ところで花陽ちゃん……雪穂と亜里沙ちゃんにあげるプレゼントって……」

 

海未「!……まさか」

 

花陽「………………」

 

花陽「絵里ちゃん、いこっ」ニコッ

 

絵里「カシコイカワイイサンターチカ、子供たちに夢を届けてくるわ」フンス

 

ダダッ! バタン!

 

海未「待ってください!花陽!花陽ぉ!」

 

穂乃果「あはは……絶対写真だよねあれ、穂乃果と海未ちゃんの……」

 

ことり(あとで亜里沙ちゃんと雪穂ちゃんに見せてもらおう)

 

にこ「今回は一層破天荒だったわね……」ハァ

 

希「えりち、あの衣装で風邪ひかんといいんやけど……」

 

凛「凛はなんだかんだで優しいかよちんも好きにゃ~……」

 

――おしまい♪

感想

  1. はなまるびぃ より:

    これが砂水さんからのクリスマスプレゼントですね♪嬉しいです♪

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      感謝されること自体はとてもうれしいのですが……できることでしたらSSのご感想をいただきたかったです;
      ともあれ、メリークリスマス♪

      • はなまるびぃ より:

        すみません!SSはいつも通り破天荒(特にワイルドにチキンを頬張るとこ)で面白かったです。公式かよちんと正反対だし、これがギャップ萌え?なんですね!

        • 砂水クジラ砂水クジラ より:

          気を遣わせてしまったようで申し訳ありません。
          いつもご丁寧にありがとうございます♪

  2. しょな より:

    「おいしーーごほん!…うまいね」って言い直すところが可愛い…。
    『我が花陽会』まだ続いてたのか…?絵里も入信しちゃったりして…。

    まだ花陽の抱える闇には謎がたくさんですが、彼女が自分の内面とどう向き合うのか、
    そしてどういう生き方を選ぶのか、その葛藤を見届けたいですね。(曲解してたらスミマセン;深刻なのが好きなもので)

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      色んな可能性や解釈を一つの作品から読み取られるその姿勢、とても素敵だと思います♪
      本作は元々単発のシュールSSとして執筆したのが始まりですが、シリーズ化させて頂いて以降は解釈を読み手側に任せる方式にフィードアウトしました。
      ですので、はなまるびぃさんのおっしゃっているようなギャップ萌えを楽しみながら微笑ましく読んでいただくも、花陽ちゃんの破天荒な理由を深く想像して真剣に読んでいただくも自由です。どんな解釈もわたしとしましては大歓迎です。
      最終話をシリアスかコミカルにするのかも現時点ではまだ未定となっております。

      しょなさんが考えてくださった絵里ちゃんの入信、すごく話が膨らみそうなのでぜひプロットに組み込ませていただきたいと思います。
      次回の破天荒花陽も、どうぞお楽しみください。

  3. 匿名 より:

    何の写真だろうか…(・8・)

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