――ハグ――
テーブルを拭いていたので後ろから抱き付いてみた。
ココア「リゼちゃんどうしたの?あっ、わかった!わたしとモフモフしたくなったんだね!」
向き直って抱き返してきた。可愛かったのでナデナデも加えておいた。
――櫛で髪をとかす――
寝坊したらしく、慌てて身支度していたので櫛で髪をとかしてあげた。
ココア「んっ……変な寝癖ついてない?」
心配そうだったので、いちからブローを手伝うことにした。
ココア「見て見て、今日はリゼちゃんとお揃いだよ」
真似したつもりがおさげになっていたので、ちゃんとしたツインテールに結い直してやる。
ココア「わぁ……!いいね、これ!」
鏡を見て満足そうに飛び跳ねている。
ココア「リゼちゃんどう?似合ってるかな?」
返答代わりに頭をナデナデすると、嬉しそうにはにかんでいた。
――手をつなぐ――
二人で買い物に出かけたので、帰り道にそれとなく手を握ってみた。
ココア「あっ……えへへ♪」
何も言わず握り返してくれた。柔らかいココアの手からぬくもりが伝わってくる。
ココア「リゼちゃんの手、あったかいね……」
ラビットハウスに付いたので手を放すと、なぜか名残惜しそうな顔をしていた。
――膝枕――
部屋で遊んでいると、ココアが膝に頭を乗せてきた。
ココア「借りてもいい?」
上目遣いが可愛かったので顎下辺りをナデナデしてみる。
ココア「ふふっ、くすぐったいけど気持ちいい」
眼を閉じたので、撫でながらしばしの間ココアの寝顔を堪能した。
――耳かき――
膝枕ついでに耳掃除を提案すると、嬉々としてヘラ型の耳かきを渡された。
ココア「ふぉぇ…………」
間の抜けた表情を見ているといたずらしたい衝動にかられたので、掃除を終えた耳穴に「フッ!」と息を吹きかけてみる。
ココア「ひゃあ!?//」ビクッ
嗜虐心が妙に煽られたので、反対の耳も油断したタイミングをはかって息を吹きかけておいた。
ココア「もう、変な気分になるからダメだよ//」
違う意味でこっちが変な気分になりそうだった。
――アイスをシェア――
ココア「リゼちゃんおかえり!」
走り寄って出迎えてくれたココアの頭をナデナデする。
ココア「わぁ、アイス食べてるの?いいなぁ」
くわえている棒アイスを羨ましそうに見てくる。ココアたちの分ももちろん買ってきてはいるが、袋から出すのが面倒だったので、まだほとんど食べていなかった棒アイスをそのままココアの口に放り込む。
ココア「はむっ!?んっ……んむ……ぷはぁ!」
口からアイスを抜くと、何が起きたのか分からないといった様子で手元のアイスとこちらの顔を交互に見つめている。
ココア「リゼちゃんいいの?これって……その……」
「まだあるから心配するな」とコンビニ袋を掲げる。
ココア「そういう意味じゃなくて……あうぅ……//」
何か言いたげなココアに、首を傾げて「どうしたんだ?」と尋ねてみる。
ココア「ううん、何でもない!でも……あんまり他の人にこういうことしないでね、約束だよ?」
「ココアにしかしない」と約束すると、照れた様子で笑顔を咲かせてくれた。
明りのせいか、ほんのりと赤く染まった頬がいつものココアと違う雰囲気を醸し出して妙に艶やかだった。
――トーク――
お客さんが来ないので、ココアとたわいもない会話を交わす。
学校の話を聞かれたので、部活の助っ人のことなどを話してみた。
ココア「……むぅ」
何が琴線に触れたのか、不満そうに頬を膨らましている。
ココア「応援しに来てくれる子とか、たくさんいるの?」
見物に来る子がシャロを含め、なぜかたくさんいることを伝えると、
ココア「~っ!いいもん、学校以外でこうしてリゼちゃんと仲良くできるから」
腕に身体を絡めて抱き付いてくる。珍しくご機嫌斜めで甘えん坊なココアを、とりあえず抱きしめてナデナデ。
ココア「しょうがないから許してあげる。ふふっ、リゼちゃん♪」
――デコチュー――
いつものモフモフ以上に身体を擦りつけてくるココアがあまりに可愛かったので、額に軽くキスをしてみた。
ココア「ふぇ……?」
眼を丸くさせ、何度かまばたき。突然のことで呆気に取られたようだ。
ココア「さっきのって、キス……えっ……」
さすがにマズいので、学校内でデコチューが流行っていると咄嗟に嘘をつく。
ココア「そうなんだ……友達同士で……」
シュンとするココアの様子にいささか疑問が生じるが、どうやら上手く誤魔化せたらしい。
ココア「でも、嬉しかった……えへへ、ありがとうリゼちゃん」
淀みの無い笑顔でお礼を言われてしまった。その後、罪悪感に見舞われて眠れなかったのは言うまでもない。
――添い寝――
最近寝不足気味で夜があまり眠れないことを話すと、ココアが泊まりに来てくれた。
いつものベッドで、二人で向かう合う形で横になる。
ココア「リゼちゃん……眠れそう?」
「余計に眠れないかもしれない」と伝えると、
ココア「ふふっ、わたしもだよ……失敗しちゃったね」
イタズラっぽく笑い、首元辺りに顔をうずめてくる。お風呂上がりで少し湿った髪から、ココアの良い匂いがした。
ココア「……ほんとうはね、こうしてリゼちゃんと一緒に寝たかっただけかも」
冗談でもかわいかったので、ギュっと抱き寄せて背中を撫でてみる。
ココア「ん……リゼちゃん……」スリスリ
これ以上は理性が危ない気がしたので、取って付けたようなあくびをして眠たそうに振る舞いつつ眼を閉じる。
ココア「リゼちゃん……好き」
小さな声で、何か聞こえたような気がした。
――大好きハグ――
コーヒー豆を取りに倉庫まで行くと、ココアが手伝いに来てくれた。
二人きりになるや否や、正面からギュっと強めに抱き付いてくる。
ココア「もうちょっと……あと、ちょっとだけ……」
先週のお泊り以来、これが日課となっていた。
心行くまで堪能すると、ようやくいつものココアに戻る。
ココア「リゼちゃん早くいこっ、チノちゃんが待ってるよ」
秘密のハグ以外は以前となんら変わらない、ココアとの日常。
――〇〇つなぎ――
買い物帰り、ラビットハウスへの帰路の途中。
ココア「リゼちゃん、手繋ごう?」
差し出されたココアの手をゆっくりと握る。
ココア「ううん、違うよ。今日はね――こうして繋ぐの」
指の間にココアの暖かい手のぬくもりがまんべんなく伝わる。互いの掌が、以前の繋ぎ方よりもずっと密着していた。
ココア「この繋ぎ方はね…………えへへ、やっぱり何でもない♪」
おまじないか?それともココアにとって何か特別なことなのだろうか?
ココア「これはね……うーん……」
ココア「――リゼちゃんと、もっと仲良くなれますようにだよ」ニコッ
――おしまい♪
感想
なんというか…夫婦ですよねこの二人(笑)でもこんなところチノちゃんに見られたらどう対応するんでしょうね…次の作品も楽しみにお待ちしてます!
ありがとうございます。
名有りさん含めご愛読くださる皆様の励まし、いつもありがたく頂戴しております。
お話の都合上、この世界観に恐らくチノちゃんは登場しません。
(リゼちゃん視点のココリゼという本SSのテーマがぶれそうですので……)
原作だと、ココアちゃんからのスキンシップが多くて、リゼちゃんはまずこういうこと
しないので、逆パターンが見たかったから、とても楽しめました♪
世界観を壊さないよう、積極的なリゼちゃんの限界ギリギリを書くというのが本作のテーマでした。
リゼちゃんは積極的になろうとしても、肝心な時にはへたれてしまう印象がありますよね。
ここまできたらキスまでいこう!ってなりますねw
でもこのもどかしさもまた良いですよね
良い雰囲気だけどあと一歩ってところで終わり…
すごくもどかしいがそれもまた良い!
しかしリゼ…○○つなぎを知らないとは…
ピュアですなwこのSSの中で、この先はココアがリードする感じなんだろうなぁ(*´∀`)
なんか微笑ましいです!
本作のテーマが『積極的なリゼちゃんの限界』ですので、あえて百合の一歩手前で終わらせてみました。
続編を出したい気もしますが、このままですと百合のテンプレートをなぞるだけですので難しいですね;
またアイデアが浮かび次第、様々なプロットを組み立てていきたいと思います。
いつもご愛読、誠に感謝します♪
ここのSSを読むのが日々の楽しみ
これ以上無いほどのありがたいお言葉です。
日々のご愛読、誠に感謝します♪
更なるココリゼに期待
二度ものお言葉、誠に感謝いたします。
可愛い。
ここの百合ss読んでると、気持ちがいいです。特に酒酔い状態で読むと理性が飛んで純粋に楽しめる。素面でも読みますが。
ありがとうございます。
お酒を飲みながらSSを読む幸福感、とても共感できます。
それを当サイトのSSで感じて頂けたのであれば、執筆者としましてはこれ以上ない喜びです♪