ラブライブ SS 凛「どうやったら、いじめられないで済むのかな……」ジワッ 花陽「凛ちゃん……」

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いじめ→百合展開です、モブキャラいじめをシリーズ化する気はありませんでしたが、ご要望を頂いたので書いてみました。

苦手な方はご留意ください。

 

――教室――

 

凛「……………………」トボトボ

 

花陽「あっ、凛ちゃん、おかえり」

 

凛「ただいま……」

 

真姫「ずいぶん遅かったじゃない」

 

凛「う、うん。思ってたより購買が混んでて……」

 

 

女子A「り~んちゃん♪」

 

凛「!」ビクッ

 

真姫「あなたは……確か隣のクラスの」

 

女子A「へぇ~学年成績トップの西木野さんとも友達だったんだ~」

 

女子A「同じ部活だもんね、当然かぁ」ニヤッ

 

凛「あ…………」ブルブル

 

女子B「さっきはμ’sのこと詳しく教えてくれてありがとう」

 

凛「……うん…………」

 

女子C「これからも応援してるから頑張ってね、小泉さんも西木野さんも」ニコッ

 

花陽「ど、どうも……」

 

真姫「ふん…………//」カミノケクルクル

 

女子A「ふふ、それじゃあ」ニコッ

 

女子A「…………」チッ

 

リンイス ドカッ

 

凛「っ!?」

 

スタスタ ガラッ バタン

 

凛「………………」ウツムキ

 

花陽「Aさんたちにμ’sのこと聞かれてたんだ」

 

真姫「なんで隠したのよ?にこちゃんに報告したら喜んでくれるのに」

 

凛「ごめんなさい……」シュン

 

真姫「え…………えっと、別に怒ってるわけじゃなくて」アセアセ

 

真姫「あっ、良かったらこのハンバーグ凛にあげるわ、はい」

 

凛「ありがとう……」

 

花陽「……凛ちゃん?」

 

凛「さっ、食べよっか!お腹空いちゃった、いただきます!」

 

花陽「……………………」

 

 

――20分前――

 

凛(いつも2分で完売のチーズサンド、やっと手に入った)ルンルン

 

凛(μ’sに入ってから真姫ちゃんとも友達になれたし、かよちんも前より明るくなったし、良いことだらけにゃ)

 

凛(凛も……中学生の頃より変われたのかな)

 

??「――星空さん」

 

凛「?」クルッ

 

女子A「初めまして、かしら」

 

女子B・C「こんにちは」

 

凛「えっと……確か、隣のクラスのAさんだよね」

 

凛「二人も顔だけは知ってるよ、初めまして」

 

凛「ところで、凛に何か用?」

 

女子A「ふふ……実はわたしたち、μ’sの大ファンなの」

 

凛「!」

 

女子B「最近のμ’sってすごいよね、この前秋葉原でポスター見かけたよ」

 

女子C「アイドルショップでμ’sのグッズが売られてたから、思わず買っちゃったわ」

 

凛「ほんと!?凛たちのこと、応援してくれてるの?」

 

女子A「ええ、ちなみにわたしたちはμ’sの中でも特に凛ちゃん推しなの」

 

女子B「同じ学年でも凛ちゃん目立つもんね、いつも明るいし」

 

凛「凛のことを………えへへ、ありがとう//」

 

女子C「…………」チッ

 

女子A「だからさぁ、わたしたち憧れの凛ちゃんと一緒に写真とりたいんだけど、ちょっと付き合ってくれない?」

 

女子B「ここじゃあ人混み多いし……あっ、そうだ、下に空き教室があったっけ」

 

女子C「一緒に来て欲しいな、お願い」

 

凛「いいよ!みんなで一緒にお友達になった記念写真にゃ!」

 

女子ABC「」ニヤリ

 

 

――空き教室――

 

凛「こんなところに教室なんてあったんだ」

 

女子A「ここはね……わたしたちの秘密の場所なのよ」

 

凛「秘密基地……なんだか楽しそうだね」

 

女子B「ええ、楽しいわよ……なんたってここは」

 

女子C「ウザい奴をシメる処刑場なんだから」

 

凛「えっ……」

 

 

ドン!

 

凛「きゃっ……!」ドサッ

 

女子A「あんたさぁ……最近調子に乗りすぎなんだよね」

 

凛「……!」

 

女子B「なにあのニャーって口癖?可愛いつもりなの?」クスクス

 

女子C「アイドル活動したり、クラスの人気集めも大変ねぇ」

 

凛「そんなつもり……凛はただ――」

 

女子B「勝手に喋っていいって誰が言ったよ!」イス ドガン!

 

凛「ひっ……」ビクッ

 

女子C「あーあ、ダメだって。そんなに怯えさせたら可哀想じゃん」クスクス

 

凛「凛……Aさんたちに、なにか嫌われるようなことしちゃった……?」ウルウル

 

女子A「そうね、はっきり言って目障りなのよ、あんた。耳障りだし、間接的にかなり被害こうむってるわけよ、わかる?」

 

凛「ご、ごめんなさい…………でも、そんなのどうすれば――」

 

女子B「はぁ?お前がおとなしくしてればいいんだよ!」バシン!

 

凛「あ゛ぅ!」

 

女子C「顔はダメだって~服で隠れる背中とかやんないと」ドカッ

 

凛「いつっ……!」

 

女子A「出る杭は打たれんのよ……ふんっ!」ボスッ

 

凛「かはっ……!」

 

 

――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――

――――――――――――――

…………………

 

凛「うぅ…………」プルプル

 

女子A「このくらいにしとこっか、早くこいつ戻らせないと小泉が来るかも」

 

女子B「こいつらずっとくっついてるもんねぇ、もしかしてそっちなんじゃない?」

 

女子C「これに懲りて二度とニャーとか言うなよ」キャハハ

 

凛「はぁ……はぁ…………」ポロポロ

 

女子A「お友達記念、だったっけ?それよりもっといい関係があるわよ?」

 

凛「……?」

 

女子B「これからずっと、あんたはあたしらの奴隷だから」

 

女子C「毎日お昼休みはあたしたちのところに来いよ」

 

凛「そ、そんなの嫌だよ……!」

 

女子A「ふーん……口答えしていいのかしら?」

 

女子B「小泉さん、かわいいわよね?わたしの知り合いの男で小泉さんのファンの子がいるんだけど」ニヤッ

 

凛「!」

 

女子C「凛ちゃん一人でさびしいなら、小泉さんもここに連れてきてあげてもいいけど?」

 

凛「待って!それだけはダメ!」

 

凛「かよちんは……かよちんだけは、巻き込まないで……!」

 

女子A「どうしよっかな~あんたの返事しだいかも」

 

凛「なる……なるから!だからお願い、かよちんには絶対に手を出さないで……」ポロポロ

 

女子C「ふふっ、いい子ね、最初からそう言っていればいいのよ」

 

女子B「それじゃあこれからよろしくね、凛ちゃん……♪」クスッ

 

女子A「あっ、このチーズサンドもらってくから」

 

ガラッ バタン

 

凛「………………」グスッ

 

凛(どうして…………)ジワッ

 

凛(おとなしくしてても、明るく振舞っても……どうしてこんな……)ポロポロ

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

――翌日 お昼休み――

 

凛「かよちん真姫ちゃん、ごめんね、これからはお昼一緒に食べられないかも」

 

真姫「突然ね、なにかあったの?」

 

花陽「もしかして……Aさんたちに呼ばれた?」

 

凛「っ……う、うん、お友達になりたいから、これからは一緒にお弁当食べよって」

 

真姫「あの子たちがねぇ…………ふーん」

 

凛「そ、それじゃあ凛、Aさんたちのところに行って来るにゃ!」タッタッタ

 

ガラッ バタン

 

花陽「……………………」

 

花陽「ねぇ、真姫ちゃん、Aさんたちってどんな人か知ってるの?」

 

真姫「ん~……あくまで憶測の域だけど……」

 

真姫「パパの病院の神経科に通っている音ノ木坂の生徒が、原因を聞かれるとみんなAさんの苗字を挙げてるらしいの……」

 

真姫「偶然かもしれないけど、パパからはなるべく関わらないほうがいいって言われたわ」

 

花陽「そっか……」

 

花陽「……………………」

 

 

 

凛「おまたせ……」

 

女子A「遅いっての、3分で帰って来いって言ったわよね?」

 

凛「ごめんなさい……購買が混んでて……」

 

女子B「あれ、ツナサンドが1つしかないじゃない、2つ買ってこいって言ったわよね?」

 

凛「売り切れてたの……」

 

女子C「ご主人様の言うことも聞けない奴にはお仕置きが必要ね…………ふっ!」ドスッ

 

凛「はぅ……!」

 

凛「えほっ……ごほ…………」プルプル

 

女子A「明日はもっと早く来て、チーズサンド3個買ってこい」

 

凛「3個も……そんなの無理だよ……」

 

女子B「じゃあ小泉さんにお願いしようかしら」

 

女子C「二人ならいけそうだもんね~」

 

凛「それはダメっ!……わかりました……3個……買ってくるから」

 

女子A「最初から素直にそう言っていればいいのよ」

 

女子B「また明日もお願いね、凛ちゃん」クスクス

 

凛「」グスッ

 

 

――翌々日――

 

凛「真姫ちゃんかよちん、ごめんね、今日も……」

 

真姫「ちょっと待ちなさい、今日は明後日のライブについて話し合いよ」

 

花陽「今日だけは、一緒にお弁当食べちゃダメかな?」

 

凛「……ぅ」

 

凛「……でも…………」

 

 

女子A「へぇ~明後日ライブなんだぁ」

 

女子B「凛ちゃんたら、わたし達に教えてくれてもいいのに~水臭いなぁ」

 

真姫「Aさんたち……あなたたちも応援してくるのかしら?」

 

女子C「もちろんだよ、凛ちゃんの晴れ舞台だもん」

 

女子A「ぜひ応援に行くわ……三人でね」ニヤッ

 

凛「」ガクガク

 

花陽「……………………」

 

真姫「そこでお願いなんだけど、今日だけは凛のことを諦めてもらえるかしら?」

 

女子A「うーん、そうしてあげたいけどライブのことも色々聴きたいし……やっぱりダメかな」

 

真姫「そう……なら、あなたたちもここで一緒に――」

 

花陽「いいよAさん、凛ちゃんのこと連れて行って」

 

真姫「!」

 

凛「かよちん…………」

 

女子ABC「」ニヤッ

 

花陽「ねぇ真姫ちゃん、打ち合わせなら今日の放課後でも間に合うよね?」

 

真姫「ええまぁ……3人じゃあ大した打ち合わせはできないしね」

 

花陽「それじゃあ決まりだね」ニコッ

 

女子A「ありがとう小泉さん。それじゃあ凛ちゃん、行きましょ」

 

凛「…………うん」

 

トボトボ……

 

真姫「……花陽、良かったの?わたしはそろそろ花陽が寂しいだろうと思って――」

 

シーン

 

真姫「って……あら、花陽……?」

 

真姫「どこいっちゃったのかしら…………――っ!」

 

真姫「お弁当が既に食べ終わってるわ……!」

 

 

―――――――――――――――――――

 

凛「くふっ…………」ドサッ

 

女子A「わたしたちに隠し事なんていい度胸してるじゃない」

 

女子B「まだお仕置きが足りなかったのかしら」

 

女子C「小泉にも裏切られて、いい様ね」キャハハ

 

凛「……かよちんは、裏切ってなんか…………」グスッ

 

女子A「まだ反抗するのね……面白いじゃない」

 

女子A「罰として、明後日のライブは下に何もはかないで出なさい」

 

凛「!」

 

女子B「大丈夫、今度はあんたセンターじゃないんでしょ?」

 

凛「でも、衣装はミニスカートだから……」

 

女子C「だからおもしろいんじゃん、あんまり動いたら見えちゃうかもねぇ」

 

凛「そんなの無理だよ!お願い、何でもするから……!」

 

女子A「……言う事聞かないと西木野さんも巻き込むよ、いいの?」

 

凛「……!」

 

女子B「小泉さんも西木野さんも人気あるもんねぇ」

 

女子C「需要あるからμ’sの人気も上昇するかもよ?」

 

凛「そんな…………ううっ、うえぇえ…………!」ポロポロ

 

女子ABC「」クスクス

 

 

ドカンッ!!!!

 

女子ABC「!?」

 

女子「なに……ドアが、吹き飛んだ……!?」

 

花陽「凛ちゃん……お待たせ」ニコッ

 

凛「か、かよちん…………」

 

海未「花陽から事情は聞きました、凛、遅くなってすいません」ニコッ

 

ことり「μ’sの可愛い妹をいじめるなんて、いい度胸だね」ニコッ

 

凛「海未ちゃん……ことりちゃん……」

 

花陽「凛ちゃん……もう大丈夫だから」

 

花陽「凛ちゃんはいつもそうだった……」

 

花陽「わたしがいじめられているのを見て、わざとネコの真似してターゲットを自分の方にむけてくれたり……」

 

花陽「いつもわたしをかばって……誰かをかばって、損ばかりしてきた……」

 

凛「違う……かよちんのせいじゃない……凛は……」

 

花陽「大丈夫……大丈夫だよ、凛ちゃん」

 

花陽「もうわたしは、あの頃の守られてばかりだったわたしとは違うから……今度は、わたしが凛ちゃんを守るから」

 

花陽「Aさん……Bさん、Cさん……」ジッ

 

女子ABC「ひっ……!」

 

花陽「……覚悟してね?」ニコッ

 

 

ギャアアアアアッ!

――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――

―――――――――――

………………

 

――小泉家――

 

凛「かよちん……ごめん、ごめんね…………凛は……!」ポロポロ

 

花陽「……謝るのは、わたしのほうだよ」

 

花陽「凛ちゃん、ずっとわたしのことかばってくれてたんだよね……気付いてあげられなくて、ごめんね」

 

凛「ううん…………でも…………」

 

凛「あのね……そもそもの原因は、凛なの……」

 

凛「Aさんたち……凛のこと、ウザいって言ってた……調子乗ってるって……」

 

花陽「…………」

 

凛「大人しくしてた小学生の頃、かよちんと一緒に二人でいじめられちゃったから……」

 

凛「だから、今度は明るく振舞ってみたけど……それでも」グスッ

 

凛「……かよちん……どうやったら、いじめられないで済むのかな……」ジワッ

 

花陽「凛ちゃん……」

 

凛「凛……もうどうしていいか分からないよ……」ポロポロ

 

花陽「………………」

 

 

……ギュッ

 

 

凛「!……かよちん?」

 

花陽「そんなこと、考えなくていいよ……凛ちゃんは自分が一番楽になれる方法で、これからは生きていけばいいんだよ」

 

花陽「凛ちゃんは優しいから……性格が変わらない限り、きっとまたこんなことが起きちゃうと思う……」

 

花陽「でも、もう心配しなくて大丈夫……そのときはわたしが、凛ちゃんを守るよ」

 

凛「……かよちん」

 

凛「うん……凛も、弱いけど精一杯かよちんのこと守るよ……」

 

凛「かよちん……大好きだよ」ギュッ

 

花陽「嬉しい……わたしも凛ちゃんのこと大好き」

 

凛「かよちん……凛が知らない間に、あんなに強くなってたんだね」

 

花陽「ふふっ……鍛えてますから」

 

凛「?」

 

花陽「ううん、なんでもないよ」ニコッ

 

凛「……明日からまた、真姫ちゃんとかよちんと一緒に楽しく過ごせるんだ……良かった」グスッ

 

花陽「うん……でもね、これからはひとつ、約束して欲しいな」

 

花陽「嫌なことがあったら、すぐにわたしや真姫ちゃん、μ’sのみんなに相談すること……守れる?」

 

凛「うん……指きりげんまんにゃ」

 

花陽「……そんなものより、もっと確実なものがあるよ」

 

凛「?」

 

スッ

 

……チュッ

 

凛「あっ…………//」

 

花陽「おまじないだよ、お互いのファーストキス……きっと効果抜群だね//」

 

凛「……かよちん…………//」

 

凛「……1回だけじゃあ、その……心許ないかも……//」

 

花陽「ふふっ……凛ちゃん可愛い//」

 

花陽「いいよ、何回でもしよう……凛ちゃんが安心できるまで、何度も……//」

 

凛「んっ……かよちん…………//」

 

チュッ

 

――おしまい♪

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