――1日目――
一生懸命掃除しているココアの頭を撫でた。
ココア「リゼちゃん、どうしたの?」
意図が分からず不思議そうな顔をしていた。
――2日目――
一緒にコーヒー豆を運んでくれたココアの頭を撫でた。
ココア「わたしの方がお姉ちゃんなのに」
頬を膨らませて少し不満そうだったが、拒絶はしなかった。
――3日目――
手作りのパンをくれたココアの頭を撫でた。
ココア「むぅ……最近のリゼちゃん、わたしのこと子ども扱いしてない?」
昨日と同じく不服そうだったが、やはり拒絶しなかった。
――4日目――
珍しく早起きしてきたココアの頭を撫でた。
ココア「またナデナデ……もう、変なリゼちゃん」
そう言いながらも、少し嬉しそうにはにかんでいた。
――5日目――
更衣室で二人きりになったので、ココアの頭を撫でた。
ココア「んっ……これ、気持ちいいかも」
慣れてきたのか、眼を瞑って素直に受け入れてくれた。
――6日目――
洗面所で歯磨きしていたココアの頭を撫でた。
ココア「あっ……えへへ♪」
うがいを終えると、撫でやすいように自ら頭を向けてくれた。
――7日目――
ラテアートの練習をしているココアの頭を撫でた。
ココア「上手くできたよ、はいリゼちゃん」
作ったカフェラテを差し出してくれた。可愛いウサギが描かれていて、飲むのがもったいなかった。
――8日目――
日当たりの良い窓際で日向ぼっこしていたココアの頭を撫でた。
ココア「リゼちゃんに頭撫でられるの、好き……」
気持ちよさそうに身を委ねてくれた。肩を預けてくるココアの髪からとても良い匂いがした。
――9日目――
休日のお昼、ベッドで寝ぼけ眼のココアを撫でた。
ココア「ふぉぇ……しあわせ……」
ゆるんだ顔で普段以上にご満悦。可愛かったのでいつもよりたくさん撫でた。
――10日目――
お皿を洗い終えたココアの頭を撫でた。
ココア「……あの、リゼちゃん?」
何か言いたかったようだが、「や、やっぱり何でもない!」と途中で言い淀んでしまった。
――11日目――
厨房でつまみ食いをしていたココアの頭を撫でた。
ココア「見つかっちゃった」
と恥ずかしそうに笑っていた。昨日と同じく、今日も何か言いたげにソワソワしていた。
――12日目――
二人きりになり、こちらをチラチラ見てくるココアの頭を撫でた。すると、
ココア「リゼちゃん……今日からはナデナデするの、頭じゃなくてこっちがいい……ダメ?」
手を自分の頬へと滑らせ、上目遣いでお願いしてきた。もちろん承諾した。
ココア「んっ……リゼちゃんの手、あったかい……♪」
すべすべで柔らかい頬をゆっくり撫で続けた。
――13日目――
二人で買い物に出かけた後、ベンチでココアの頬を撫でた。
ココア「リゼちゃん、わたし眠たくなってきちゃった」
膝に頭を乗せてきてこちらを見上げるココア。両頬を横に伸ばしてみると、照れたように微笑んだ。
――14日目――
厨房にいると、突然後ろから抱き付いてきたココアの頬を撫でた。
ココア「リゼちゃん……あのね、どうして毎日ナデナデしてくれるの?」
「さぁな」と適当にぼやかして撫で続けた。納得していない様子だったが、それ以上は聞いて来なかった。
――15日目――
バイト終わり、更衣室で着替えるココアの頬を撫でた。
ココア「わたしはリゼちゃんの特別って思ってもいいの……?勘違いしちゃうよ?」
今まで見たことのないような艶やかな表情でそんなことを尋ねてきた。可愛かったので、ギュッと抱きしめた。一瞬戸惑ったようだが、嬉しそうに頬をすり寄せてきた。
――16日目――
「リゼちゃん!」と駆け寄ってきたココアの頬を撫でた。
ココア「今日はまだだったから……えへへ」
自分からおねだりしてくるようになった、可愛い。
――17日目――
お客様にパンの味を褒められて嬉しそうなココアの頬を撫でた。
ココア「リゼちゃんが褒めてくれるのが一番うれしい……」
たまらず空いた左手で頭を撫でた。頭と頬、ダブルでナデナデし続けた。
――18日目――
手を掴んできて自分の頬へと当てがうココアをそのまま撫でた。
ココア「しばらく、このままがいい……」
眼を瞑って頬を赤らめるココアに、思わずドキリとした。
――19日目――
テーブルで突っ伏して寝ていたココアの頭を撫でた。
ココア「リゼちゃん……んんっ……」
何か夢を見ているようだ。
――20日目――
明日家に行ってもいい?とお願いしてきたココアの頬を撫でた。
ココア「二人きりで……お願い、リゼちゃん」
いつになく真剣な眼差しに、少し違和感を感じながらも承諾した。
――最終日 21日目――
部屋で二人きりになったので、ココアの頬を撫でた。
ココア「っ……リゼちゃん!あのね……わたし、リゼちゃんのことが――」
何か言おうとしていたココアの言葉を遮るように、ココアの口に指を入れた。
ココア「……!?」
突然のことで最初は驚いた様子だったが、口の中で指を動かすにつれて頬が徐々に赤色に染まり、艶めかしい表情へと変わっていく。
ココア「んっ……ちゅっ……むも……んむっ……」
眼を瞑って指を懸命に吸うココアに、しばらくの間心を奪われた。
――放置 1日目――
ココア「リゼちゃんおはよう!」
満面の笑みで挨拶してきたココアを撫でなかった。
ココア「あれ……?リゼちゃん、いつものは?」
「なんのことだ?」ととぼけておいた。
――放置 2日目――
ココア「リゼちゃん、どうして撫でてくれないの?」
不安そうにこちらを見つめてくるココアに、とりあえず「さぁな」と返しておいた。
ココア「わたし、リゼちゃんに何かしちゃった……?」
「何もしてないよ」と返してその後は無視した。
シュンとするココアも可愛いが、心が痛い……。
――放置 3日目――
ココア「リゼちゃん、ナデナデして……ねぇ?」
近寄ってきてはしきりに頭を差し出してくるココアをスルーした。
ココア「うぅ……ぐすっ……」
涙目になっていた、かなり辛い。
――放置 4日目――
お皿洗いを終え、期待の眼差しでこちらを見つめてくるココアをスルーした。
ココア「褒めてくれないの……?」
俯いてしょんぼりするココアを見て、思わず抱きしめたい衝動に駆られたがグッと我慢した。
――放置 5日目――
ココア「リゼちゃん構って……お願い、お願いだから……」
ココアに正面から抱きつかれた。スルーしようとしたが、思った以上に固く抱きしめられていて動けない。
ココア「いや……リゼちゃんがナデナデしてくれるまで離さない……っ」
どうやら本人なりの強行策らしい。
ココア「わたし、リゼちゃんのことが好き!大好きなの!」
ココア「ぐすっ……だから、だから……!」ジワッ
ココア「わたしのこと見捨てないで……リゼちゃんに、嫌われたくないよぉ……!」ポロポロ
……………………。
うん、これ以上は我慢できない。
ココア「ひゃっ!……リゼちゃん……えへへ、やっと撫でてくれた♪」
この後、心行くまでナデナデした。
結果:リゼ「ココアは何日でも愛でられるが放置は1週間もできない」
――おしまい♪
感想
これは………ココア可愛すぎです…!
百合作品に限り俺嫁厨が嫌いでしたが
自分が俺嫁厨になってしまうんではないかというレベルの可愛さです(*´∀`*)
これのココチノバージョンとかも面白そうですねwココアが撫でる側でチノが撫でられる側……
でも展開が簡単に読めてしまいますねこれw
ココアが突然やめてチノが泣きつくパターンとか(笑)
ありがとうございます♪
ごちうさSSでは初の地の分主体SSでしたので、ご好評の声をいただきホッとしました。
確かに俺嫁厨さんは、時折りとても変な方がいらっしゃいますね;
はい、正にその通りです。
実は本SSも、プロット作成当初のアイデアはココチノだったのですが、名無しさんのおっしゃる通り展開がテンプレートをなぞるだけになってしまいますので、本文執筆の際にココリゼに変更になったという経緯がございます。
不安でしたが、蓋を開けてみるとありがたいことにたくさんのご支持を頂いた上、また新たなSSの可能性を見出すことができ、結果としましては大満足です。
また悪乗りで続編を出したりシリーズ化したりするかもしれませんが、その時は応援していただけますと幸いです。
ココアの反応がいちいち可愛い話でしたね。
ああもうほんとに可愛い
ありがとうございます、執筆者といたしましては何よりの褒め言葉です♪
ココアちゃん含め、キャラクターたちの魅力や可愛さを上手く表現できるよう、今後も精進していきたいと思います。
やはりココリゼは最高です!口に指入れるシーンにドキドキしました!
お話の構成のバリエーションが増えて、今後の作品がますます楽しみになりました♪
ありがとうございます。
他の閲覧者様方にもご好評をいただきましたので、本SSの雛形を新たなジャンルとして今後も活用していければと思います。
『口に指入れ』を気に入って頂けて何よりです。
実はあのシーン、私自身が一番好きなシチュエーションだったりします;
なるたけいかがわしくならないよう、自制しつつ書かせていただきました。
ココアさんが本当に可愛かったです^~♪
百合っぽくなくて本当好きです!
ありがとうございます♪
執筆者としましては、唐突で露骨な百合よりも自然に惹かれあう関係のほうが微笑ましくて好きです。
チノちゃんver作って下さい!!
出来ればリゼチノでお願いします♪
リゼチノ……悪くないですね。
アイデアが纏まり、スケジュールが空き次第、ぜひ♪
ありがとうございます!
ココアちゃんの甘えん坊なところと、リゼちゃんの、放置5日目のココアちゃんを撫でるシーンキュンキュンしました! ココリゼ大好きです!良ければですが、またココリゼ書いてください!!楽しみです。
ココリゼ、ですか。
本音を申し上げますと、わたしはカップリングというよりは作家として物語のテーマを表現したいので、申し訳ながらカップリングを主体にして描くことはあまり無いかと思われます。
テーマにココアちゃんとリゼちゃんが沿った場合のみですね。
最高です。
ココリゼに限らずこういうのをもっと書いて頂きたいです。
需要は人によって様々なので、お応えできかねますね。