ラブライブ SS 真姫「密着・破天荒花陽、再び」

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前作『ラブライブ SS 真姫「密着・破天荒花陽の私生活」 』の続編ですが、このSS単体でもお楽しみいただけるかと思います。

 

――部室――

 

にこ「凛たち遅いわね」

 

穂乃果「もしかして休みかな?」

 

希「真姫ちゃんと凛ちゃんは来てたよ、ねぇえりち?」

 

絵里「そういえばお昼休みにすれ違ったとき、二人とも元気がなさそうだったわ」

 

ことり「うーん、なにかあったのかな」

 

ガチャッ

 

凛「お待たせ……」

 

真姫「遅くなったわね……」

 

海未「おや、二人だけですか?」

 

穂乃果「花陽ちゃんは?」

 

まきりん「……………………」

 

凛「……今日、かよちんは学校に来てないにゃ」

 

希「……ま、まさか…………」

 

真姫「今日どころか、μ’sなんて一生休んでやろうかって言ってたわ」

 

 

μ’s「!」

 

 

にこ「こ、これってあれよね……」

 

絵里「ええ、以前にもこんなことがあったわ」

 

ことり「確か穂乃果ちゃんと海未ちゃんとにこちゃんの行動が原因だったんだっけ」

 

 

『以前、白ご飯をチャーハンにしたせいで花陽が破天荒に』

 

 

穂乃果「で、でも、あれはもうちゃんと和解したよ!?」

 

海未「高級米をみんなで贈ってなんとか許してもらえたはずです」

 

希「ということは、また別に他の原因が?」

 

凛「それでかよちん言ってたんだけど、この前あれだけ私の怖さを見せたのにμ’sのみんなは全然わかってないって……」

 

真姫「みんな私のことを舐めすぎだって怒ってたわ……」

 

穂乃果「そ、そんな…………」

 

海未「確かに花陽のことはいい子だと思っていましたが、別に馬鹿にしていたわけでは……」

 

絵里「もう少し花陽のことを気にかけてあげればよかったかしら……」

 

にこ「そうね、確かに花陽はいい子だからっていう先入観を押し付けすぎたのかも……」

 

真姫「でも具体的に何に怒っているのか分からなかったから、とりあえずこの休日に花陽と会ってきたわ」スッ

 

凛「このDVDを見てもらえば全てがわかるにゃ……」ピッ

 

μ’s「」ゴクリ

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

凛「真姫ちゃん、ちゃんと撮れてる?」

 

真姫「ええ、大丈夫よ」

 

 

『待ち合わせ場所に向かう真姫と花陽』

 

 

凛「……かよちん、またあんな風になっちゃってるのかな」

 

真姫「あの花陽は……ちょっと怖いわね」

 

ドカン! ベシャッ!

 

まきりん「っ!?」

 

凛「こ、これ……スイカ……!?」

 

真姫「ぁ……あ…………」ブルブル

 

花陽「おーい、真姫ちゃん凛ちゃん!」

 

まきりん「!?」

 

花陽「ここだよー!」

 

『待ち合わせ場所より2メートル手前の飲食店二階にいた花陽』

 

凛「かよちん…………」

 

花陽「ちょっと待っててー」

 

 

穂乃果「あれ……危なかったよね」

 

海未「ええ、もう少し遅ければ直撃するところでした……」

 

ことり「そしたら…………」

 

μ’s「」ゾゾォ

 

 

花陽「お待たせー」タタタ

 

花陽「二人とも、おはよう」ニコッ

 

凛「お、おはよう、かよちん……」ビクビク

 

真姫「花陽、さっきのって……」

 

花陽「あっ、スイカのこと?ちょっとしたジョークだよ♪」

 

凛「ジョーク…………」

 

花陽「えへへ、驚いた?」

 

真姫「驚いたって……あ、あんなの当たったら大怪我するじゃな――――!」

 

花陽「え…………」ピクッ

 

真姫「!?」

 

花陽「そっかぁ……ごめんね。今度からは小玉にするよ」

 

花陽「凛ちゃんは大玉と小玉スイカ、どっちがいい?」

 

凛「そ、そんなのどっちも嫌だよ……」ガクガク

 

花陽「凛ちゃんはわがままだなぁ……真姫ちゃんは?」ギロッ

 

真姫「ごめんなさい……なんでもないです……」ブルブル

 

花陽「分かってくれればいいよ、それじゃあいこっか」ニコニコ

 

まきりん「……………………」シュン

 

 

――公園――

 

凛「……とりあえず公園に来たけど」

 

真姫「花陽、どこか行きたいところ――――!?」

 

凛「か、かよちん…………」

 

花陽「」モグモグ

 

『若鶏の骨付き肉にかぶりつく花陽』

 

まきりん「……………………」

 

真姫「花陽……朝ごはんは?」

 

花陽「」モグモグ

 

凛「お腹空いてたの……?」

 

花陽「」モグモグ

 

『無視しておにぎりを頬張る花陽』

 

まきりん「……………………」

 

 

ことり「かよちゃん、なんだかこの前よりひどくなってる気がするね……」

 

絵里「ええ、以前よりも凄みがずっと増してるわ……」

 

μ’s「……………………」

 

 

花陽「ふぅ、やっと落ち着いたよ」

 

花陽「ごめんね、お腹空いてるとイライラしちゃって」

 

凛「そ、そうだよね……あはは……」

 

真姫「」ビクビク

 

花陽「あっ、そういえばコンタクトが切れそうなんだ。良かったら一緒に行ってほしいな」

 

真姫「め、眼鏡屋ね、わかったわ」

 

凛「レッツゴーにゃ!」

 

花陽「」

 

 

――眼鏡屋――

 

凛「視力落ちてなくてよかったね」

 

花陽「うん、これからも落ちないように気をつけなくちゃ」

 

真姫「ブルーライトを控えれば基本的には大丈夫よ、後は視力を回復したければ遠くの物を見つめるのもいいわね」

 

花陽「そうなんだ、真姫ちゃんって眼のことも詳しいんだね」

 

凛(よかった……いつものかよちんに戻ってきたにゃ)ホッ

 

花陽「……なんだかのど渇いたね」

 

まきりん「えっ?」

 

花陽「ちょっと待ってて」

 

花陽「えっと……あっ、あった♪」

 

花陽「」ゴクゴク

 

まきりん「!?」

 

凛「かよちん、それ……!」

 

『洗浄水でのどの渇きを癒す花陽』

 

真姫「ダメよ!そんなの飲んだら!」

 

花陽「えっ、どうして?」キョトン

 

真姫「どうしても何も……!」

 

凛「これは洗浄水だから飲み水じゃないよ!」

 

花陽「そんなこと言われても、すごくのど渇いてるし……」

 

真姫「自販機でジュースを買ってくるわ、待ってて!」

 

花陽「いいよ真姫ちゃん、ほら、ここにも書いてあるよ」

 

 

『この洗浄水はご自由にお使いください』

 

 

まきりん「……………………」

 

花陽「洗浄水の水飲んでるのって、なんだかすごく悪そうじゃない?」

 

凛「う……うん…………」

 

花陽「そうだよね、私は悪い子だからあと2杯飲んじゃおっと」ゴクゴク

 

真姫「………………」

 

 

海未「やはりこれは…………」

 

にこ「ええ、いい子だって馬鹿にされまいとして……」

 

穂乃果「花陽ちゃん……そこまで思い悩んでたなんて……」

 

 

花陽「おいしかった、さて、そろそろいこっか」

 

凛「!かよちん、コンタクトは……?」

 

花陽「」トコトコ

 

まきりん「……………………」

 

凛「どうしよう……」

 

真姫「花陽の自宅に郵送してもらえるよう手続きしてくるわ」

 

凛「えっと、かよちんの家の住所は――――」

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

真姫「…………」キョロキョロ

 

凛「かよちんどこ行っちゃったんだろう……」

 

Prrrrrrrrr――――♪

 

真姫「凛、携帯が鳴ってるわ、花陽からじゃない?」

 

凛「あっ……」

 

凛「もしもし、かよちん?」ピッ

 

花陽「凛ちゃん、早く」

 

凛「ご、ごめん……今どこにいるの……?」

 

花陽「回転寿司だよ、向かい側の」

 

凛「へっ?」

 

 

――すし屋――

 

花陽「二人とも遅いよぉ」

 

真姫「ごめんなさい、まさかお寿司屋さんにいるなんて思わなくて……」

 

凛「かよちん、さっきも食べてたけど……大丈夫なの?」

 

花陽「………………」

 

ダンダン!

 

凛「!」

 

花陽「凛ちゃん、何か言った?」ニコッ

 

凛「……ううん…………」ウツムキ

 

真姫「……………………」

 

花陽「真姫ちゃん、そのマグロ取って」

 

真姫「ええっと、これね」スッ

 

花陽「ありがとう、いただきまーす」

 

ヒョイ パクッ

 

まきりん「!」

 

『ネタをはずしてシャリだけ食べる花陽』

 

花陽「ここのお米は結構いけるね」モグモグ

 

まきりん「……………………」

 

凛「かよちん……その……マグロは?」

 

花陽「うーん、要らないから凛ちゃんにあげるね。はいあーん」

 

凛「えっ……で、でも凛……お魚苦手だから」

 

ダンダン!

 

凛「!」

 

花陽「凛ちゃん……早く」

 

凛「………………」

 

パクッ モグモグ

 

花陽「どう、おいしい?」

 

凛「ぅ……うん…………」ジワッ

 

凛「そっか、はいじゃあ真姫ちゃんも。あーん」

 

真姫「ヴエェ!わたしも!?」

 

花陽「真姫ちゃん、早く……」

 

真姫(マグロは割りと好きだし、大丈夫……)

 

パクッ モグモグ

 

真姫「――――!?」

 

真姫「げほっ!ごほっ!」

 

真姫「は、花陽……これって」ウルウル

 

花陽「うん、わさびが下にたっぷり付いたマグロだよ♪」

 

凛「真姫ちゃん大丈夫!?はいお水!」

 

真姫「」ゴクゴク

 

真姫「はぁ……はぁ…………」グスッ

 

花陽「真姫ちゃん泣くほどおいしかったの?」ニコッ

 

真姫「…………うん……」

 

花陽「♪」モグモグ

 

まきりん「……………………」グスッ

 

 

――30分後――

 

花陽「凛ちゃん……コーラ取って」

 

凛「で、でも、かよちん……今で5杯目だよ?」

 

真姫「大丈夫なの……?」

 

花陽「大丈夫だからぁ!どうせ私なんて……」

 

凛「………………」ビクビク

 

真姫「と、とりあえず、コーラが来るまでオレンジジュースでも飲んで落ち着きなさい……」

 

花陽「んっ……」ゴクゴク

 

花陽「……はぁ…………」

 

『態度とは裏腹に、どこか悲しそうな花陽』

 

まきりん「……………………」

 

花陽「……ねぇ、凛ちゃん、真姫ちゃん?」

 

凛「!」

 

真姫「な、なにかしら?」

 

花陽「……さっきのコンタクト屋、楽しかった?」

 

凛「う、うん!凛はかよちんと真姫ちゃん、二人と一緒ならどこでも楽しいよ!」

 

花陽「……最初のジョーク、おもしろかった?」

 

真姫「ええ!スイカには驚いたけどすごく面白かったわ!」

 

花陽「そっか………ふふっ……」

 

まきりん「…………?」

 

花陽「……おもしろいでしょ……わたし、毎日あんな感じなんだ……」グスッ

 

凛「かよちん…………?」

 

花陽「いい子じゃないでしょ……楽しいでしょ…………」ジワッ

 

真姫「花陽…………」

 

花陽「みんな勘違いしてるんだ…………」ポロポロ

 

まきりん「……………………」

 

 

希「これくらい自分は悪いんだぞっていうことやんね……」

 

絵里「花陽……泣いてるわ……」

 

ことり「虚勢が崩れて、抑えてた感情が爆発しちゃったのかな……」

 

 

『涙を流しながら、いい子じゃないと何度も繰り返した花陽』

 

翌日以降、花陽との連絡が途絶えた…………

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

μ’s「……………………」

 

穂乃果「……とりあえず、花陽ちゃんの誤解を解かなくちゃ」

 

海未「そうですね、わたしたちは決して花陽のことを見下したりしてないことを伝えましょう」

 

にこ「でも、電話もラインも通じないんじゃあ……」

 

ガチャッ!

 

花陽「みんなお待たせー」

 

μ’s「!?」

 

ことり「か、かよちゃん……」

 

希「花陽ちゃん、それって……」

 

花陽「ああ、これ小玉スイカだよ。良かったらみんなで食べて」

 

絵里「え、ええ、後で頂くわ……」

 

海未「花陽聞いてください!わたしたちは決してあなたのことを馬鹿にしているわけでは――」

 

穂乃果「わたしたちはみんな花陽ちゃんのこと大好きだし、友達だって思ってるよ!」

 

海未「だからあんな馬鹿な真似は――――」

 

花陽「ううん、わたし普段からあんな感じだよ?靴もかかと踏んで履いてるし、ほら」

 

絵里「」

 

にこ「そんなの花陽じゃないわ!お願い、いつもの優しくて素直な花陽に戻ってよ!」

 

花陽「にこちゃん買いかぶりだよ。ほんとのわたしはこんなだよ」

 

花陽「とりあえず今日は帰るね、また明日からみんなでがんばろ♪」

 

真姫「花陽、ちょっと待って!話しを聞いて――――」

 

ガチャッ バタン

 

μ’s「……………………」

 

凛「り、凛はこっちのかよちんも好きにゃ~……」

 

 

翌日、真姫ちゃん家特注の高級米をプレゼントすることでなんとか元の花陽ちゃんに戻ってくれました。

by穂乃果

 

――おしまい

感想

  1. 匿名 より:

    花陽けっこう((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

  2. 騾羅 より:

    俺はこっちの花陽が
    良い!ww

  3. キッド より:

    前回の高級米と今回の米はどっちの方が美味しいのだろうかw

  4. 綺姫路城 より:

    3回目書いてください!お願いします!

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      既に続編はたくさん書かせていただいておりますので、メニュー欄より『ラブライブSS』→『破天荒花陽シリーズSS』とお進みください♪

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