ラブライブ SS 穂乃果「過保護な海未ちゃん」

jnvcev

 

――待ち合わせ場所――

 

海未「今日も遅いですね……」イライラ

 

ことり「あっ、海未ちゃん、穂乃果ちゃん来たよ」

 

穂乃果「お、お待たせ」

 

海未「穂乃果!今日は3分も遅刻――――ほ、穂乃果!?」

 

ことり「穂乃果ちゃん、それ……」

 

穂乃果「あはは……ちょっとだけ微熱が出ちゃって」マスク

 

穂乃果「でもほら、今日は大事なミーティングの日だし」

 

穂乃果「今日さえ乗り越えれば、明日から連休だから」ニコッ

 

海未「し、しかし……!」

 

ことり「ひどくなったりしたらまた……」オドオド

 

穂乃果「!………………」シュン

 

ことり「あ……ご、ごめんね穂乃果ちゃん、ことり、そういうつもりで言ったんじゃあ――」

 

 

海未「ことりっ!!」

 

 

ことり「!?」ビクッ

 

海未「あなたは最低です!」

 

海未「人の過去の傷口を掘り返すような真似はやめなさい!」

 

海未「あなたが逆にチーズ鍋の話を持ち出されたらどんな気持ちなんですか」

 

海未「自分が言われたら嫌なことを人に言うなと学ばなかったのですか!」

 

ことり「ご、ごめんなさい……」ウルウル

 

海未「穂乃果に謝りなさい」

 

ことり「穂乃果ちゃん、ごめんね……」ジワッ

 

穂乃果「ことりちゃん気にしないで、穂乃果のほうこそごめん」アセアセ

 

海未「わかればいいです」

 

海未「よしよし穂乃果、大丈夫ですか」ナデナデ

 

穂乃果「………………うん」ウツムキ

 

ことり「…………」グスッ

 

海未「」

 

 

――お昼休み――

 

海未「穂乃果、お昼ご飯それだけですか?」

 

穂乃果「うん、あんまり食欲無くて……」

 

ことり「穂乃果ちゃん、マカロンでよかったらたくさんから食べて」

 

海未「確かに、それなら食べやすそうですね」

 

穂乃果「ありがとうことりちゃん」

 

ガラッ

 

花陽「あの、穂乃果ちゃんいますか?」

 

ことり「あれ……かよちゃんだ」

 

海未「花陽、ここです。入っていいですよ」

 

花陽「よかったぁ、おじゃまします」

 

穂乃果「花陽ちゃん、どうしたの?」

 

花陽「穂乃果ちゃんにこれを持ってきたんだ」スッ

 

穂乃果「わぁ、サンドイッチだ」

 

海未「!」

 

花陽「おにぎりだけじゃ足りないと思って作ってきたんだけど、やっぱりちょっと多くて」

 

花陽「穂乃果ちゃんはパン好きだし、良かったら食べてくれるかな?」

 

ことり「か、かよちゃん…………」チラッ

 

穂乃果「ありがとう花陽ちゃん、遠慮なくいただくね」ニコッ

 

ことり「穂乃果ちゃん……」

 

穂乃果(せっかく花陽ちゃんが持ってきてくれたんだもん、ちゃんと食べないと――)

 

 

海未「花陽っ!!」

 

 

ほのことぱな「!?」ビクッ

 

海未「あなたは最低です!」バン!

 

花陽「ぴゃあ!」ビクッ

 

海未「穂乃果は風邪を引いているんですよ!」

 

海未「食欲も無いというのに、なんですかサンドイッチなんて!」

 

海未「差し入れるならもっと消化の良いものにしなさい!」

 

花陽「ご、ごめんなさい……わたし、知らなくて……」ウルウル

 

海未「穂乃果に謝りなさい」

 

花陽「穂乃果ちゃん、ごめんなさい……」ジワッ

 

穂乃果「ううん、嬉しいよ!だから花陽ちゃん、そんなに落ちこまないで」アセアセ

 

海未「それは持って帰りなさい」

 

花陽「はい……穂乃果ちゃん…お大事に」グスッ

 

穂乃果「あっ、花陽ちゃん…………」

 

ガラッ バタン

 

海未「よしよし穂乃果、大丈夫ですか」ナデナデ

 

穂乃果「…………うん」ウツムキ

 

ことり「………………」

 

海未「」ニコッ

 

 

――部室――

 

穂乃果「みんなお待たせ」

 

海未「遅くなりました」

 

希「穂乃果ちゃん……大きなマスクやね」

 

絵里「もしかして風邪でもひいた?」

 

穂乃果「う、うん、でもまだ微熱だから」アハハ

 

にこ「ったく、家で安静にしてなさいよ」

 

穂乃果「ごめん、でもほら、今日は大事なミーティングだし」

 

絵里「それはそうだけど……」

 

にこ「……まぁいいわ、あんたのその情熱に免じて今回は大目に見てあげる」

 

穂乃果「にこちゃん……!」

 

ガチャッ

 

凛「お待たせ!」

 

真姫「ごめんなさい、ホームルームが長引いたわ」

 

花陽「あっ……」ビクッ

 

穂乃果「凛ちゃん真姫ちゃんこんにちは、花陽ちゃん、お昼休みはごめんね」

 

花陽「う、ううん、わたしが悪いから」ブンブン

 

真姫「花陽から聞いたわ、ずいぶん声が濁ってるわね……」

 

凛「穂乃果ちゃん、ちゃんとお薬飲んだ?頭痛くない?」

 

穂乃果「大丈夫だよ、ちゃんとくすりも飲んだし」フンス

 

真姫「顔が赤いわね……少しジッとしてて」スッ

 

穂乃果「え……あっ」

 

オデコ ピトッ

 

海未「!」

 

真姫「……やっぱり平熱より高いわ」

 

真姫「穂乃果、今夜は風邪薬よりも解熱薬を飲みなさい」

 

真姫「あと、家に帰ったら安静にしてること、いい?」

 

穂乃果「う、うん……ありがとう//」テレテレ

 

真姫「っ!な、なに照れてるのよ//」

 

 

海未「真姫っ!!」バン!

 

 

μ’s「!?」ビクッ

 

海未「あなたは最低です!」

 

真姫「え、えっ?」

 

海未「穂乃果から離れなさい!」

 

海未「あなたは風邪をうつすまいとしている穂乃果の気遣いを無駄にするつもりですか」

 

海未「熱なんておでこ同士くっつけなくとも手で測ればすむことでしょう!」

 

海未「そんな羨ましい、もとい、意味の無い行為はやめなさい!」

 

真姫「……………」シュン

 

海未「穂乃果にあやまりなさい」

 

真姫「穂乃果、ごめんね……確かに余計なお世話だったわ」ウルウル

 

穂乃果「そんなことないよ!真姫ちゃんありがとう!」アセアセ

 

真姫「う、うん…………」グスッ

 

海未「よしよし穂乃果、大丈夫ですか」ナデナデ

 

穂乃果「…………」ウツムキ

 

μ’s「………………」

 

海未「」ニコッ

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

にこ「他に意見はないわね?なら、さっき絵里が言った企画で決定よ」

 

ワー パチパチ

 

にこ「以上で今日のミーティングは終了、各自帰ってよし」

 

凛「ふぅ、やっと終わったにゃ」

 

花陽「真姫ちゃん、大丈夫?」

 

真姫「ええ…………」ビクビク

 

にこ「ことり、海未、穂乃果のこと頼んだわよ」

 

海未「任せてください、無事家まで送り届けます」

 

ことり「穂乃果ちゃん、帰ろう」

 

穂乃果「うん……こほっ!けほっ!」

 

海未「とうとう咳にまで……ああ穂乃果、かわいそうに……」

 

ことり「早く帰って温かくして寝てよ」

 

穂乃果「ごめんね二人とも……」

 

凛「会議イスお片付けにゃー」パタッ

 

凛「♪~♪♪――――あっ」スッ

 

――ガシャン!

 

穂乃果「ひゃっ!――っ!げほっ!ごほっ!えほっ!」

 

海未「!」

 

ことり「穂乃果ちゃん大丈夫!?」

 

凛「あっ、穂乃果ちゃんごめんね、イス倒しちゃって……」オドオド

 

 

海未「凛っ!!」

 

 

μ’s「!?」ビクッ

 

海未「あなた、まさか今のはわざとですか?」

 

海未「穂乃果を驚かしてわざと病状を悪化させようとする魂胆ですか?」

 

凛「ち、違う……ごめんなさい、凛――」

 

海未「正直に言いなさい!どうせあなたのいたずらでしょう!」

 

海未「穂乃果を困らせたくてついやってしまったのでしょう!」

 

凛「片付けようと思ったら……倒れちゃって……」ウルウル

 

海未「あなたは最低です!」

 

凛「!……ぐすっ、ううっ、うえぇえぇ……」ポロポロ

 

穂乃果「凛ちゃん……」アセアセ

 

海未「穂乃果にあやまりなさい」

 

凛「ひっく……穂乃果ちゃんごめんなさい、わざとじゃないの……」グシグシ

 

穂乃果「うん、わかってるよ。凛ちゃん、こっちこそごめんね……」

 

μ’s「………………」シュン

 

海未「よしよし穂乃果、大丈夫ですか」ナデナデ

 

穂乃果「…………」ウツムキ

 

μ’s「………………」ウツムキ

 

海未「それでは帰りましょう」ニコッ

 

海未「みなさん、お先です」

 

穂乃果「……みんなごめんね。これからは風邪ひいたら、ちゃんとお休みするから……」

 

絵里「ええ……」

 

希「そ、それがよさそうやね」

 

にこ「あんたも大変ね……」

 

穂乃果「あはは……」

 

海未「んっ、何の話ですか?」

 

ことり「いいから海未ちゃん、ほらいこっ」アセアセ

 

海未「?」

 

翌日、お見舞いに行くとなぜか穂乃果の具合が昨日より悪くなっていました。

翌々日、朝方にお見舞いに行くと何かにうなされながら『みんなごめんね……』とつぶやいていました。誰に謝っているのか知りませんが穂乃果、あなたが気にすることはないですよ。

 

海未「何かあればまた、わたしが穂乃果を守ります」フンス

 

――おしまい

感想

  1. 匿名 より:

    このまま過保護が進行したらいつか穂乃果を監禁しちゃいそうな勢い…!怖い!

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      いつもご愛読ありがとうございます♪
      監禁SSですか……悪くないかもしれませんね。
      今度機会がありましたら、ぜひ。

  2. しょな より:

    穂乃果に執着するあまりちょっとおかしくなっている海未が可愛い♪
    穂乃果の心地良さを少しでも乱すものは海未にとっては全て悪なんですね。
    普段常識的でバランスのとれたしっかり者な分ギャップ萌えかもしれないですね。

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      ご感想ありがとうございます♪
      海未ちゃんのこういうポジションが結構好きです。

  3. にこに~大好き より:

    過保護なうみみ可愛い

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