――スーパー――
凛「鶏肉……牛乳……あとは卵だけだね」
凛(卵…………)キョロキョロ
凛(あっ、あったにゃ!)タッタッタ
??「」スタスタ
凛「わっ!?」
凛「あうっ!」ボフッ
??「きゃっ!」
凛「うぅ……ご、ごめんなさい」
??「大丈夫、怪我してない――あら、凛?」
凛「えっ……あ、絵里ちゃん!」
絵里「こんなところで会うなんて奇遇ね」
凛「うん、絵里ちゃんもスーパーで買い物とかするんだね」
絵里「そりゃ私も人間だから」クスッ
凛「あっ、ごめんね!そういう意味じゃなくて」アセアセ
絵里「ふふ、分かってるわ、冗談よ♪」
凛「むぅ……絵里ちゃん!」
絵里「ごめんなさい、反応が可愛いからつい」ナデナデ
凛「いつも凛ばっかりからかって」プクー
絵里「お詫びにいいこと教えてあげる。凛、その卵よりこっちの方がお買い得よ」
凛「あっ……ほんとだ。50円も安いにゃ」
絵里「特売品は目立つ場所に置いてあるのよ、ちゃんとチラシを見て確かめないとね」
凛「うぅ、不覚にゃ」
絵里「家のお手伝いくらい毎日しないとダメよ」
凛「この前かよちんにも同じこと言われたよ……」
絵里(花陽が凛の保護者代わりなのね)
―――――――――――――――
凛「絵里ちゃんのおかげで早く済んだにゃ」ブンブン
絵里「あんまり振ったら卵が割れちゃうわよ」
凛「おっとっと」
絵里「じゃあ凛、私はこっちだから。また学校でね」フリフリ
凛「あっ…………え、絵里ちゃん」
絵里「?」
凛「そ、その……良かったら、今日遊べないかな……なんて……」モジモジ
絵里「……………………」キョトン
凛「……ダメ…………?」
絵里「……ふふ、ありがとう凛。気遣ってくれて嬉しいけど、花陽や真姫と遊ぶ方がいいでしょう?私のことは気にしなくて――」
凛「そんなことない!」
絵里「!」
凛「凛は絵里ちゃんと二人っきりで遊びたいにゃ!」
凛「……あっ…………」
絵里「私と、二人きりで…………」
凛「~~~~っ!//」カァァ
凛「へ、変な意味じゃなくて!//」
凛「……え、絵里ちゃんがどうしても嫌なら諦めるにゃ……//」グスッ
絵里「……ううん、私なんかで良かったら、一緒に遊びましょ?」
凛「ほ、ほんと!?」
絵里「私も凛と遊びたいしね、二人きりで」ニコッ
凛「うぅ……そ、そんな意味じゃ……//」
絵里「それじゃあどうしましょうか……どこかデパートでも――」
凛「あっ!凛、絵里ちゃんのお家に行きたい!」
絵里「私の家?別にいいけどなにも無いわよ?」
凛「いいの!凛が行きたいにゃ!」
絵里「わかったわ。先に帰って待ってるわね」
凛「うん、待ってて!すぐに行くから!」タッタッタ
絵里「走ったらこけるわよ、ゆっくり来なさい」
凛「うん!」
絵里「……さて、早く帰って掃除しないと」タッタッタ
――絢瀬家――
凛「」キョロキョロ
凛「あっ、マトリョーシカにゃ」
絵里「はい凛、コーヒーよ。ミルク1と砂糖2で良かったかしら?」
凛「ありがとう、絵里ちゃんはブラックコーヒー?」
絵里「私も凛と一緒よ」
凛「絵里ちゃんって意外とブラック飲めないの?」
絵里「うーん、飲めるけど好きじゃないわね」
凛「じゃあ凛より大人だね」
ゴクゴク
絵里「ふぅ~」
絵里「亜里沙は明日まで帰って来ないし、好きなだけゆっくりしていって」
凛「ありがとう。……ほわぁ……おこた暖かいにゃあ……♪」
絵里「この前衝動買いしちゃったんだけど大正解だったわ」
凛「でも暇だにゃ~。絵里ちゃん、なにかしようよ」
絵里「そうねぇ、ウチにあるのはオセロとチェスくらいだけど」
凛「オセロしよっ!凛強いんだよ!」フンス
絵里「へぇーそれは楽しみね。私もオセロは少し自信あるわ」
凛「よーし、勝負にゃ!」
―――――――――――――――――
凛「うぅ、また負けちゃった……よし、もう一回!」
絵里「凛はまずオセロの基本を覚えた方がいいわ」
凛「オセロの基本?」
絵里「いい?外枠を取りたいならここを取らないとダメでしょ?ここを取りたいならここ――」
凛「ええと、こことここを――」
――――――――――――――――――
凛「これで……チェックメイトにゃ!」ウツラウツラ
絵里「あら、負けちゃったわ」
凛「やったぁ!やっと絵里ちゃんに……勝てた、にゃ……」バタン
凛「ぐぅ………………すぅ………………」Zzz
絵里(相当眠かったのね……負けてあげて正解だったわ♪)
絵里「毛布だけでも掛けてあげましょ」スッ
絵里「おやすみなさい、凛」ナデナデ
凛「ふぇへへ………………」Zzz
―――――――――――――――
凛「んっ……あれ?」
凛「確か絵里ちゃんの家へ来て……一緒にオセロして……」ボー
凛「はっ!いつのまにか寝ちゃってたみたいにゃ」ゴシゴシ
絵里「あら凛、目が覚めたのね」
凛「絵里ちゃんごめんね、遊びに来たのに寝ちゃって」アセアセ
絵里「いいのよ、ちょうど夕飯が出来たとこだから」
凛「いい匂いにゃ……おおっ、こ、これは!」
絵里「凛が来るからラーメン鍋にしといたわ。さぁ、食べましょ」
凛「うん!いただきま――」
絵里「と、その前にうがい手洗い、顔も洗って来なさい」
凛「えっ!」
絵里「凛が戻って来るまでにいい具合に煮えるから、ねっ?」
凛「わかったにゃ」ドタドタ
絵里「……鍋なんて久しぶりね」
―――――――――――――――――
凛「ふぅ~お腹いっぱいにゃ。ごちそうさま」
絵里「もう7時だけど……良かったら今日は泊まっていく?」
凛「わーい、絵里ちゃん家にお泊りにゃ!」
絵里「でも着替えが無いわね、亜里沙のなら合うかしら」ガソゴソ
絵里「あっ、これならぴったりだと思うわ」スッ
凛「こ、これ…………」
絵里「どうかした?」
凛「えっと……ちょっと可愛すぎないかにゃ?凛には似合わないかも……」
絵里「………………」
ベシッ
凛「いたっ……え、絵里ちゃん……?」
絵里「私が選んだんだもの、凛に似合わないはずないわ」スッ
凛「あっ……」
絵里「ほら、こんなに似合ってるじゃない。可愛いわ、凛」
凛「っ…………//」
絵里「もっと自分に自信を持ちなさい」ギュッ
凛「……絵里ちゃん…………」
凛「……うん、ごめんなさい」
絵里「いい子ね。お風呂湧いてるから、早く入ってらっしゃい」
凛「うん……♪」
―――――――――――――――――
絵里「さて、そろそろ寝ましょうか」
凛「ええ~まだ10時だよ?」
絵里「『まだ』じゃなくて『もう』よ」
凛「むぅ……絵里ちゃんは厳しいにゃ」
凛「まぁいっか。絵里ちゃん、一緒に寝よっ!」
絵里「ええっ!でも私のベッドシングルよ?」
凛「大丈夫。ほら、絵里ちゃんと凛、くっついたらこんなに小さいよ」ギュッ
絵里「っ…………仕方ないわね//」
凛「わーい!絵里ちゃん大好きにゃ!」ギューッ
絵里「……………………//」
――――――――――――――――――
凛「絵里ちゃんのベッドふかふかにゃ~」ゴロゴロ
絵里「暴れないの、電気消すわよ?」
凛「あれ?絵里ちゃん消して大丈夫なの?」
絵里「豆球はつけるわ」カチッ
絵里「ふぅ、おやすみなさい」
凛「うん…………」
凛「……えへへ…………」ギュッ
絵里「きゃっ……もう、今日の凛はいつもより甘えんぼうね」ナデナデ
凛「絵里ちゃん、今日はありがとう……」
凛「凛ね、絵里ちゃんのこと大好きだよ……♪」
絵里「私もよ、凛」ナデナデ
凛「……また、泊りに来てもいい?」
絵里「ええ、もちろん」
絵里「……でも、その時は――」
凛「できればまた、二人っきりがいいね……」
えりりん「えへへ……♪」
――おしまい
感想
俺も絵里ちゃんとお泊りしたいな~
それな!
かわいい