ごちうさSS (長編)千夜「鬱になったシャロちゃんをみんなで元通りにするわ」

rugherhgui

 

一応、話の流れといたしましては

ごちうさSS (長編)千夜「病んだシャロちゃんをみんなでお世話するわ」

の続編となっておりますが、シリアスな問題を無理にハッピーエンドに持っていったため前作よりもコミカルになっております。

蛇足かと思いましたが、どうしても完結に持っていきたかったので。

上記をご了承の上、以下のSSをお読みください。

 

 

ココア「千夜ちゃんまたね!」

 

千夜「さようなら」フリフリ

 

千夜「♪~♪♪」

 

 

――――――――――――――――――

 

――甘兎庵――

 

千夜「…………あら?あれは――」

 

シャロ「」サッサッ

 

千夜「シャロちゃん!」

 

シャロ「あっ、千夜……おかえり……♪」

 

千夜「シャロちゃん!どうしてお外にいるの!?」ガシッ

 

シャロ「!……ぁ……ぅ…………」ブルブル

 

千夜「あっ……ごめんね、怒ってるわけじゃないのよ」

 

千夜「ただ、もう一人でお外出ても平気なのかなって……」

 

シャロ「…怖いけど……千夜のお手伝いしたいから……」

 

千夜「そう……でも無理しちゃダメよ、ほら、お家に戻りましょ」

 

シャロ「……ごめんなさい」シュン

 

 

千夜「………………」

 

ギュッ

 

シャロ「千夜…………?」

 

千夜「ありがとうシャロちゃん、お手伝いしてくれて助かったわ」ニコッ

 

シャロ「ぁ……!」

 

千夜「今度は一緒にお掃除しましょうね」

 

シャロ「……うん♪」

 

 

―――――――――――――――――――――

 

千夜「♪~♪♪」

 

シャロ「千夜……今から甘兎庵?」

 

千夜「ええそうよ、ごめんなさいね」

 

シャロ「ううん……わたしの方こそ、ごめん……」

 

千夜「しょうがないわ、あんこがいるものね」

 

シャロ「」シュン

 

千夜「仕事が終わったらすぐに戻るから、シャロちゃんはおいしい晩御飯作って待っててくれる?」

 

シャロ「!……うん♪」

 

千夜「シャロちゃんのお料理楽しみにしてるわ、それじゃあ行ってきます」

 

シャロ「行ってらっしゃい……」

 

シャロ「…………千夜、ありがとう」

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

――ラビットハウス――

 

リゼ「なに!千夜とシャロが同棲だと!?」

 

ココア「しーっ!リゼちゃん声が大きいって」

 

ガヤガヤ ソワソワ

 

リゼ「す、すまない……//」カァァ

 

ココア「チノちゃんに聞かれたりしたら大変だから、ねっ?」ヒソヒソ

 

リゼ「にしても同棲とは……二人で一緒に住んでるってことか?」ヒソヒソ

 

ココア「うん、学校と仕事の時以外はずっとシャロちゃんと一緒なんだって」

 

ココア「お泊りする家はどっちにするか気分によって変えてるらしいよ」

 

リゼ(うっ、ちょっとうらやましい……)

 

ココア「なんだか楽しそうだよね♪」

 

リゼ「!あ、ああ」アセアセ

 

ココア「このままシャロちゃんが元気になってくれればいいんだけど……」

 

リゼ「……そうだな」

 

リゼ「……また、戻れるといいな」

 

ココア「あともうちょっとだよ、頑張ろっ」

 

チノ「ココアさんリゼさん、話してないで仕事してください」

 

ココア「あっ、はーい」

 

リゼ「おっと、お客さんが呼んでる」

 

 

チノ「ふぅ…………」

 

チノ「ところでおじいちゃん?」

 

ティッピー「なんじゃチノ?」

 

チノ「同棲ってなんですか?」

 

ティッピー「」

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

――桐間家――

 

千夜「ただいま」ガチャッ

 

シャロ「千夜……お疲れ様」

 

千夜「あら、勉強してたの?」

 

シャロ「うん……遅れると嫌だから」

 

千夜「偉いわね」ナデナデ

 

シャロ「んっ…………」

 

千夜「この匂い……今日はカレーかしら」

 

シャロ「お肉は入ってないから、野菜だけだけど……」

 

千夜「お掃除までしてくれたのね、シャロちゃんこそお疲れ様」ナデナデ

 

シャロ「いちいち撫でなくていいから……//」

 

千夜「さてと、ご飯にしましょうか♪」

 

シャロ「用意しておくから、千夜は着替えてきて」

 

千夜「はーい」

 

 

 

千夜「おいしいわね」モグモグ

 

シャロ「うん………………」モグモグ

 

千夜「お肉がないのもヘルシーで悪くないわ」

 

シャロ「うん………………」モグモグ

 

千夜「……シャロちゃん?」

 

シャロ「っ!な、なに?」

 

千夜「どうしたの、今日なにかあった?」

 

シャロ「……ううん、なにも……」

 

千夜「…………なにか、悩みごと?」

 

シャロ「……ぅ…………」

 

千夜「図星ね……あとでお風呂で聞かせてもらうわ」

 

シャロ「あ…………」

 

千夜「冷めちゃう前に食べましょ、すごくおいしいわよ」ニコッ

 

シャロ「……うん、ありがとう」

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

――お風呂場――

 

千夜「先のことを考えると不安になった?」

 

シャロ「うん…………」

 

シャロ「ずっとこのままじゃいけないことは分かってるから……」

 

シャロ「単位取らないと、いずれは特待生じゃ無くなっちゃうし……そしたら学費が……」ウツムキ

 

千夜「………………」

 

シャロ「学校行きたい……ちゃんと勉強して、元の生活に戻りたいのに……」

 

シャロ「………………」グスッ

 

シャロ「千夜……わたし、どうすればいいのかな……」

 

千夜「シャロちゃん………………」

 

シャロ「……ごめん……こんなこと言われても困るわよね……」

 

千夜「……………………」

 

シャロ「千夜……ごめんなさい……怒ってる?」ウルウル

 

千夜「…………そうね、私としてはずっとこのままでもいいけど――」

 

 

ギュッ

 

シャロ「!」

 

千夜「それがシャロちゃんの望みなら、私は全力でサポートするわ」

 

シャロ「千夜…………」

 

千夜「小さい頃に約束したでしょ」

 

千夜「シャロちゃんの幸せは、絶対に私が守るって……」

 

千夜「……あの頃の幸せな毎日を、一緒に取り戻しましょう」

 

シャロ「ぅ……千夜ぁ……っ!」ギュッ

 

千夜「……お風呂から出たら、少しお散歩しましょうか」

 

シャロ「うん…………」ポロポロ

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

――数日後――

 

シャロ(千夜は今日から作戦開始だって言ってたけど……)

 

シャロ「……………………」

 

シャロ「……なにをすればいいのかしら」

 

ココア「シャロちゃんおはよー!」ガチャッ

 

シャロ「ひゃぁ!こ、ココア……驚かさないでよ」

 

ココア「ちゃんとカギかけないと危ないよ」

 

シャロ「こんな家に泥棒なんて来ないわよ……それより、朝からどうしたの?」

 

ココア「あれ、千夜ちゃんから聞いてない?」キョトン

 

シャロ「?」

 

ココア「シャロちゃん日常復帰作戦その一だよ」

 

シャロ「日常復帰作戦?」

 

ココア「シャロちゃんにはしばらくの間、休日にわたしとたくさん遊んで、夜は千夜ちゃんと一緒に毎日お散歩をしてもらうよ」

 

シャロ「まずは外に慣れろってことかしら…………でも……」

 

シャロ「………………」ウツムキ

 

ココア「シャロちゃん……大丈夫、ゆっくり慣れていこう」

 

ココア「そうだね……今日はお家で遊ぼっか」

 

シャロ「えっ……いいの?」

 

ココア「いきなりお昼はハードル高いもんね――――あっ、そうだ!」

 

ココア「シャロちゃんが裏庭で育ててるっていうハーブが見たいな、その後二人で甘兎庵の周りを掃除しよっ」

 

シャロ「ココア…………」

 

ココア「綺麗にしたら、きっと千夜ちゃんも喜んでくれるよ」

 

シャロ「ち、千夜は関係ないでしょ//」

 

ココア「まずは裏庭に行こっか」

 

シャロ「……ありがとう」

 

ココア「これから一緒に頑張ろうね」フンス

 

シャロ「うん……♪」

 

 

―――――――――――――――――――――

 

――夜――

 

シャロ「今日はいきなりで驚いたわ」

 

千夜「ごめんなさい、シャロちゃんをびっくりさせたくて」

 

シャロ「充分びっくりはしたけど……」

 

千夜「成果は上々ね、お掃除ありがとう」ナデナデ

 

シャロ「いちいち頭撫でなくていいから//」

 

千夜「ココアちゃんにお礼言わなくちゃね」

 

シャロ「……でも、外では怖くて遊べなかった」シュン

 

千夜「いいのよ、最初はそれで……ゆっくり慣れていきましょ」

 

シャロ「うん…………」

 

千夜「真夜中ならこうしてお外に出られるようになったんだもの、シャロちゃんはちゃんと成長してるわ」

 

シャロ「……でも、千夜がいないと……一人だと、まだ怖いし……」

 

千夜「この前は一人で甘兎庵の前を掃除してくれたじゃない」

 

シャロ「あれはその……千夜のお手伝いがしたくて…………」ゴニョ

 

千夜「大丈夫、もっと自分に自信を持って……」ギュッ

 

シャロ「ん…………」

 

千夜「明日のお散歩は、もう少し遠くに行けると良いわね」

 

シャロ「……千夜となら、大丈夫……かも」

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

――1週間後――

 

ココア「しゃーろーちゃーん、あーそーぼー!」

 

ガチャッ

 

シャロ「おはよう……」

 

ココア「あれ、その恰好……」

 

シャロ「っ……こ、ココア」

 

シャロ「今日はその……外で、遊びたいなって……」

 

ココア「……!」

 

シャロ「ココアが一緒にいてくれるなら、大丈夫かもしれない……だから、お願いします……」

 

ココア「…………シャロちゃん!」ダキッ

 

シャロ「ひゃっ!」

 

ココア「いいよ!どこにでも行こう!なんなら私の実家にだって付いて行くよ!」

 

ココア「うぅ……できれば最初は近くがいいんだけど……」

 

ココア「近くだね!よーし、クレープ屋さんに行こう!」

 

シャロ「はゎ…………千夜ぁ、わたし……大丈夫かな……」

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

――夜――

 

千夜「公園まで行けたの?偉いわシャロちゃん♪」ナデナデ

 

シャロ「だから頭撫でるな!//」

 

千夜「やっぱりココアちゃんに頼んで正解だったみたいね」

 

シャロ「うん…………おかげでお昼も外に出られるようになったわ」

 

シャロ「身体の震えも、徐々にだけどマシになって来たし」

 

千夜「そう……嬉しい反面、なんだか少し残念だわ」

 

シャロ「なんでよ」

 

千夜「シャロちゃんがお外にすら出られない頃は、ずっと私を頼ってくれてたのに」

 

シャロ「………………」

 

ギュッ

 

千夜「!……シャロちゃん」

 

シャロ「今でも千夜のこと、一番頼りにしてるわよ……だからそんな顔しないで」

 

シャロ「……これからも、一緒にいてね」

 

千夜「……ふふっ、今日はシャロちゃんのお家で寝ましょうか」

 

シャロ「……うん♪」

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

シャロ「」モクモク

 

シャロ(勉強って、慣れれば独学でも結構いけるわね……)

 

シャロ「あっ……違う」ケシケシ

 

トントン

 

シャロ「!」

 

シャロ(誰かしら……今日は平日だからココアでもないし……)

 

シャロ(…………千夜?)

 

シャロ「はい」ガチャッ

 

チノ「シャロさんこんにちは、お久しぶりです」

 

シャロ「チノちゃん!」

 

チノ「お元気でしたか?」

 

シャロ「うん……みんなのおかげで、なんとか外に出られるようになったわ」

 

チノ「そうですか、なら頃合いですね」

 

シャロ「?」

 

チノ「日常復帰作戦その二を決行しに来ました」

 

シャロ「またその妙な作戦名なんだ……」

 

チノ「ちなみに命名したのはリゼさんです」

 

シャロ(やっぱり……)

 

シャロ「ところで、次はどんな作戦……?」

 

チノ「はい、突然ですがシャロさん……」

 

チノ「しばらくの間、ラビットハウスで働いてみませんか?」

 

シャロ「えっ…………」

 

シャロ「ええっ!」

 

チノ「ラビットハウスで人慣れすることによって、またアルバイトに復帰できるようになるのではと千夜さんが」

 

シャロ「うっ……確かに甘兎庵にはあいつがいるし……」

 

チノ「ラビットハウスにはココアさんやリゼさん、私もいますし……シャロさんさえよければ、ぜひ」

 

シャロ「チノちゃん…………」

 

チノ「あの頃に戻りたい気持ちは、みんな一緒です……シャロさん」

 

シャロ「……うん…!」グッ

 

シャロ「こちらこそお願いします……ラビットハウスで働かせてください!」

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

――夜――

 

千夜「シャロちゃんおめでとう、明日からアルバイト復帰ね」

 

シャロ「ココアの時もそうだけど、こういう重要なことはあらかじめ教えてよ」

 

千夜「サプライズの方が驚いてくれると思って」

 

シャロ「考える時間の方が大事でしょうが……まぁ、ありがとうね」

 

千夜「……………………」

 

ギュッ

 

シャロ「!……千夜?」

 

千夜「明日からのアルバイト、絶対に無理はしちゃだめよ」

 

千夜「怖くなったらすぐに厨房に回してもらうのよ……わかった?」

 

シャロ「……心配しなくても大丈夫よ」

 

シャロ「みんながいるもの……それに」

 

ギュッ

 

千夜「!」

 

シャロ「こうして千夜が応援してくれるなら、きっと大丈夫……♪」

 

千夜「シャロちゃん……偉いわ」ナデナデ

 

シャロ「んっ…………//」

 

 

――――――――――――――――――――――――――

 

――ラビットハウス――

 

シャロ「ご注文はお決まりですか?」

 

シャロ「ミックスサンドとカプチーノですね」

 

ココア「シャロちゃん、思ってたよりいい感じだね」

 

チノ「はい、正式にウチで働いてほしいくらいです」

 

ココア「えっ!そうなったら今度こそわたしリストラ!?」

 

チノ「そうかもしれませんね」

 

ココア「ヴェアアア!追放だけは嫌ぁ!」

 

シャロ「ココア、くだらないこと言ってないで向こうのお客さんから注文取ってきてよ」

 

ココア「あっ、はーい」タッタッタ

 

チノ「どっちが先輩かわからないです……」

 

シャロ「チノちゃん、カプチーノをひとつ。先輩、ミックスサンドをお願いします」

 

チノ「わかりました」

 

リゼ「了解した!」

 

リゼ「♪~♪♪」

 

リゼ「んっ……メールか?」

 

『シャロちゃんの様子はどう?ちゃんと働けていますか?』

 

リゼ「まったく、千夜は心配性だな」フッ

 

リゼ「」ポチポチ

 

 

――――――――――――――――――――――

 

――桐間家――

 

シャロ「あ~疲れた」グッタリ

 

千夜「お疲れ様。はい、抹茶よ」

 

シャロ「んっ、ありがとう……なんだかこの疲れ、久しぶり……」

 

千夜「リゼちゃんから聞いたわ、たくさん頑張ったのね」

 

シャロ「うん……なんとか人と普通に話せるようになってきたわ」

 

千夜「もう少しね……後は――」

 

シャロ「……学校」シュン

 

千夜「……ねぇ、シャロちゃん?」

 

千夜「今日、シャロちゃんの学校の近くまで歩いてみない?」

 

シャロ「!」

 

千夜「シャロちゃんさえよければだけど……あっ、無理はしなくていいのよ」

 

シャロ「……………………」

 

千夜「シャロちゃん……?」

 

シャロ「……手、繋げば、大丈夫かも…………」

 

千夜「……!」

 

シャロ「千夜がいいなら……だけど……」

 

千夜「ふふっ……シャロちゃん可愛い♪」

 

シャロ「なっ……!//」

 

テ ギュッ

 

シャロ「あっ……」

 

千夜「これで大丈夫ね、さぁ行きましょう」

 

シャロ「……ありがとう……//」

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

――甘兎庵――

 

リゼ「なるほど、最後は学校復帰か」

 

千夜「ええ、リゼちゃんにもぜひ協力してもらいたいの」

 

リゼ「もちろんそのつもりだ。だが……」

 

リゼ「わたしがシャロのことをいじめないように一喝してもいいが、それだと逆効果になる可能性もあるとチノ(ティッピー)が言っていた」

 

リゼ「こういう問題は、一筋縄じゃいかないんだろうな……」

 

千夜「大丈夫よ♪」

 

リゼ「え?」

 

千夜「ただリゼちゃんには、シャロちゃんのことをいじめていたクラスメイトの写真を撮ってきてほしいの」ニコッ

 

リゼ「写真……?それくらいならお安い御用だが……どうするつもりだ?」キョトン

 

千夜「わたしが直接会って注意するわ」ニコニコ

 

リゼ「……………………」

 

千夜「ふふっ♪」

 

リゼ(気のせいだろうか、なんだか千夜から危ないオーラが……)

 

リゼ「い、一応聞いておくが……暴力はダメだぞ?」

 

千夜「ええっ、大丈夫よ、向こうが素直に納得してくれれば……ね」

 

リゼ「……納得しなかったら?」

 

千夜「さぁ、その時は相手の態度次第かしら♪」

 

リゼ「……………………」

 

リゼ(怖いけど、シャロのためにも触れないでおこう……)

 

リゼ「そ、そうか……なら私は写真を撮って来よう」

 

リゼ「その後の注意は……わたしは付いて行かなくて大丈夫か?」

 

千夜「ええ、一人の方がやりやすいわ」

 

リゼ(どういう意味だ……!?)

 

千夜「リゼちゃんはまたシャロちゃんと一緒に学校に行ってくれるだけでいいの」

 

リゼ「わかった……以前と同じようにということだな」

 

リゼ「じゃあ千夜……ま、任せたぞ?」

 

千夜「ええ」ニコッ

 

千夜「あぁ……かわいそうなシャロちゃん……」

 

千夜「待っててね……もう少しで元に戻れるわ」フフフ

 

リゼ「」ブルブル

 

 

――――――――――――――――――――――

 

――1週間後――

 

シャロ「せ、先輩……」タッタッタ

 

リゼ「!シャロ……どうだった?」

 

シャロ「それが……教室に入った瞬間、いじめてた子達全員に謝られて……」

 

シャロ「まだみんなよそよそしいですけど、なんとかなりそうな気がします」

 

リゼ「そうか!よかったなぁ!」

 

シャロ「はい、これもみんなのおかげです♪」ニコッ

 

リゼ「はは、シャロが頑張ったからだよ!ははは…………」

 

リゼ(千夜、いったい何をしたんだ……)

 

リゼ(気になる……けど)

 

リゼ「」ブルブル

 

シャロ「り、リゼ先輩!?大丈夫ですか!?」

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

――さらに1週間後――

 

千夜「シャロちゃんおめでとう、とうとうフルールドラパンに復帰できたのね」

 

シャロ「うん……店長の計らいでなんとか」

 

千夜「シャロちゃんは店長さんに気に入られてたものね」

 

シャロ「ラビットハウスも良かったけど、やっぱりあそこが落ち着くわ」

 

千夜「これで何もかも戻ってめでたしめでたしね」

 

シャロ「うん…………千夜?」

 

千夜「?」

 

シャロ「リゼ先輩やみんなから聞いたわ……本当にありがとう」

 

シャロ「千夜のおかげで、またこうやって元に戻れた」

 

シャロ「小さい頃からずっと迷惑かけっぱなしで……また今回も……ごめんなさい」

 

千夜「シャロちゃんのためだもの、迷惑だなんて思ってないわ」

 

千夜「いっそこのままウチに居候しない?アルバイトはフルールドラパンだけにして」

 

シャロ「ありがたいけど……遠慮しとくわ」

 

シャロ「いつまでも千夜に頼ってたら、成長できないし……それに」

 

シャロ「あの幸せな毎日は、このカタチだったし♪」

 

千夜「シャロちゃん……そうね、そうだったわね」

 

千夜「……なんだか寂しいわ、シャロちゃんはまたリゼちゃんにぞっこんしちゃうのね」

 

シャロ「なっ!へ、へんな言い方やめてよ!//」

 

千夜「小さい頃みたいにギュッしてくれてたあのシャロちゃんが懐かしいわ」

 

シャロ「…………」

 

ギュッ

 

千夜「きゃっ!……シャロちゃん?」

 

シャロ「これくらい、千夜にならいつでもしてあげるわよ」

 

シャロ「何もかもが元に戻ったわけじゃないってこと……//」

 

千夜「……シャロちゃん」

 

千夜「まさかシャロちゃんからプロポーズされるなんて思ってもみなかったわ」

 

シャロ「プロポーズ!?こ、これは、そう言うんじゃなくて……はわゎ……//」カァァ

 

千夜「ずっと一緒ってこういうことだったのね」

 

シャロ「違うわよ!おバカァ!//」

 

千夜「ふふっ……ねぇ、シャロちゃん?」

 

千夜「私たち、これからもずっと一緒よ?」

 

シャロ「……そんなの、当たり前でしょ//」

 

ギュッ

 

――おしまい♪

感想

  1. 匿名 より:

    乙です!
    最近SSの更新が無かったのでどうしたのかなって心配になりましたw
    ここ最近かなり暑いのでPCの熱対策とかもしないといけないから大変ですね(汗)

    SS楽しみにしてます(*´∀`)

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      ありがとうございます♪
      新しいパソコンはより快適になりましたので、これからもできる限り多く更新していきたいと思っております。
      今後も当ブログとオリジナルSSをよろしくお願いいたします。
      ご心配をおかけしました。

  2. 匿名 より:

    千夜さん…一体何を…(震え声)

  3. ぴょん より:

    千夜ちゃんいったい何をした…?
    5巻みたく「絡まれたらメンチ切るわ」?

  4. Beyond the Average より:

    シャロは一人立ちしていて、勉強熱心で、優しくて、でもどこかか弱いところがあって…。
    いじめのトラウマは結構長く残ります。私のような、不登校にはならず先生に気付かれないままいじめが自然消滅したひとはたくさんいるのではと思います。それでも心にダメージがくるのに、
    シャロは一度登校できなくなってしまったけれど、それを千夜やココアたちに手助けしてもらいつつ、無事復帰できて、とても良かったです!感動です!!

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      ありがとうございます。
      これは、ごちうさを通して『いじめの心の傷』というのをテーマに書いた作品でした。
      何度も試行錯誤し、修正を繰り返して書き上げたのが今でも記憶に残っております。
      後編である今作は、前作と比べてコミカルな展開になっておりますが、それでも無事完結まで持って行けたことに今では私自身大変満足しています。
      やはり、ごちうさにはハッピーエンドが一番ですね。

  5. 匿名 より:

    ヴェアアアアアアアアアア      よ”か”っ”だね”え”シ”ャ”ロ”ち”ゃ”ん

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