ラブライブ SS 穂乃果「海未ちゃんが見てる」

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――部室――

 

にこ「さてと、みんな集まったわね」

 

にこ「これより、次のライブに向けてのミーティングを始めるわ」

 

にこ「この前行ったライブの反省点も踏まえて――」

 

穂乃果「前回はお客さんもたくさん来てくれたし、大成功だったね!」

 

絵里「そうね、この前のライブは厳しめに見ても成功と言って差し支えないんじゃないかしら」

 

凛「μ’sの知名度が上がってきてる証拠にゃ」

 

花陽「うーん、というよりは――」

 

希「あざとい衣装が功を奏した、とも言えるね」

 

真姫「結局はことりの作戦勝ちなんじゃない?」カミノケ クルクル

 

ことり「あはは、やっぱりちょっと過激すぎたかな?」

 

穂乃果「ううん、そんなことないよ、すっごく可愛かったよ!」

 

穂乃果「それに、音ノ木坂を救うためなら今はどんな方法にだってすがりたい」

 

穂乃果「ことりちゃん、次も可愛い衣装お願いね」フンス

 

にこ「まぁ、宇宙一のアイドルにこにーがいることだし、どんな衣装でも問題ないわ」

 

凛「セクシー路線だけはにこちゃんが可哀想だしやめてあげてね」

 

にこ「どういう意味よ!」

 

穂乃果「ねぇねぇ、海未ちゃんは次のライブについてどう思う?」

 

海未「わたしですか?うーん、そうですね……」

 

穂乃果「もうここまで来たらどんな衣装でも問題ないよね!」

 

海未「え……ええ、まぁ。わたしも年頃ですし、そんな衣装に興味がないといえば嘘になりますが。しかし、やはり高校生として節操をわきまえたいというのも本音です。場所についてもまだ結成して間もないですし、この前のような街中よりも出来ればひと気のないような公園や神社などが――」ペラペラ

 

穂乃果「海未ちゃん……もしかして、やっぱりまだ抵抗ある?」

 

海未「い、いえ!そんなことありませんよ。ここまできてしまった以上、素直に腹を括るのがけじめというものです」

 

海未「せっかくことりが時間を割いてまで製作してくれてるものですし、わがままは言いません」

 

海未「場所も自由に決めてくださって結構です」

 

穂乃果「そっか、よかったぁ」

 

海未「おっと、そろそろ弓道部に顔を出さないといけませんね」

 

海未「ミーティングの途中で大変申し訳ありません」ガタッ

 

絵里「弓道部にμ’s活動に作詞、海未も大変ね」

 

希「ウチらで大体決めておくから、海未ちゃんは安心してくれていいよ」

 

凛「凛たちに任せるにゃ!」

 

海未「そうですか、では衣装も場所も、ライブのことは全てお任せします」

 

海未「許容の範囲であれば、好きなように決めてください」

 

海未「ではみなさん、よろしくお願いします」

 

 

ガチャッ バタン

 

 

にこ「さてと、そろそろ本題に入りましょうか」

 

にこ「アイデアが浮かんだ人からどんどん言ってくれていいわよ」

 

穂乃果「はい!」ビシッ

 

穂乃果「穂乃果、今度の衣装もミニスカートがいいと思うな」

 

穂乃果「この前のライブもかなり反響があったし、今度もこの路線でいけると思うの」

 

絵里「そうね、あまり良い作戦じゃないけど、背に腹は変えられないものね」

 

にこ「そろそろ夏だし、舞台入場の際にワンポイントアイテムとして小さな麦わら帽子を被ってもいいわね」

 

花陽「でも、ダンスが始まるときはどうしよう」

 

凛「ブーメランみたいに投げたらどうかな」

 

希「誰かに協力してもらって回収したほうがいいかもね」

 

真姫「そもそも髪型が乱れちゃわない?」

 

ことり「麦わら帽子に夏といえばワンピースだね、アレンジを加えれば衣装らしくできるかも」

 

穂乃果「よーし、今度の衣装は超ミニスカワンピースに決定だね!」

 

キャッキャッ ワイワイ

 

ことり「帰ったらさっそく取り掛かろっと……んっ?」

 

 

マドノソト ウミ

 

 

ことり「」

 

ウミ ジー

 

ことり「………………」

 

穂乃果「ことりちゃん、穂乃果も衣装製作手伝ってもいい?」

 

ことり「ほ、穂乃果ちゃん……」クイクイ

 

穂乃果「んっ……?」

 

ことり「あれ……」

 

穂乃果「?」チラッ

 

ウミ ジー

 

穂乃果「!」

 

ウミ ギロッ

 

穂乃果「……………………」

 

ほのこと「………………」ウツムキ

 

にこ「他に意見はないわね、なら穂乃果のアイデアに決定――」

 

穂乃果「ま、待ってにこちゃん」

 

にこ「?」

 

穂乃果「やっぱり、さっきのアイデア無し!」

 

にこ「はぁ?」

 

穂乃果「あんまり同じ路線だとあざといと思われちゃうかもしれないし、ねっ?」

 

ことり「う、うん、ことりもワンピースのアレンジはあんまり思いつかないかなぁ」

 

絵里「そう……?ことりがそういうのなら仕方ないわね」

 

にこ「……確かに、イメージダウンはアイドルにとって致命傷になりかねないわ」

 

希「なら、このアイデアはボツやね」

 

真姫「いいアイデアだと思ったけど……」

 

穂乃果「ごめんね、自分から言っておいて……」

 

花陽「ううん、穂乃果ちゃんのせいじゃないよ」

 

凛「他の衣装を考えるにゃ」

 

ことり「ワンピース以外なら大丈夫だから……」

 

ほのこと「」チラッ

 

ウミ ニコッ

 

ほのこと「……………………」

 

 

真姫「他のアイデア……ねぇ、凛はどんなのがいいわけ?」

 

凛「凛?凛はそういうのあんまりよく分からないけど、今度の衣装も動きやすいのがいいな」

 

凛「こう、ぴょーんってたくさんはねられる衣装とか」

 

希「それならショートパンツとか?」

 

絵里「夏らしいしいいわね」

 

穂乃果「それならいっそのこと水着にしようよ!」

 

花陽「水着!?」

 

凛「さ、さすがにそれはちょっと……//」

 

にこ「でも、ボーイッシュな感じにすれば悪くないかも」

 

真姫「何か上から羽織ればいいんじゃない?」

 

ことり「それなら衣装も製作できるね」

 

キャッキャッ ワイワイ

 

凛「今度のライブもたくさん踊ろうね、かよちん」

 

花陽「うん、運動はあまり自信無いけど……」

 

真姫「花陽はもっと自分に自信を持ちなさい」

 

凛「さっそく明日から三人で特訓開始にゃ」

 

真姫「また休日にいつもの神社?しょうがないわねぇ」

 

花陽(真姫ちゃんうれしそう……♪)

 

凛「えへへ……――――んっ?」

 

 

マドノソト ウミ

 

 

凛「!」

 

ウミ ジー

 

凛「う、海未ちゃん…………」

 

ウミ ギロッ

 

凛「……………………」

 

花陽「PVの撮影場所はやっぱりビーチかな?」

 

真姫「ミスマッチを狙うなら他の場所もありね」

 

凛「か、かよちん、真姫ちゃん……」クイクイ

 

花陽「んっ?」

 

真姫「どうしたのよ?」

 

凛「あ、あれ…………」

 

まきぱな「?」

 

ウミ ジー

 

まきぱな「!」

 

ウミ ギロッ

 

まきぱな「……………………」

 

まきりんぱな「……………………」ウツムキ

 

にこ「他に意見は無い?なら、凛のアイデアで決まり――――」

 

凛「ま、待ってにこちゃん」

 

μ’s「?」

 

凛「その……凛、やっぱりちょっと水着は恥ずかしいかなって……」

 

にこ「はぁ?」

 

花陽「わ、わたしも……」

 

真姫「わたしも、出来れば控えめな衣装がいいわ……」

 

にこ「花陽はともかく、凛や真姫ちゃんまで……」

 

穂乃果「確かに、あんまり過激だとまた……」チラッ

 

ウミ サッ

 

ことり「………………」

 

にこ「みんないきなりどうしたのよ?さっきまであんなに乗ってたじゃない」

 

μ’s「………………」ウツムキ

 

絵里「うーん、困ったわね。なら先にライブの場所でも決める?」

 

希「そうやね、場所が決まれば自然とテーマも浮かぶかも」

 

凛「う、うん、そうするにゃ!」

 

花陽「衣装決めは海未ちゃんが帰ってきてからで……」

 

真姫「そ、そうね、ちゃんと全員の意見を聞かないと……」

 

にこ「なんか不自然…………」

 

まきりんぱな「」チラッ

 

ウミ ニコッ

 

まきりんぱな「……………………」

 

 

にこ「ライブの場所、ね。とはいっても、借りれるところは限られてるし」

 

絵里「でも学校で開催するだけじゃ知名度集めにも限界があるわ」

 

希「マイナーな場所で頻繁にライブするより、有名な場所で一度きりでもするほうが効率が良いのは事実やね」

 

絵里「ここは、わたしたち生徒会の出番かしら」

 

希「えりち……うん、そうやね。理事長に頼み込んで、なんとかしてもらえれば」

 

絵里「ベストは、秋葉原の真ん中ね」

 

花陽「秋葉原の真ん中……はうぅ、緊張で倒れちゃうかも」

 

穂乃果「でも秋葉原でライブできれば、音ノ木坂もμ’sももっと有名になるよ!」

 

真姫「それはそうだけど、でも現実的に考えて――」

 

絵里「ええ、真姫の言うとおり恐らく無理でしょうね。でも、頼んでみる価値はあるわ」

 

希「たとえ秋葉原は無理にしても、どこか他に人が集まる場所を借りられれば儲けもんやん」

 

絵里「とりあえず、この件はわたしたちに任せて」

 

凛「絵里ちゃん希ちゃんかっこいいにゃ!」

 

ことり(わたしからもお母さんに頼んでみよう)

 

キャッキャッ ワイワイ

 

希(ふふ、えりちもμ’sに入ってから変わったなぁ……)

 

希「――――んっ?」

 

 

マドノソト ウミ

 

 

希「」

 

ウミ ジー

 

希「海未ちゃん……?」

 

ウミ ギロッ

 

希「………………」

 

絵里「日曜日の音ノ木坂公園なら人がたくさん集まるし――」

 

希「え、えりち……」クイクイ

 

絵里「んっ、どうしたの希?」

 

希「…窓の外、あれ……」

 

絵里「?」

 

ウミ ジー

 

絵里「!」

 

ウミ ギロッ

 

絵里「……………………」

 

のぞえり「……………………」ウツムキ

 

にこ「それじゃあ今度のライブはなるべく人が多い場所で――」

 

絵里「に、にこ、ちょっと待って」

 

にこ「?」

 

絵里「えっと……やっぱりその、まだ結成して間もないし、あんまり人のいないところのほうがいいんじゃないかしら」

 

希「う、ウチもそう思うなぁ。ほら、最初に飛ばして失速したら元も子もないやん?」

 

にこ「はぁ?さっきまでと言ってることが逆じゃない」

 

絵里「ごめんなさい、ちょっと焦ってたわ。やっぱり最初は堅実にいくほうがいいと思うの」

 

希「うん、なるべくひとけのないところとか……」

 

にこ「あんたたちねぇ、そんな弱気じゃあアライズに勝つことなんてとても――」

 

ウミ ギロッ

 

μ’s「!」

 

穂乃果「だ、大丈夫だよにこちゃん!」

 

凛「そうだよ!凛たちやる気満々だもん!」

 

花陽「打倒アライズ、優勝ラブライブです!」

 

にこ「あんたたちまで………でも――」

 

真姫「だから今回は練習も兼ねてひとけのないところにしましょう!」

 

ことり「ことりも真姫ちゃんに賛成だなぁ!なんだか清楚な可愛い衣装を作りたい気分かも!」

 

にこ「清純系はもう充分だと思うけど……まぁ、ことりが作りたいっていうならしょうがないわね」

 

μ’s「」ホッ

 

のぞえり「」チラッ

 

ウミ ニコッ

 

のぞえり「……………………」

 

 

にこ「なら、次のライブはなるべくひとけのないところで、清楚な衣装でいきましょう」

 

μ’s「………………」パチパチ

 

ガチャッ

 

μ’s「!」

 

海未「すいません、すっかり遅くなりました」

 

にこ「海未、ちょうど良かったわ。次のライブについて今決定したところよ」

 

海未「おや、偶然ですね。どうなりましたか?」

 

にこ「にことしては不本意だけど、みんなの意見でなるべく人のいないところで清楚な衣装でライブすることになったわ」

 

海未「そうですか、せっかくのライブなのになんだかおとなしめですね」

 

にこ「やっぱり海未もそう思う?」

 

海未「まぁ、でもみんなの意見ならしょうがないですね。郷に入っては郷に従えです」

 

μ’s「……………………」ウツムキ

 

海未「」ダン!

 

μ’s「!」

 

海未「さぁ、次のライブも頑張りましょう」ニコッ

 

μ’s「……うん」

 

にこ「?」

 

海未「」

 

――おしまい♪

感想

  1. スピリチュアルビィ! より:

    怖すぎる…
    前作がリクエストだったらしいので、私もよろしいでしょうか?
    入れ替わりネタが読みたいです。カップリングはお任せで☆

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      入れ替わりSS、ですか……。
      分かりました、非現実的なSSはあまり自信がありませんが、構成を練り次第執筆に移らせていただきます。

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