ラブライブ SS 穂乃果「理不尽ことうみ」 ことりのなぞなぞ編

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――部室――

 

穂乃果「みんな遅いねぇ」ポケー

 

凛「暇だにゃ~」

 

ガチャッ

 

海未「失礼します」

 

穂乃果「あっ、海未ちゃん」

 

凛「かよちんも真姫ちゃんもまだ来てないよ」

 

海未「そのことですが、実は今日急遽練習が休みになりました」

 

穂乃果「ええっ、そうなの?」

 

海未「なんでも今日3年生の抜き打ちテストがあったみたいです。それでにこが赤点を取ってしまって」

 

凛「希ちゃんと絵里ちゃんが面倒を見る羽目になったんだ」

 

海未「その通りです。廊下で見かけたので真姫と花陽にはもう伝えておきました」

 

穂乃果「じゃあ今日はもう誰も来ないね」

 

凛「凛たちも帰るにゃ」

 

海未「待ってください」

 

ほのりん「?」

 

海未「実は凛と穂乃果に頼みたいことがあるのですが……時間を頂いてもいいですか?」

 

穂乃果「うん、穂乃果は大丈夫だよ」

 

凛「凛もだよ。海未ちゃんが頼みごとなんて珍しいね」

 

海未「はい……実は、ことりのことなんです」

 

穂乃果「ことりちゃん?」

 

海未「この前の留学事件以降、あまり元気がないような気がするんです」

 

凛「確かに……あれから1週間、μ’sのみんなに迷惑かけたってずっと謝ってたもんね」

 

海未「きっと今でも心のどこかで罪悪感を感じているのでしょう」

 

穂乃果「なるほど、穂乃果たちでことりちゃんを元気づけてあげればいいんだね!」

 

海未「そうです、そこでその方法なのですが――」

 

海未「実は最近、ことりが新しい趣味を見つけたようなんです」

 

穂乃果「趣味?」

 

凛「どんな?」

 

海未「――なぞなぞです」

 

穂乃果「えっ……なぞなぞ……?」

 

凛「なぞなぞって答える方?それとも出す方?」

 

海未「出題する方です。なぞなぞを出してみんなが考えてる様がとても楽しいようなんです」

 

穂乃果「か、変わった趣味だね」

 

凛「でもなんだかおもしろそうにゃ」

 

海未「ことりの趣味に付き合っていただけますか?」

 

穂乃果「もちろんだよ」

 

凛「凛、なぞなぞは得意だにゃ」エッヘン

 

海未「ありがとうございます。それでは行きましょう」

 

海未「屋上でことりが待っていますから」

 

――屋上――

 

ことり「ハノケチャン、凛ちゃん!」フリフリ

 

凛「ことりちゃんお待たせ!」

 

穂乃果「ことりちゃーん!」ギュッ

 

ことり「海未ちゃんから聞いた?」

 

海未「ええ、先程説明しました」

 

ことり「よかったぁ~それでは早速始めます!」

 

ことり「ことりのなるほど・ザ・なぞなぞワールド~!」

 

ほのりん「いえーい!」パチパチ

 

海未「ルールは簡単です、ことりが出題するなぞなぞの答えが分かった人は手をあげてください。私が当てますから、それが正解なら――」

 

ピンポーン

 

海未「不正解なら――」

 

ブブッー

 

海未「これだけです」

 

ことり「さぁ、張り切って行こう!」

 

穂乃果「ことりちゃんすごいテンションだね!」

 

凛「いつもより数倍元気にゃ!」

 

ことり「えっ……ダメなの?」シュン

 

海未「」ギロッ

 

ほのりん「」ビクッ

 

穂乃果「ご、ごめんねことりちゃん!そういう意味じゃないよ!」

 

凛「楽しくていいよ!凛、早くやりたいなぁ!」

 

ことり「ほんとう!それじゃあいってみよう!」

 

ことり「第1問!」

 

ことり「逃げても逃げても、追いかけてくるものってなぁんだ?」

 

穂乃果「わかったよ、はい!」

 

凛「はいはい!」

 

海未「シンキングタイムは1分間です」

 

穂乃果「ふふん、シンキングタイムもいらないよ」

 

凛「最初だからイージー問題なんだね」

 

海未「それでは穂乃果」

 

穂乃果「――影!」

 

ブブッー

 

ほのりん「えっ…………!」

 

ことり「うーん、影ではないかなぁ」

 

海未「はい次、凛」

 

凛「えっ、えっと……蚊!」

 

ブブッー

 

ことり「違うよぉ、もっと簡単だよ」

 

海未「テンポよく行きましょう、はい穂乃果」

 

穂乃果「うーんと……ストーカーとか?」

 

ブブッー

 

海未「なぞなぞですからそんな答えではありません」

 

ことり「もっともっと簡単だよ、ほらあれ」

 

海未「はい凛」

 

凛「じ、時間!」

 

ブブッー

 

海未「1問目から長いです、しっかりしてください」

 

ほのりん「………………………………」

 

穂乃果「あ、あの……」

 

穂乃果「穂乃果、このなぞなぞ小さい頃に雪穂に出されたことあるけど……影って答えたら正解だったんだけど……」

 

凛「凛も影かなって……」

 

海未「今ことりの言っている問題は影ではないのですからそこは即座に切り替えてください」

 

ほのりん「……………………」

 

ことり「……問題が、ちょっと難しかったのかな?」

 

海未「いえ、ことりのせいではありませんよ」

 

海未「ことりは何も気にすることはありません、今のはイージー問題でした」

 

穂乃果「ごめんねことりちゃん、答えはなんだったの?」

 

ことり「うーん、1問目からそれはちょっと……」

 

凛「いくら考えても分からなかったから教えてほしいにゃ」

 

海未「しかしそれではなぞなぞが成立しません」

 

海未「とりあえずこの問題はスルーして次行きましょう」

 

ほのりん「えっ………………」

 

ことり「そうだね、ごめんね二人とも。次はもっと簡単な問題にするから」ニコッ

 

ほのりん「…………うん」

 

ことうみ「」

 

 

ことり「第2問!」

 

ことり「パパがママに頼む物ってなぁんだ?」

 

凛「今度こそわかったにゃ!はい!」

 

海未「凛、どうぞ」

 

凛「つまようじ!」

 

穂乃果「なるほど!ナイス凛ちゃん!」

 

ブブッー

 

ほのりん「えっ………………」

 

海未「違いますね」

 

ことり「うん、惜しいけど違うかなぁ」

 

穂乃果「……えっと、マーマレードとか?」

 

ブブッー

 

海未「同じようなことばかり答えないでください」

 

海未「次、凛」

 

凛「ば、晩酌とか、そういうのかな?」

 

ブブッー

 

海未「いい加減にしなさいっ!」

 

ほのりん「!」ビクッ

 

海未「先ほどからふざけてるんですか!真面目にやりなさい!」

 

ほのりん「………………」グスッ

 

ことり「…………やっぱり、ことりの問題がいけないんだ……」

 

海未「ことり……」

 

ことり「ごめんねみんな……ことりもう帰るから。今日は付き合ってくれてありがとう」スタスタ

 

穂乃果「こ、ことりちゃん」

 

凛「ちょっと待っ――」

 

バタン

 

ほのりん「…………………………」

 

海未「……あなた達、私の気持ちがわかりますか?」

 

凛「……ごめんなさい」

 

海未「やりたくないならそうだとはっきり言ってください」

 

穂乃果「そんなことない!でも……なんだか問題が難しくて」

 

凛「答えがないような気がするにゃ……」

 

海未「そんなはずないでしょう、なぞなぞなんですから」

 

ほのりん「…………………………」

 

海未「今からでも遅くありません、ことりを呼び戻しますので今度こそお願いしますよ」

 

穂乃果「……うん」

 

凛「……………………」

 

―――――――

 

ことり「今度は誰でもわかるような問題にするね♪」

 

穂乃果「よーし、今度こそ大丈夫だよ!」

 

凛「脳の準備運動完了にゃ!」

 

ことり「それでは第3問」

 

ことり「パンはパンでも食べられないパンはなぁんだ?」

 

穂乃果「はい!」

 

海未「穂乃果」

 

穂乃果「フライパン!」

 

ブブッー

 

凛「はい!」

 

海未「凛」

 

凛「ルパン!」

 

ブブッー

 

穂乃果「じ、ジーパンとか」

 

ブブッー

 

凛「海水パンツ……」

 

ブブッー

 

ことり「……こんなに簡単な問題なのに…………」

 

海未「こ、ことり……」

 

ことり「やっぱり、ことりなんか留学してた方が良かったんだ……」

 

海未「くっ……あなたたちは最低です!」バンッ!

 

ほのりん「!」ビクッ

 

海未「なぞなぞも分からないなら、アイドルなんてやめなさい!」

 

ほのりん「……………………」

 

ことり「……………………くっ」(笑)

 

海未「ことり、次の問題に行きましょう」

 

穂乃果「…………その」

 

凛「答え…………」

 

海未「もういいです、この状況で答えを言うのはことりがあまりに可哀そすぎます」

 

海未「ことり、次の問題をどうぞ」

 

ほのりん「……………………」グスッ

 

 

ことり「最後の問題です」

 

ことり「切っても切っても切れないものってなぁんだ?」

 

海未「どんどん答えていってください」

 

穂乃果「えっと……空気」

 

ブブッー

 

凛「砂とか」

 

ブブッー

 

穂乃果「水」

 

ブブッー

 

凛「ハンドル」

 

ブブッー

 

海未「タイムアップです」

 

海未「ことり、答えをどうぞ」

 

ことり「正解は、μ’sの友情でした♪」

 

ほのりん「えっ………………」

 

海未「なるほど!さすがはことりです!」

 

ことり「えへへ」

 

穂乃果「……でも、これってなぞなぞじゃあ……」

 

凛「そんなのわかるわけないよ……」

 

海未「あなた達はμ’sの友情が途切れるとでも言いたいんですか!」

 

海未「せっかくことりが良い問題を作ってくれたのに、そういう言い方はやめなさい」

 

ほのりん「……………………」

 

ことり「うーんたのしかったぁ~穂乃果ちゃん凛ちゃん海未ちゃん、今日はありがとう」

 

海未「いえ、ことりのためならこれぐらいいつでも付き合いますよ」

 

ことり「じゃあそろそろ帰ろっか」

 

海未「そうですね。穂乃果、凛、先に部室で待っていますよ」

 

ガチャッ バタン

 

ほのりん「……………………」

 

穂乃果「…………帰りに、二人でどこか寄ろっか……」

 

凛「うん……近くにおいしいラーメン屋さんがあるにゃ……」

 

感想

  1. ささき より:

    毎回おもしろいし、オリジナルがそういう場面なら言うっちゃ言いそうでゾクゾクします//ありがとうございますおかげで求めていたようなシチュエーションなどもあったのでおかげで癒されてまた明日も頑張れます

    • 砂水クジラ 砂水クジラ より:

      ご支援ありがとうございます♪
      凛ちゃんと穂乃果ちゃん、可愛いですよね。
      世知辛い世の中ですが互いにがんばりましょう。
      少しでも気分転換になれるよう、また新しいSSを書いてお待ちしております。

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