――待ち合わせ場所――
にこ「……………………」ｵﾄﾞｵﾄﾞ
にこ「」ｶｶﾞﾐ ﾁﾗｯ
にこ「……やっぱり落ち着かない…………」
希「――にこっち、おはよう」
にこ「！」ﾋﾞｸｯ
にこ「希……お、おはよう……」
希「ちゃんとほどいてきたね、偉いえらい」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
にこ「うぅ…………」
希「あとはえりちを待つだけやね」
にこ「うん…………」
にこ「……………………」
にこ「の、希…………？」
希「ん～？」
にこ「せめて学校の間だけでも、髪結んじゃダメ……？」
希「…………………………」
希「」ﾄﾞｶﾝ!
にこ「ひっ！」ﾋﾞｸｯ
希「にこっち……口答えしていいって誰が言ったかな？」
にこ「ごめんなさい…………」ﾋﾞｸﾋﾞｸ
希「わかればいいんよ」ﾆｺｯ
にこ「……………………」ｸﾞｽｯ
絵里「希、にこ、お待たせ」ﾀｯﾀｯﾀ
希「えりち、おはよう」
絵里「おはよう――って、あら？にこ、泣いてるの……？」
にこ「！これは、その…………」
希「」ｷﾞﾛｯ
にこ「ち、違うわ、ただ眠たくて！」ﾌｧｧ
絵里「そう……にこは毎日大変だものね」
にこ「うん…………」ﾁﾗｯ
希「にこっち、無理したらあかんよ」ﾆｺｯ
にこ「」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ
絵里「？」
――お昼休み――
絵里「そういえばにこ、今日はツインテールじゃないのね」
にこ「！……う、うん……」
絵里「イメチェン？ふふ、見慣れてないせいかちょっと大人っぽいわ」
にこ「ありがと………………」ｳﾂﾑｷ
絵里「……？どうしたの……あっ、ヘアゴム忘れたとか？」
にこ「！ええっと……」
絵里「私の貸してあげるわ、はい」
絵里「その髪型も可愛いけど、やっぱりにこはツインテールが一番似合ってると思うの」
にこ「絵里…………」
希「」ﾊﾞﾝ!
にこえり「！」
希「お待たせ。ごめんね、さっき蚊がいたんよ」
絵里「今の季節増えてるものね」
にこ「………………」ｼｭﾝ
希「にこっちはロングヘアでもいいよ、ねぇえりち？」
絵里「ええ、もちろん。にこの好きな方で良いと思うわ」
にこ「……………………」
希「」ﾀﾞﾝ!
にこ「」ﾋﾞｸｯ
にこ「うん……それじゃあ、このままでいる……」
絵里「そっか。それじゃあ食べましょ」
希「にこっち、早く食べないと休み時間終わっちゃうよ」
にこ「……………………」ｼﾞﾜｯ
希「」
――部室――
穂乃果「わぁ！にこちゃんイメチェン？」
にこ「う、うん……」
ことり「雰囲気変わるね♪」
海未「ええ、とても大人っぽく見えます」
凛「でもなんだかにこちゃんじゃないみたいにゃ」
にこ「！………………」
花陽「凛ちゃん、失礼だよぉ」
真姫（髪ほどいたにこちゃん！可愛い！//）ﾊｧﾊｧ
穂乃果「あれ、希ちゃんと絵里ちゃんは？」
にこ「生徒会の仕事が終わってから来るって」
ことり「うーん、せっかくだし待ってよっか」
にこ「……………………」ｳﾂﾑｷ
花陽「にこちゃん……もしかして、ヘアゴム忘れたの？」
にこ「えっ………………うん……」
凛「そっか、それで元気ないんだね」
海未「なるほど……にこ、ちょっといいですか？」
にこ「…………？」
海未「――――はい、できました」
にこ「あっ…………」
穂乃果「わぁ！元のにこちゃんに戻った！」
ことり「うん、これぞにこちゃんって感じだね」
海未「やはりにこはこれが一番ですよ」
りんぱな「」ﾆｺｯ
真姫（残念……でも可愛い！）
にこ「あんたたち…………」ｼﾞﾜｯ
にこ「……ひっく…………ぐすっ……」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
海未「にこ！？どうしたんですか！？」
穂乃果「にこちゃん、どこか痛いの？」
ｶﾞﾁｬｯ
絵里「みんなお待たせ――あら、にこが元に戻ってるわ♪」
希「……………………」
凛「希ちゃん絵里ちゃん、おかえり！」
にこ「あっ……あ…………」ｶﾞｸｶﾞｸ
希「」ﾆｺﾆｺ
希「さて、それじゃあ練習にいこっか」
ｶﾞﾔｶﾞﾔ ﾜｲﾜｲ
にこ「希……これは、その…………」
希「……にこっち、後でお仕置きね」ﾎﾞｿｯ
にこ「」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ
――帰り道――
絵里「今日も疲れたわね」
希「生徒会の仕事も一段落したし、明日からは少し楽になるよ」
にこ「……………………」ﾄﾎﾞﾄﾎﾞ
絵里「それじゃあわたしはこっちだから」
にこ「！わ、わたしも――」
ｸﾞｲｯ
にこ「！？」
希「にこっちは方角反対やろ？」ﾆｺｯ
絵里「希、にこ、またね」ﾌﾘﾌﾘ
にこ「あっ…………」
希「………………さて、と」
希「」ｷﾞﾛｯ
にこ「ひっ！」
希「にこっち……昨日約束したよね」
希「なんでウチとの約束が守れないん？」
にこ「こ、これは海未がしてくれて――」
希「」ﾄﾞｶﾝ!
にこ「ひゃうっ！」ﾋﾞｸｯ
希「言い訳はいいんよ」
にこ「……ごめんなさい……」ｸﾞｽｯ
希「さっきは逃げようとしたし」
にこ「ごめんなさい……ごめんなさい……」
希「やっぱりお仕置きが足りなかったみたいやね」
にこ「いや……おねがい希、暴力はやめて……！」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ
希「」ﾊﾞｼﾝ!
にこ「あぅ！」ﾄﾞﾀｯ
希「にこっち、少しは反省した？」
にこ「お願い……元の優しかった希に戻って……」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
希「」ﾊﾞｼﾝ!
にこ「ひぃ！」
希「にこっちが悪いんよ……ウチを誘惑したりするから」ｸﾞｸﾞｸﾞｯ
にこ「痛い……髪の毛掴まないでっ……」
希「ふふ、にこっち可愛い……」
にこ「誰か……助けてぇ！」
―――――――――――――――――
真姫「にこちゃんの声！？」
―――――――――――――――――
希「にこっち、膝蹴りと肘鉄……どっちがいい？」
にこ「そんなのどっちもいやぁ！」
希「両方なんてにこっちは欲張りやねぇ♪」
にこ「ちが……ああっ……！」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ
希「せーの――」
真姫「待ちなさいっ！」
希「！」
にこ「真姫ちゃん…………」ｳﾙｳﾙ
真姫「希……あなた何やってるの！？」
希「なにって……にこっちにお仕置きやけど」
にこ「真姫ちゃん助けて……」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
真姫「…………お仕置きって……」ｷﾞﾘｯ
真姫「お仕置きって言ったら腹パンに決まってるじゃない！」
にこ「えっ…………」
希「なるほど、さすがは真姫ちゃんやね」
真姫「にこちゃんのことなら何でもお見通しよ」ﾌﾝｽ
にこ「そんな……どうして…………」
希「よかったら真姫ちゃんも混ざる？」
真姫「ええ、お言葉に甘えさせてもらうわ」
真姫「にこちゃん可愛い……」ﾊｧﾊｧ
にこ「ひっ…………！」
にこ（希と同じ目だ…………！）
―――――――――――――――――――
希「みたいな感じでか弱さをもっとアピールすれば、にこっちのファンが倍増するかも――」
にこ「却下よ！」
真姫（不覚にも興奮したわたしって…………）ｶﾞｸｯ
にこ「？真姫ちゃんどうしたの？」
――おしまい
ヤンデレ希ちゃんでした。
感想
乙 そういうオチで良かった
ありがとうございます♪
ご満足いただけてなによりです。