――高坂家――
海未「ことりは呼んでいないのですか?」
穂乃果「今日は合唱団のお手伝いがあるんだって」
海未「なるほど、土曜日なのに大変ですね」
穂乃果「ここで待っててね、今お茶入れてくるから」
海未「ああ、お構いなく――」
ガラッ タッタッタ
海未「……………………」ポツーン
海未「……………………」
海未「」キョロキョロ
海未(ふむ、今日は部屋が片付いていますね)
海未(そういえば、穂乃果と二人で遊ぶのは久しぶりです)
海未(こういうのも、たまにはいいですね)
海未「」スンスン
海未「……!」ハッ
海未(こ、この匂いは……//)
海未「」スンスン
海未(間違いありません……微かにですが穂乃果の匂いがします!)
海未(これはなんという役得……抱き付いて来られたときにしか嗅ぐことができなかった穂乃果の匂いを思う存分堪能できるなんて!)
海未(ぜひ今夜の分まで嗅ぎ貯めしておきましょう)スンスン
海未「けしからない匂いですね全く」スンスン
海未「性格は幼いままのくせに、身体だけ立派に成長して」スンスン
海未「んっ……あれは!」
ホノカ ベット
海未(穂乃果のいつも寝ているベット……!)
海未(お風呂上りの艶めかしい髪の下敷きになっている枕……!)
海未「…………」ゴクリ
海未(いや、それをやってはダメです!人間として失格です!)ブンブン
海未(……でも)
海未(もう二度と、こんなチャンスは訪れないかもしれません……)
海未(ああ、私はどうすれば!)
本能海未『大丈夫ですよ、万が一見つかったとしても穂乃果なら許してくれます』
賢者海未『そういう問題ではありません、モラルの問題です』
本能海未『そんなの穂乃果が悪いんです。日頃からあれだけメスの香りを振りまいて私を誘ってくるからです』
賢者海未『……確かに』
本能海未 WIN
海未(ああ、私は最低です……)
海未(……でも)
海未(穂乃果の匂い!穂乃果の香り!!穂乃果の残り香!!!//)ハァハァ
ベットダイブ
海未「はぁーん!いい匂いです!」クンクン
海未「最高です生きててよかったー」クンクン
海未(この枕で寝たらさぞかしいい夢を見られるんでしょうね)
海未(んっ、これは!穂乃果の髪の毛!)
海未(こんな貴重な物が手に入るなんて!)
海未(せっかくですから財布に入れておきましょう)
海未(はぁ~モラルを振り切って正解ですね。満足しました)
海未(他には……)キョロキョロ
海未(…………タンス)
海未(タンス=○○○)
海未「…………」ゴクリ
海未「」トコトコトコトコ
穂乃果「海未ちゃんお待たせ!」ガラッ
海未「ホワッツ!?」
穂乃果「海未ちゃん!?どうしたの?」
海未「いえ、なんでもありません」ゴホン
海未(あと少しの所で……無念です!)
穂乃果「あのね、これ穂むらの新作なんだ!海未ちゃんに食べてもらおうと思って」
海未「ふむ、揚げ饅頭ですか」
穂乃果「穂むらのお得意様である海未ちゃんがおいしいと言ってくれたらお店に並べるんだって」
海未「それは責任重大ですね」
穂乃果「さぁ早く、食べてみて」
海未「では……」パク
海未「…………」モグモグ
穂乃果「どう?」
海未「味は問題ありませんが少し脂っこいですね。揚げた後すぐにキッチンペーパーで包んでみてはいかがでしょう?」
穂乃果「なるほど!よーし、ちょっと待ってて!」
ガラッ バタン
海未(キターーーー!!!!)
海未(それではさっさと事に及ぶとしましょう)
ガララララ
海未(ここは制服と体操服だけ)
ガララララ
海未(パステルピンク上下!!純白の白!!これです!間違いありません!)
ヒョイ
海未「はぁ~最高です!」クンクン
海未(いっそのこと私の物と取り替えておきましょうか)
海未(いや、高確率でばれますね。ここは堪能するだけに留めておきましょう)
海未(これがいつも穂乃果のお饅頭を支えているという事実……それだけで十分です!)
海未「はあぁん、可愛い~」スリスリ
穂乃果「海未ちゃん、お待たせ――」
海未「」
穂乃果「」ガチャン
穂乃果「海未――ちゃん?」
海未「……ゴホン!」
海未「えっとですね……穂乃果のお饅頭をこれで包んで店頭に並べておけば売れるかと!」
海未「わたしの案をぜひ採用に!」
穂乃果「却下だよ!」
完
以上、ほのうみ(ほのキチ海未ちゃん)でした。
感想
欲望剥き出しの本能海未ちゃんも良いですね…。普段は真面目で品行方正な子が実は、、というのが好きです。
それにしてもこんな大胆なssも書かれていたとは、意外でした…。
過去の作品ほどアグレッシブなものが多い傾向にあるかと思います。
当時はまだこのサイトも今以上に未熟でしたので、広く知っていただけるよう巷にはないようなあえて挑戦的なSSを意識して執筆していました。
もっと過激な愛憎表現(ヤンデレ)を執筆してみたいのは、今も変わらず胸に秘めたままですが;