ごちうさSS ここあ「リゼちゃんスケジュール」

 

――――――

――――

――

 

 

――PM613 ラビットハウス――

 

 

リゼ「よし、床掃除終わりだ」

 

チノ「ありがとうございます。お疲れ様でした」

 

リゼ「ここあはどこにいった?」キョロキョロ

 

チノ「ここあさんでしたらさっきわたしの部屋に――」

 

ガチャッ

 

ここあ「おしごとおしまい?」

 

リゼ「ああ、着替えて帰ろう」

 

チノ「読みたい本がありましたか?」

 

ここあ「うん!ちのちゃん、このほんかして?」

 

チノ「いいですよ、おうちでリゼさんに読んでもらってください」ナデナデ

 

リゼ「借りたい本を探してたのか」

 

ここあ「あとね、これみつけたよ~」

 

リゼ「これは……」

 

チノ「前にリゼさんが作ってくださったスケジュール表ですね」

 

ここあ「すけじゅーる?」

 

チノ「予定表です、ここに書いてある通りに一日を過ごすんです」

 

リゼ(確かココアが実家に帰省していた時だっけ……懐かしいな)

 

ここあ「ちのちゃんはこれをしてたの?」

 

チノ「はい、少しの間だけですが」

 

ここあ「わたしもやってみたい!」

 

チノ「えっ!?」

 

ここあ「りぜちゃんの『すけじゅーる』ですごすの」

 

チノ「ですが……このメニューはここあさんには少し厳しいですね」

 

ここあ「わたしじゃできない?」

 

チノ「…………」チラッ

 

リゼ「――わかった」

 

チノ「!」

 

リゼ「明日一日だけ、一緒にやってみるか」ヒョイ

 

ここあ「ほんと!?」

 

チノ「リゼさん……」

 

リゼ「わたしが側に付いてるから心配するな」

 

チノ「そうですね……。ここあさん、辛いですけど頑張れますか?」

 

ここあ「わたしにまかせなさーい♪」

 

リゼ(朝6時からランニングか……確かにここあにはハードだな)

 

 

 

――

――――

――――――

 

 

――――――――――――――――――――――――――――

 

 

――翌日 AM6:00  起床――

 

 

リゼ「すぅ……すぅ…………」Zzz

 

ここあ「ふぇ…………」Zzz

 

 

『りぜちゃんあさだよ、おきてー』

 

 

リゼ「」ガバッ!

 

リゼ「もう朝か……」ゴシゴシ

 

 

『りぜちゃん、ちこくしちゃうよ?』

 

 

リゼ「目覚まし、止めないと」

 

リゼ「………………」

 

 

『りぜちゃん?ねぇ、りぜちゃん?』

 

 

リゼ「ふへへ……//」ニヘラ

 

 

『むぅ……りぜちゃんのねぼすけ!』

 

 

リゼ(また最後まで聞いてしまった……)ピッ

 

リゼ「ここあ、起きろ」ポンッ

 

ここあ「ん…………」Zzz

 

リゼ「6時だぞ」トントン

 

ここあ「ふぉぇ……?」

 

リゼ「おはよう、目が覚めたか」

 

リゼ「今日はスケジュールをこなすんだろ、もう起きなきゃ守れないぞ」

 

ここあ「すけじゅーる……?……あっ」

 

リゼ「どうする?寝ておくか?」

 

ここあ「ううん……!」ゴシゴシ

 

ここあ「りぜちゃんといっしょにはしるっ」

 

リゼ「そうか、偉いぞ」ナデナデ

 

リゼ「まずは顔を洗おうな、あと歯磨きもだ」

 

ここあ「うん!」

 

リゼ「よっと」ヒョイ

 

ここあ「んっ……//」ギュッ

 

 

 

―――――――――――――――――――

 

 

――天々座家 ガーデン  体操――

 

 

ここあ「みんなおはよー!」

 

使用人C「!」

 

使用人B「小さいお嬢……」

 

リゼ「朝から庭掃除か、大変だな」

 

使用人「早朝ランニングですかい?」

 

リゼ「ああ、久しぶりにな」

 

ここあ「わたしもいっしょにはしるよ!」

 

使用人「そうですか、くれぐれも無理されないよう」ポンッ

 

リゼ「まずはストレッチからだな」

 

リゼ「ここあはわたしの真似をするだけでいいぞ」

 

ここあ「りぜちゃんとおなじうごきをすればいいんだね」

 

リゼ「指を組んで上に伸ばして、いちっ、にっ」

 

ここあ「いっち、にっ……」

 

リゼ(可愛い……)

 

 

リゼ「次は屈伸だ。しゃがんで、いち、にっ」

 

ここあ「いっち、にっ、さん、しっ」

 

リゼ「声が小さいぞ、いちっ、にっ」

 

ここあ「いち!にっ!さん!しっ!」

 

リゼ「よし、良くなってきた」

 

使用人B「………………」

 

リゼ「大きい声で、いちっ、にっ」

 

ここあ「いっちにっ!さん、しっ!」

 

リゼ「いいぞ!」

 

使用人(言っていることと表情が合ってない……)

 

リゼ「//」ニヘラ

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

――ランニング――

 

 

リゼ「付いて来れるか?」タッタッタ

 

ここあ「うん!」

 

リゼ「ペースを上げるぞ」

 

ここあ「いえっさー!」

 

リゼ(ついでにここあの持久力も計ってみるか)

 

 

 

――――――――――――

 

 

ここあ「ハァ……ハァ……」

 

リゼ(やるな……いつものペースと同じくらいで走ってるのに)

 

ここあ「ぅ…………」

 

リゼ(少しスピードを落とすか)スッ

 

ここあ「ハァ……ハァ…………んっ………」

 

リゼ(家まであと少しだし、ゆっくり行こう)

 

リゼ「おっ、甘兎庵が見えてきたぞ」

 

ここあ「ハァ……ハァ…………」

 

リゼ「あれは千夜じゃないか?」

 

リゼ「おーい千夜」

 

千夜「あらリゼちゃん、おはよう。朝からランニング?」

 

リゼ「ああ、ここあと一緒にな」

 

ここあ「ちや……ちゃん……」ハァハァ

 

千夜「ここあちゃん……?大丈夫?」

 

ここあ「うん……」

 

千夜「」スッ

 

ここあ「ちやちゃん……?」

 

千夜「少しお店で休んでいって、ねっ?」

 

ここあ「でも……」

 

千夜「リゼちゃんもいつもここで休憩してるから大丈夫よ。ねっ?リゼちゃん?」

 

リゼ「えっ?」

 

千夜「ねっ?」ニコッ

 

リゼ「ビクッ! あ、ああ……」

 

千夜「休んだ後、ゆっくり歩いて帰りましょうね」ヒョイ

 

ここあ「ちやちゃん……わたし、あせかいてるよ……?」

 

千夜「大丈夫よ、汚くなんてないわ」

 

千夜「よしよし、落ち着いて深呼吸して」

 

ここあ「すぅ……はぁ…………」

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

――甘兎庵――

 

 

ここあ「あんこ ものむ?『おれんじじゅーす』だよ」

 

アンコ「」フルフル

 

 

 

千夜「そう……持久力テストを兼ねて」

 

リゼ「ちゃんと付いてきてるから、つい」

 

千夜「………………」スッ

 

リゼ「千夜?」

 

千夜「リゼちゃん――めっ」ツンッ

 

リゼ「え……」

 

千夜「ここあちゃんのこと、もっと考えないとダメよ」

 

リゼ「……?」

 

千夜「付いてこれてたんじゃなくて……無理してでも付いて来てたんじゃない?」

 

リゼ「!」

 

千夜「リゼちゃんに迷惑かけたくなかったのかしら。それとも、足手まといになりたくなかったか……。最後まで付いていって、リゼちゃんに喜んでもらいたかったのかも」

 

リゼ「………………」

 

千夜「ここあちゃんの中の優先順位を、もっと分かってあげましょう?」

 

リゼ「……ごめん」

 

千夜「いいのよ、ここあちゃんが倒れなくて良かった」

 

リゼ「わたし……つくづくダメだな……」

 

千夜「ううん、リゼちゃんはしっかりやってる」

 

千夜「細かい部分はみんなで補い合えばいいのよ、ねっ?」

 

リゼ「………………」

 

千夜「リゼちゃんは優しいわ、大丈夫」ナデナデ

 

リゼ「…………」グスッ

 

ここあ「りぜちゃん?ちやちゃん?」

 

千夜「ここあちゃん、もう平気?」

 

ここあ「うん!またいっぱいはしれるよ」

 

千夜「よかった。でもリゼちゃんが疲れちゃったらしいの、一緒にギュってしてあげましょう?」

 

ここあ「りぜちゃん、だいじょうぶ?わたしがついてるよ?」ギュッ

 

リゼ「ここあ……」

 

リゼ「ああ……平気だ、心配かけてごめんな」ギュッ

 

リゼ「千夜も、その……ありがとう//

 

千夜「♪」クスッ

 

 

――

――――

――――――

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

――朝食――

 

 

リゼ「よし、これで完成だ」コトッ

 

ここあ「おいしそう……!」

 

リゼ「本当にご飯でよかったのか?パンもあったんだぞ?」

 

ここあ「ううん、りぜちゃんのりょうりのほうがおいしいもん」ニコッ

 

リゼ「……!//

 

リゼ「そうか……たくさん食べるんだぞ//」ナデナデ

 

ここあ「うん!」

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

――リゼの部屋  訓練(座学)――

 

 

リゼ「いいか、ここあ。リロードは弾が数発残っている状態でするのがベストだ」

 

リゼ「こうすることで、リロード中の奇襲にも瞬時に対応することが出来る」

 

ここあ「さいごまでぜんぶうたない?」

 

リゼ「ああ、特にリボルバーを使う場合は弾込めが遅いから注意が必要だ」

 

ここあ「こう?」

 

リゼ「最初はもう少しゆっくりでもいいぞ」

 

ここあ「おーとまちっくとちがって、りぼるばーはたいへんだね」

 

リゼ「そうだな、でもジャムが起こらないから信頼性はリボルバーの方が高い」

 

リゼ「このリロード時間の隙を補うために、二丁装備するという手もある」

 

ここあ「にちょうけんじゅう?わたしもやりたい!」

 

リゼ「また今度教えてやる」ナデナデ

 

リゼ「よし、次は外で実践だ」

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

――天々座家 ガーデン 訓練(実践)――

 

 

ここあ「えいっ!」

 

リゼ「もう少し右だな」

 

ここあ「この辺?」

 

リゼ「手を動かさず、照準だけをずらした方がいい」

 

リゼ「よし、ここだ」

 

――パンッ!

 

ここあ「やった、あたったよ!」

 

リゼ「上手いぞ、上出来だ」

 

 

使用人(また軍事教育を……控えてくださいとあれほど言ってるのに)

 

ユラ「危ないから吹き矢の方がいいよね~」

 

使用人「うぉ!?」ビクッ

 

ユラ「使用人さんやっほ~」

 

使用人「いつからそこに……」

 

ユラ「ついさっきだよ~。リゼにも困ったものだね~」

 

使用人「……まぁ」

 

使用人(読心術……?)

 

ユラ「んふふ~」

 

使用人「?」

 

ユラ「よりにもよって苦手なユラちゃんでガッカリしたって顔~」ムフー

 

使用人「いや、そんなことは決して」アセアセ

 

ユラ「千夜ちゃんが良かった~?それともシャロちゃん?」

 

使用人「誰が良くて悪いなどの贔屓は全く」

 

ユラ「千夜ちゃん贔屓だってリゼが言ってたよ~?」

 

使用人「お嬢!?」

 

リゼ「んっ?」

 

ここあ「ゆらちゃんだ!ゆらちゃーん♪」タタタ

 

ユラ「あっ、わたしの親友が呼んでるから行くね~」

 

ユラ「またね~使用人さん」フリフリ

 

 

ユラ「ここあちゃ~ん」タタタ

 

――ギュッ

 

ここあ「んっ……えへへ//

 

ユラ「おはよ~、わたしのここあちゃんは今日も可愛いね~」

 

リゼ「今の言葉を取り消すか死か選べ」ジャキ

 

ユラ「なんのことかな~」

 

ここあ「ゆらちゃん、あそびにきてくれたの?」

 

ユラ「ん~今日はお届け物~。はいこれ、ここあちゃんが好きなシュークリームだよ~」

 

ここあ「わぁ!」

 

ユラ「この前好きって言ってたでしょ~リゼと一緒に召し上がれ~」

 

ここあ「ありがとう//」ニコッ

 

リゼ「くっ、ここあのポイントを稼ぎに来たのか!」

 

ユラ「幼馴染相手にさすがに酷くない~?」

 

リゼ「ごほん……!せっかくだしお前もどうだ?」

 

ユラ「ん~ラビットハウスでランチ食べたいし、今日は遠慮しとくね~」

 

ユラ「またね~ここあちゃん、リゼのことよろしく~」

 

ここあ「ばいばいゆらちゃん!こんどはいっしょにあそぼうね」

 

リゼ「あっ……ゆ、ユラ!」

 

ユラ「?」

 

リゼ「……ありがとう//

 

ユラ「いいのさ~どういたしまして~」フリフリ

 

 

ユラ「お邪魔しました~」

 

使用人「お疲れ様です」ペコリ

 

ユラ「はい、使用人さんにもこれあげる~」

 

使用人「へっ?」

 

ユラ「千夜月だよ~ハマってるんでしょ~」

 

使用人「!」

 

ユラ「またね~」フリフリ

 

使用人「あっ……」

 

使用人(……………………)

 

使用人「………………」ポリポリ

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 

――昼食――

 

 

ここあ「りぜちゃんはい、あーん」

 

リゼ「あーん//」ニヘラ

 

ここあ「おいしい?」

 

リゼ「ああ、おいしいぞ//

 

リゼ「ここあの作った料理はなんでもおいしい」

 

ここあ「よかった……//

 

リゼ「ここあも食べろ、ほらあーん」

 

ここあ「あーん//

 

ドアノスキマ

 

リゼ父(俺も混ざりたい……)

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

――掃除――

 

 

ここあ「りぜちゃん、もうすてるものない?」

 

リゼ「ゴミ袋結べるのか?」

 

ここあ「このまえめいどさんにおしえてもらったの」

 

リゼ「そうか、たくさんお手伝いしてるんだな」ナデナデ

 

ここあ「あとは拭き掃除だけだね」

 

リゼ「ここあは低いところを頼むぞ」

 

ここあ「いえっさー♪」

 

リゼ(とはいっても昨日掃除したばかりだし、ほとんど汚れてないけど)

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

――読書――

 

ここあ「りぜちゃん、これよんで!」スッ

 

リゼ「昨日チノに借りてた本か」

 

ここあ「はやくはやく!」

 

リゼ「ああ」スッ

 

リゼ「ほら、おいで」

 

ここあ「えいっ//」ポスッ

 

リゼ「ここあは読書が好きだな」

 

ここあ「うん!りぜちゃんのおひざでよんでもらうの、すき//

 

リゼ「ふふっ、それじゃあいくぞ」

 

 

 

リゼ「ついに最後のウサギも捕まり、カゴに入れられてしまいました」

 

リゼ「たくましい黒ウサギ、フータの抵抗も人間が相手ではこれが限界なのでした」

 

ここあ「………………」

 

リゼ(真剣に聞いてる……本当に本が好きなんだな)

 

 

リゼ「反対です、こんな可愛いウサギたちを処分するなんて」

 

リゼ「うるさい、これは決定事項だ」

 

 

―――――――――――

 

リゼ「例え左目が見えなくても、生きられるさ」

 

リゼ「不便なのと、不幸は、繋がってはいないから」

 

リゼ「そう言って笑うフータの笑顔は、とても綺麗で――」

 

リゼ「ん……?」

 

ここあ「すぅ…………」Zzz

 

リゼ(眠ってしまったか……早起きだったし、無理もない)

 

リゼ(次のスケジュールは確か訓練だったな)

 

リゼ「……よっと」スッ

 

ここあ「ん……」Zzz

 

リゼ「身体を休めるのも大切だ、ゆっくり休めよ」

 

リゼ「おやすみ、ここあ」

 

ここあ「ぇへへ……」Zzz

 

リゼ(6時くらいになったら起こしてやるか)

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

――夕食――

 

 

ここあ「………………」シュン

 

リゼ「ここあ、どうしたんだ?」

 

ここあ「すけじゅーる、まもれなかったから……」

 

リゼ「起こさなかったわたしが悪いんだ、気にするな」

 

ここあ「りぜちゃん、ごめんね……?」

 

リゼ「いいから元気出せよ。ほら、今日はエビフライだぞ」

 

ここあ「うん……」

 

リゼ「ここあはまだ小さいんだし、ゆっくりでいいんだ」

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

TV『自分の部屋を持つことであなただけの空間を作ることが出来ます』

 

ここあ「………………」ジー

 

リゼ(まずい……テレビの内容にここあが興味を持っている……)

 

リゼ父「今日のエビフライ、作ったのはメイドじゃないな」バリバリ

 

使用人「ええ、今回はあっしが……」

 

リゼ父「もう少し下味をつけたほうがおいしいぞ」

 

使用人「へい」

 

使用人B「」モグモグ

 

使用人C「」バリバリ

 

メイド「」ズズー

 

リゼ父「おい、おかわり」

 

 

TV『一人で過ごせる快適な空間を!』

 

 

ここあ「」ジー

 

リゼ「あ……ぁ…………」カタカタ

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

ここあ「りぜちゃん?」クイクイッ

 

リゼ「!」ビクッ

 

リゼ「な、なんだ、欲しいものでもあるのか?それとも明日どこかに行くか?」

 

ここあ「ふぉぇ?」

 

リゼ「わかった!何でも買ってやるから、どこにでも連れて行ってやるから!……だから――」

 

 

リゼ「頼むから一人部屋が欲しいなんて言わないでくれぇ!!」ギュッ

 

 

ここあ「わわっ」

 

リゼ「頼む~ここあ~!」

 

ここあ「? おふろはいろー」

 

 

 

―――――――――――――――――――

 

 

――入浴――

 

 

リゼ「わしゃわしゃ~」

 

ここあ「んっ……♪」

 

リゼ「痒いところないか?」

 

ここあ「大丈夫だよ~」

 

リゼ「それじゃあ流すぞ、目瞑れよ」

 

ここあ「うんっ」

 

ザアア

 

リゼ「よし、綺麗になったな」

 

ここあ「ありがとう//」ニコッ

 

リゼ「次はトリートメントだ。湯船に入ってもいいけど、頭までつからないようにな」

 

ここあ「はーい」

 

リゼ(ここあの髪は傷みやすいから注意しないと……)

 

ここあ「りーぜちゃん//」ギュッ

 

リゼ「おっと、このあまえんぼうめ」コチョコチョ

 

ここあ「あははっ!だめぇ!」

 

リゼ「ふふっ//

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

――自由時間――

 

 

ここあ「あっ、あかありのたいぐん」ゲーム

 

リゼ「ここあ、チノから電話だぞ」

 

ここあ「ちのちゃん!かして!」

 

リゼ「ほら」スッ

 

ここあ「ちのちゃん、こんばんは」

 

チノ「こんばんは。ここあさん、今日一日どうでしたか?」

 

ここあ「たのしかったよ!あさ、りぜちゃんといっしょにらんにんぐして、おひるはおそとであそんで――」

 

チノ「そうですか、おりこうさんですね」

 

ここあ「ちのちゃんはなにしてたの?」

 

チノ「わたしはお昼頃にユラさんとお話してましたよ」

 

ここあ「ゆらちゃんと?」

 

チノ「はい、ここあさんのことたくさん褒めてました」

 

ここあ「ほんと?えへへ//」ニヘラ

 

リゼ(………………)←少し疎外感

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

――就寝準備――

 

 

リゼ「ここあ、そろそろ寝るか」

 

ここあ「うんっ」

 

リゼ「今日一日、よく頑張ったな」ヒョイ

 

ここあ「りぜちゃんといっしょだからがんばれたよ」

 

リゼ「ああ、わたしもだ」

 

リゼ「ここあがいてくれれば、なんだってできる」ギュッ

 

ここあ「ん……//

 

リゼ「スケジュールはもう懲りごりだろう?」

 

ここあ「ううん、そんなことないよ?」

 

ここあ「だって、すけじゅーるだったらずっとりぜちゃんといられるもん」

 

ここあ「――わたしの、りぜちゃん//」ニコッ

 

リゼ「!」

 

ここあ「りぜちゃんがいつもいってるから、わたしも」

 

リゼ「………………」

 

リゼ「」

 

ここあ「りぜちゃん?」

 

リゼ「ああ――ここあのわたしだぞ//」スリスリ

 

リゼ「これからも、ずっと……//

 

ここあ「うん」

 

ここあ「りぜちゃんと……みんなと」

 

 

ここあ「――ずっといっしょ//

 

 

 

――――――

――――

――

 

 

――――――――――――――――――

 

 

――翌日 フルールドラパン――

 

 

リゼ「という、昨日はハードなスケジュールだったんだ」

 

シャロ(いつもと同じにしか思えないんですけど……!)

 

リゼ「でもそれを乗り越えたおかげで、わたしとここあの絆はもっともっと深まったぞ//」ニヘラ

 

シャロ「新手のノロケですか?」

 

 

――おしまい?

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

――ラビットハウス――

 

 

ユラ「ここあちゃんて元々チノちゃんの家に住んでたんだ~」

 

チノ「はい、小さくなってしまう前ですが」

 

ユラ「リゼが奪っていったんだね~ごめんねわがままで~」

 

チノ「いえ、そういうわけでは。ただ事の成り行き上そうなって……それに、今はこの方が良いんです」

 

チノ「ここあさんもわたしも、千夜さんもシャロさんも……なにより、リゼさんが幸せそうですから」

 

ユラ「………………」

 

チノ「頼れるお姉ちゃんというのも、悪くありませんし……//

 

ユラ「なるほどぉ、友達想いだねぇ~チノちゃんは」

 

チノ「//」テレテレ

 

ユラ「ならわたしが代わりにお姉ちゃんになろっか~?」

 

チノ「え!?」

 

ユラ「頼れる姉オーラ~」

 

ティッピー「それを言うなら悪魔のオーラじゃろう」

 

チノ「!?」

 

ユラ「チノちゃんて意外と毒舌だね~好きだよ~」ムフー

 

チノ「違います!今のはわたしでは……!」

 

 

 

―――――――――――――――――――

 

 

――翌日 天々座家 ガーデン――

 

 

使用人(この辺は大丈夫だな……あとはあっちの雑草を)

 

使用人「」ピクッ

 

使用人「………………」

 

使用人(背後に気配……またあの人か)

 

使用人(今度は出し抜かれない!)

 

使用人「っ!」クルリ

 

シャロ「ひっ!?」

 

千夜「使用人さん?」

 

使用人「ブッ!!?

 

 

――おしまい♪

感想

  1. Beyond the Average より:

    本当に小さい子は意外なところに興味をわかせて面白いですね!
    あと、ユラがおじいさんの声に驚くこのやり取りが久しぶりで新鮮でした!
    最後に、ここあは、チノとの電話でチノがユラに「ココア」のことを話したと感付いたのでは?(もはや小さい子のすることではないか(笑))

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      ここあちゃんの謎や仲良しの輪に、とうとう本格的にユラちゃんが仲間入りを果たしましたね。
      ユラちゃんは今後もメインキャラクターの一人としてストーリーに絡んできます。仲間が増えてますます賑やかになるここあちゃんシリーズを今後もご支援いただけたらと思います。
      (ここあちゃんはいつも好奇心いっぱいですね、リゼちゃんやみんなもそんなここあちゃんが可愛くて仕方が無いのでしょう)

  2. SS見るの大好き より:

    読ませて頂きました。

    ランニングの時、リゼに迷惑をかけないように一生懸命に付いてきたここあに

    優しさを感じました。

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      早速のご感想ありがとうございます。
      ここあちゃんは常にりぜちゃんやみんなに気を配っている、とても良い子なのです。そういう所を汲み取るという点ではみんなの中で千夜ちゃんが一番長けていますね。
      そんな優しいここあちゃんのことが、リゼちゃんは可愛くて仕方が無いのでしょう。

  3. 匿名 より:

    仮にここあに1人部屋が出来てもほとんどの時間どちらかの部屋に2人でいるだけで何も変わらなそうですね…
    意外と毒舌でも「悪魔のオーラ」くらいの表現になる優しい世界観好きです

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      た、確かに……!リゼちゃんが自分の部屋を捨ててここあちゃんの部屋に移住しそうです。
      ここあちゃんもまだ一人で寝たりするのは寂しいお年頃なのでしょうが、それよりなによりもリゼちゃんの方が離れられそうにありませんね……。
      つまり結論、『何も変わらない』

      この作品の世界観は、とにかく優しいを意識しております。ユラちゃんに対するリゼちゃんの攻撃的なセリフさえも、とにかく可愛く微笑ましくと。
      読者さんの中でも好き嫌いがはっきりと分かれてしまうこの作品を好きだと言ってくださる名無しさんは、わたしのお優しい相棒の匂いが。スンスン

      • 匿名 より:

        流石の素晴らしい嗅覚((!!
        ユラさんの掴みどころのない感じいいですよね。
        リゼちゃんもきっと冗談と分かった上で反応して…

        反応して…?

        • 砂水クジラ砂水クジラ より:

          良かった……外れていたらただの変な人なので;
          相棒も飄々としたユラちゃんの魅力を分かってくださるのですね!

          以下、これまでのユラちゃんに対するリゼちゃんの反応です↓
          ・銃を突きつける
          ・胸ぐらを本気で掴む
          ・手をはたく
          ・威嚇する

          Oh……リゼちゃん……;

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