ラブライブ ＳＳ 花陽「凛ちゃんの秘め事」

――星空家　玄関――

花陽「それじゃあ凛ちゃん、またね」

真姫「今度はウチにも遊びにきなさい」

凛「うん、かよちん真姫ちゃん、バイバイ」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

ｶﾞﾁｬｯ　ﾊﾞﾀﾝ

凛「…………」

凛（お泊りは楽しいけど、二人が帰っちゃうと寂しいにゃ……）ｼｭﾝ

凛（かよちんも真姫ちゃんも今日は用事があるみたいだし、仕方ないよね……）

凛（……お部屋の掃除でもしよっと）

凛「♪～♪♪」ｿｳｼﾞｷ

凛（これが終わったら夏休みの宿題…………嫌だけど頑張るにゃ）

凛（昨日みんなで数学は終わらせたし、今日は理科かな……）

凛（英語は今度真姫ちゃんに教えてもらって……）

凛「……あれ、これなんだろ？」

凛「綺麗なハンカチ……――あっ」

凛（そういえば昨日の手品の時に真姫ちゃんから借りたんだっけ）

凛「今度洗濯して返さなきゃ……」

ﾌﾜｯ……

凛「！……」

凛「」ｽﾝｽﾝ

凛「あ……真姫ちゃんの匂い……//」

凛「…………」ｽﾝｽﾝ

凛（そういえばこの柄……いつも学校で貸してくれるやつだ）

凛（手を洗った後に拭かないでいると、いつもこれで真姫ちゃんが手を拭いてくれて……）

凛「……真姫ちゃん……//」

凛「っ………………//」

凛「…………」ｷｮﾛｷｮﾛ

凛（ちょっとだけ……ちょっとだけだから……//）

凛（……真姫ちゃん、ごめんね//）

――

――――

――――――

凛「真姫ちゃん……真姫ちゃん…………//」ﾊｧ

凛「いつもハンカチ忘れちゃう凛のこと…呆れてる？……そうだよね//」ｽﾝｽﾝ

凛「でもね……凛がいつもハンカチ持ってこないの、実はわざとなんだよ……//」

凛「そうすれば……真姫ちゃんが凛の手を優しく拭いてくれるから……//」

凛「真姫ちゃん………いつも…優しい真姫ちゃんのこと……//」ｽﾝｽﾝ

凛「凛…大好きだよ………んっ…//」

――――――

――――

――

――ライン――

真姫『凛、あなたの部屋にハンカチ落ちて無かった？』

凛『あったよ～また今度洗濯して返すね』

真姫『ありがとう。それと何度も言ってるけど、凛もハンカチくらい持ち歩きなさいよ。ちゃんと手を拭かないと行儀悪いから』

凛『善処します……』

真姫『もしかしてハンカチ持ってないの？何度も使ったやつだけど、それでよかったら凛にあげるわよ』

凛『ううん、持ってるから大丈夫。それに、これは真姫ちゃんのトレードマークだから』

真姫『トレードマーク？なによそれ』

凛『いいのいいの！気にしないで』

凛「お楽しみが減っちゃうのは、寂しいもん……♪」

――3日後――

花陽「これで国語はおしまいかな」

凛「はぁ～疲れたぁ」ﾄﾞﾀｯ

花陽「明々後日は真姫ちゃんも来れるみたいだし、みんなで英語を終わらせよっか」

凛「いつも追い込み型の凛が夏休み序盤でこんなにたくさん……かよちんと真姫ちゃんのおかげにゃ」ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

花陽「宿題って早く終わらせてると楽だもんね」

凛「かーよちん、今年は夏休み終わりまでたくさん遊ぼうね」ｷﾞｭｯ

花陽「うん、今年は真姫ちゃんもいるし、楽しい夏休みになりそうだね」

凛「えへへ～みんなでこんがり焼けるまで遊びまくるにゃ」

花陽「暑いのにお外で遊ぶのぉ!?」

凛「だってせっかくの夏休みだよ？セミ採りとか小旅行とかいっぱいしたいよ」

花陽「それはいいけど……でも凛ちゃん」

花陽「お外に行くときは、ちゃんと日焼け止めを塗らないとダメだよ」

花陽「凛ちゃんも女の子なんだから肌を大事にしないと、ね？」

凛「女の子…………う、うん、分かったにゃ…//」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

花陽「ふふ、凛ちゃん可愛い♪」

凛「か、かよちん……！……もう//」ﾌﾟｸｰ

花陽（本当は日焼けした健康的な凛ちゃんも好きだけど……♪）

―――――――――――――――――――――――――

凛（今度二人に会えるのは明々後日か……寂しいな）

凛「……………」

花陽『凛ちゃんも女の子なんだから』

凛「……かよちん」

凛「………っ//」

凛「…………//」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

凛「」ｷｮﾛｷｮﾛ

凛（ごめんねかよちん……//）

凛（ちょっとだけ、ちょっとだけだから……//）ｸﾛｰｾﾞﾂﾄ　ｶﾞｿｺﾞｿ

凛（あった……緊急お泊まり用のかよちんのパジャマ……）

凛（…………//）ｽﾝｽﾝ

凛「……ん//」

――

―――――

―――――――

凛「かよちん……かよちん…………//」ﾊｧ

凛「かよちんはいつも、凛のこと女の子だって言ってくれるね……//」ｽﾝｽﾝ

凛「いつも……凛が一番欲しがってる言葉をかけてくれる……//」

凛「……ねぇ、かよちん//」ｽﾝｽﾝ

凛「凛……かよちんに抱きつくたび、良い匂いにすごくドキドキしてるよ//」

凛「かよちんも、同じように思ってくれてると、嬉しいな……//」

凛「かよちん……大好き……んっ//」

――――――

――――

――

――翌日　ゲームセンター――

穂乃果「よし……よし、そのまま！」

凛「落ちちゃだめ……頑張って……！」

ﾎﾟﾄｯ

ほのりん「ああっ！」

穂乃果「また失敗……」ｶﾞｸｯ

凛「UFOキャッチャーって難しいね」

穂乃果「軍資金は残り８００円か、厳しいなぁ」

凛「他に８００円で取れそうなもの……」ｷｮﾛｷｮﾛ

凛「……！あれって――」

穂乃果「ああ、寝そべり人形だね。今度は一年生シリーズかな」

穂乃果「μ’sも有名になったね～」ｼﾐｼﾞﾐ

凛（かよちんと真姫ちゃんがいる……かわいい！）

凛（…欲しい……！）ｷﾗｷﾗ

穂乃果（凛ちゃん、あれが欲しいのかな）

穂乃果「よーし、穂乃果に任せて！」

凛「えっ！」

―――――――――――――――――――

穂乃果「…………」ｺﾞｸﾘ

凛「…………」ｺﾞｸﾘ

――ｺﾛｯ

穂乃果「やったぁ！」

凛「穂乃果ちゃんすごいにゃ！」

穂乃果「えへへ～はい凛ちゃん」

凛「えっ…で、でも……ほんとに貰っていいの？」

穂乃果「結局１０００円もオーバーしちゃったし、取れたのは凛ちゃんのおかげだよ」

凛「じゃあせめて残りの８００円も……」

穂乃果「いいんだよ、凛ちゃんは年下なんだからそんなこと気にしなくて」

穂乃果「ほんとは真姫ちゃんも取れればよかったんだけど……ごめんね」

凛「ううん、十分だよ。ありがとう穂乃果ちゃん」

凛「えへへ……かよちん//♪」ｷﾞｭｯ

穂乃果（取れてよかった……♪）

―――――――――――――――――

――星空家――

凛「かーよちん、凛のお部屋にようこそ」

ﾈｿﾍﾞﾘ

凛「これからは毎日一緒に寝ようね」

凛「おやすみなさい」

凛「………………♪」ｷﾞｭｯ

凛「…………ん」

凛「……なんだか、二人きりだとまだ寂しいね」

凛「やっぱり、真姫ちゃんがいないと……」

凛「……よし、明日は真姫ちゃんも連れてくるね」

凛「かよちん、待ってて……」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

――翌日――

――ﾎﾟﾄｯ

凛「あっ、また失敗……」

凛（うぅ、思ってたよりずっと難しいよ……）

凛（あんまり使っちゃうと夏休みに遊べなくなっちゃうし……）

凛「……あと１０００円だけなら」

凛（真姫ちゃん……）

？？「――凛ちゃん？」

凛「えっ……ことりちゃん！」

ことり「こんなところで会うなんて奇遇だね」ﾆｺｯ

凛「どうしてことりちゃんがゲームセンターなんかに？」

ことり「ことりは１ヶ月に一度くらい来てるよ、μ’sの非売品グッズはしっかり回収しないと」ﾌﾝｽ

凛「すごい量だね、手さげ袋がパンパンになってるよ」

ことり「今日はなかなかの収穫だったかな」

凛（よく見たら全部穂乃果ちゃんと海未ちゃんのグッズばかりにゃ……）

ことり「ところで凛ちゃんはつかみ取り？」

凛「うん、さっきからずっと頑張ってるんだけど、びくともしないの……」

ことり「ねそべりかぁ、これはなかなか厄介だね」

凛「軍資金はあと１０００円だけだし……やっぱり無理かな」ｼｭﾝ

ことり「……大丈夫、ことりに任せて♪」

凛「えっ」

―――――――――――――――――――――

――ｺﾛｯ

凛「やったっ！」

ことり「はい凛ちゃん、結局３回もかかっちゃった、ごめんね」

凛「ううん、すごいよ！ことりちゃんはクレーンゲームの天才にゃ！ありがとう！」

ことり「ふふ、どういたしまして」

凛「えへへ……真姫ちゃん……♪//」ｷﾞｭｯ

――

――――

――――――

――星空家――

凛「おやすみなさい」

凛「…………♪」

ﾈｿﾍﾞﾘ

凛「かよちん、真姫ちゃん……」ｷﾞｭｯ

凛「これからは毎日一緒に寝ようね……」ｽﾘｽﾘ

凛「二人とも……大好きだよ♪//」ﾆｺｯ

――後日――

花陽「おじゃましまーす」

真姫「今日は英語ね、ビシバシ行くわよ」

凛「二人とも適当に座ってて、お菓子持って来るね」

ﾄﾞﾀﾄﾞﾀ　ｶﾞﾁｬｯ　ﾊﾞﾀﾝ

花陽「…………えへへ//」ﾆﾍﾗ

真姫「どうしたの？いきなりニヤけたりして……」

花陽「ううん……凛ちゃんかわいいなって♪」

真姫「……？」

花陽「真姫ちゃん、ベッドの下を覗いてみて？」

真姫「ベッドの下……？」ﾋｮｲ

真姫「！なにかあるわ…………」ｶﾞｻｺﾞｿ

真姫「これ……寝そべり人形？」

真姫「それも花陽とわたしの……//」

花陽「凛ちゃんたら寂しがりやさんだなぁ」

真姫「いや……というか、どうして花陽が知ってるの？」

花陽「ふふ、今日は本物の三人で一緒に寝ようね……」

真姫「ねぇ、なんで…………」

花陽「」ﾆｺﾆｺ

――おしまい♪