ごちうさSS リゼ「ここあが病気になった」

 

幼いココアシリーズ』のifとなっております。 ご了承の上お楽しみください。

 

――――――――――――――――――――――――

 

――AM11時半 学校――

 

シャロ「ここあの調子が?」

 

リゼ「ああ、昨日から咳もひどいし。今朝も元気がなさそうだった」

 

シャロ「風邪ですね、間違いなく」

 

リゼ「それならまだいいが……もしインフルエンザだったりしたら」

 

シャロ「帰ったら病院に連れていきますか?」

 

リゼ「今頃使用人が連れて行ってくれてる頃だと思う、ただの風邪だといいけど」

 

シャロ「熱が無いようでしたら、恐らくインフルエンザでは――」

 

Prrrrrrrr

 

リゼ「すまない、電話だ」カチャッ

 

リゼ「もしもし、どうだった?」

 

リゼ「フムフム……――!」

 

シャロ「あっ、リゼ先輩、階段ですので足元気を付けて――」

 

リゼ「」ゴロゴロ ドシャッ!!

 

シャロ「リゼ先輩っ!?」

 

リゼ「…………」

 

シャロ「大丈夫ですか!?しっかりしてください!」

 

リゼ「………………」

 

シャロ「あぁ……!誰か、保健室から先生を――!」

 

リゼ「」ムクリ

 

シャロ「ひっ!?」

 

リゼ「シャロ……頼みがある」ズイッ

 

シャロ「リゼ先輩!血、血出てますからぁ!」

 

リゼ「クラスメイトにわたしが早退したと伝えておいてくれ」

 

シャロ「へっ?早退……」

 

リゼ「またな!」バッ

 

シャロ「窓から!?ここ2階ですよ!?」

 

リゼ「ふっ!」

 

シャロ「先輩!大丈夫ですか!?」

 

リゼ「待ってろ……ここあ!」タタタ

 

シャロ「…………」ポカーン

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

――学校――

 

千夜「…………」カキカキ

 

千夜「ふぅ…………」

 

千夜(今日はいい天気ね……)チラッ

 

千夜(あら……?)

 

 

ドドドドド!!

 

 

千夜「リゼちゃんっ!?」

 

講師「!」

 

クラスメイト ガヤガヤ……

 

千夜「あっ、いえ……すいません」スッ

 

千夜(どうしてこんな時間に……あとでメールしましょう)

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

――天々座家 正門――

 

 

リゼ「」ドドドドドド!

 

使用人B「……!?敵襲……!」

 

使用人C「いやあれ……まさかお嬢では……」

 

リゼ「どけお前ら!道を開けろぉ!」

 

使用人C「やはり……」

 

使用人B「待ってくださいお嬢、訳を――」

 

リゼ「どけと言ってるだろっ!!」ジャキ

 

使用人B「ひっ!?」ビクッ

 

リゼ「鍵、開いてるな!よし……!」ガチャッ バタン

 

………………シーン

 

使用人B「…………?」

 

使用人C(いったいなにがあったんだ……)

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

ここあ「こほっ!けほっ……!」

 

使用人「大丈夫ですか?」

 

ここあ「ズズッ……うん」ニコッ

 

使用人「夕方にはお嬢が帰ってきますから、それまでどうか安静に……」

 

ここあ「りぜちゃん、きょうはおそくなっちゃう?」

 

使用人「そうですね、帰りにアルバイトでしょうし、早くても6時過ぎ――」

 

リゼ「ただいま」ガチャッ

 

使用人「お嬢!?」

 

ここあ「リゼちゃん……!」

 

リゼ「ここあ!大丈夫か……!」

 

リゼ「38度もあるんだって……やっぱり昨日から辛かったんだな」

 

使用人「あの、お嬢」

 

リゼ「なんだ?」

 

使用人「いえその、学校は……?」

 

リゼ「んっ、抜け出してきた」

 

使用人「」

 

リゼ「ここあと学校どっちが大事だと思ってるんだ」

 

使用人「さっき電話かけてから3分ですよ!いったいどうやって……というか額のその血、怪我されたんですか!?」

 

リゼ「血?おかしいな、いつ付いたんだろう」

 

リゼ「まぁ痛くもかゆくもないし、学校の方はシャロに任せてあるし、心配するな」フンス

 

使用人「そういう問題では……とりあえず救急箱……!」

 

リゼ「それより今はここあのほうだ!ここあっ!」ギュッ

 

ここあ「きゃっ……」

 

リゼ「置いて行ってごめんな、今日はずっとそばにいるぞ!」

 

ここあ「りぜちゃん、きょうはもうがっこうおしまい?」

 

リゼ「ああ、学校もラビットハウスもおしまいだ。付きっ切りで看病するからな」

 

ここあ「ぁ……えへへ」ニコッ

 

ここあ「りぜちゃん、おかえりなさい……ありがとう♪」ギュッ

 

リゼ「よし、後悔はない」

 

ここあ「ふぇ?」

 

リゼ「少し待ってろよ、着替えてくる」

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

リゼ「インフルエンザじゃ無かったのか?」

 

使用人「はい、高熱でもなさそうですし、恐らく」

 

リゼ「恐らく?病院に行ってないのか?」

 

使用人「あの子の場合、ややこしくなりそうなので」

 

リゼ「……そうか……そうだったな」

 

使用人「とりあえずは薬を飲んで安静にしていれば問題ないかと」

 

リゼ「薬はもう飲ませたのか?」

 

使用人「いえ、今からお昼ごはんなのでその後に予定しています」

 

リゼ「おかゆか、わたしが作ろう」

 

使用人「あと……解熱剤ですが」

 

リゼ「?」

 

使用人「風邪薬はたくさんありますが……解熱剤はこれしか」スッ

 

リゼ「……粉薬か」

 

使用人「近くの薬局で買ってきましょうか?」

 

リゼ「いや、いい。これが一番効くからな」

 

使用人「ですが……」

 

リゼ「心配するな、わたしが飲ませる」

 

使用人「……苦いですからね、これ」

 

リゼ「ああ……可哀そうだけどここあのためだ」

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

リゼ「待たせたな」ガチャッ

 

ここあ「りぜちゃん、それなあに?」

 

リゼ「これか、ここあのお昼ごはんだ」

 

ここあ「おひるごはん?でも……あんまりお腹すいてないよ?」

 

リゼ「そっか、でもせっかく作ったから少しだけでも食べてくれないか?」

 

ここあ「りぜちゃんがつくってくれたの?」

 

リゼ「ああ、卵をたくさん入れたおかゆだ」

 

ここあ「わぁ、おいしそう……!」

 

リゼ「わたしが食べさせてあげるから、なっ?」

 

ここあ「うん……わかった」

 

リゼ「座ってたら辛いだろう、寝ころべよ」

 

ここあ「ねながらたべてもいいの?」

 

リゼ「今日は特別だ。ふー……ふー……」

 

リゼ「ほら、あーん」

 

ここあ「あーん……」モグモグ

 

リゼ「……おいしいか?」

 

ここあ「……うん、おいしい!」

 

リゼ「そうか、よかった」

 

ここあ「あっ……『いただきます』するのわすれてた……」

 

リゼ「まぁ、今日くらいはいいさ。ほら、口あけろ」

 

ここあ「んっ、あーん……」

 

リゼ「たくさん食べるんだぞ」クスッ

 

 

 

――――――――――――――――

 

 

ここあ「ごちそうさま」

 

リゼ「いっぱい食べたな、偉いぞ」ナデナデ

 

ここあ「えへへ」ニコッ

 

リゼ「さて……ご飯も終わったし、次は薬の時間だ」

 

ここあ「……!おくすり……?」

 

リゼ「まずは風邪薬だ。2粒あるからこのゼリーでごっくんしろ」

 

ここあ「これならのめるよ!まかせて」エッヘン

 

リゼ(かわいい……)

 

ここあ「んっ……」ゴクゴク

 

リゼ(……問題は次だな)

 

リゼ「よし……次はこれだぞ」

 

ここあ「ふぉぇ?」

 

リゼ「熱を下げる薬だ、頑張って飲もうな」

 

ここあ「ふくろ……もしかして、にがいの……?」

 

リゼ「……ああ。口に入れたら、すぐにこのジュースで飲み込め。口から吐いたらダメだぞ」

 

ここあ「………………」

 

リゼ「ここあ?」

 

ここあ「にがいおくすり、きらい…いやぁ……」フルフル

 

リゼ(そうだよな……無理もない。だが……)

 

リゼ「ダメだ、ちゃんと飲みなさい」

 

ここあ「……っ!」ブンブン

 

 

リゼ「ここあっ!!」

 

 

ここあ「!」ビクッ

 

リゼ「…………」

 

ここあ「…………」ウルウル

 

リゼ「……」スッ

 

ここあ「…………」

 

リゼ「飲むんだ」

 

ここあ「…………」

 

ここあ「……んっ!」

 

ここあ「うぇ…ぇっ……」

 

リゼ「っ……」

 

ここあ「んっ………」ゴクゴク

 

ここあ「……っ」ゴクリ

 

リゼ「……!」

 

ここあ「りぜちゃん……?おくすりのんだよ……?」

 

リゼ「ああ……よく頑張ったな」ギュッ

 

ここあ「おこってない……?わたしのこと、きらいじゃない……?」

 

リゼ「怒ってないよ、ここあのこと大好きだぞ」ナデナデ

 

ここあ「ん……」グスッ

 

リゼ「怒鳴ったりしてごめんな、許してくれるか?」

 

ここあ「うん……」

 

リゼ「ふふっ、優しいな、ここあは」ナデナデ

 

ここあ「りぜちゃん……」ギュッ

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

ここあ「…………」Zzz

 

リゼ「…………」ナデナデ

 

――トントン

 

リゼ「?」

 

チノ「お邪魔します」ガチャッ

 

リゼ「チノ、来てくれたのか」

 

チノ「はい……どうですか、ここあさんの様子は」

 

リゼ「ああ、やっぱり咳がひどいな……いまやっと寝付いたところだ」

 

チノ「これ、お見舞いの品です。プリンとかヨーグルトとかリンゴとか……」

 

リゼ「ありがとう、また晩御飯にでも食べさせておくよ」

 

リゼ「すまないな、急に休んでしまって」

 

チノ「いえ、わたしもここあさんが心配でしたので……」

 

リゼ「そういえばラビットハウスは?」

 

チノ「青山さんと父が代わってくださいました」

 

リゼ「そうか、なんだか申し訳ないな」

 

チノ「ここあさん、失礼しますね」スッ

 

チノ「ん……少し下がりましたか」

 

リゼ「さっき解熱剤を飲ませたからな」

 

チノ「良かったです、インフルエンザじゃなくて」

 

リゼ「重い病気にならないように気を付けないとな……これからも」

 

チノ「……そうですね」

 

――ガチャッ

 

千夜「お邪魔します。――あら、チノちゃん?」

 

チノ「こんにちは」

 

リゼ「千夜?おかしいな、千夜にはまだここあのこと連絡してなかったはずじゃあ――」

 

千夜「リゼちゃん、大丈夫!?」ガシッ

 

リゼ「えっ?」

 

千夜「なにか悩みがあるなら言って!学校抜け出してダッシュなんてしちゃダメよ!」

 

リゼ「なんのことだ?」

 

チノ「千夜さん、その袋は……」

 

千夜「万が一リゼちゃんが暴れ出したらと思って……」

 

リゼ「スタ〇ガン!?落ち着けェ!」

 

チノ「荒縄まであります……」

 

 

 

使用人「37.4度……下がってきましたね」

 

千夜「ここあちゃんが病気になったのね、それで……」

 

リゼ「まったく、お前はわたしをなんだと思ってるんだ……」

 

千夜「ごめんなさい、最近のリゼちゃんは少し人間離れしてるから。特にここあちゃんのこととなると」

 

使用人(あながち間違っちゃいない……)

 

ここあ「んっ……?」クシクシ

 

リゼ「ここあ、起きたか」

 

ここあ「ちのちゃん、ちやちゃん……?」

 

千夜「おはようここあちゃん、大丈夫?」

 

チノ「喉かわいてませんか?ここあさんの好きなイチゴミルク買ってきましたよ」

 

リゼ「ここあのお見舞いに来てくれたそうだ、もう少しでシャロも来るぞ」

 

千夜「ここあちゃん、早く元気になってね」ナデナデ

 

ここあ「んっ……♪」

 

チノ「冷えピタ、張り替えますね」

 

ここあ「チノちゃん、ありがとう」ニコッ

 

――ガチャッ

 

シャロ「お邪魔します、遅くなりました」ハァハァ

 

ここあ「しゃろちゃん……!」

 

シャロ「ここあ、大丈夫?これクッキーだけど食べられる?」

 

 

ガヤガヤ ワイワイ

 

 

使用人「みんな優しいですね……お嬢の友人は」

 

リゼ「ああ……良い奴ばかりだよ」

 

ここあ「りぜちゃんもこっちにきて!」

 

リゼ「!」

 

使用人「お嬢、お呼びですよ」

 

リゼ「……」クスッ

 

 

リゼ「ここあ、みんなが来てくれて良かったな」ナデナデ

 

ここあ「うん」ニコッ

 

 

――

――――

――――――

 

―――――――――――――――――――――

 

 

――PM9時――

 

ここあ「ハァ……ハァ……」

 

使用人「どうですか?」

 

リゼ「37.4……ダメだな、下がってない」

 

使用人「今日はお風呂は控えたほうが良いでしょう。着替えだけ用意しておきますので、濡れタオルで身体だけ拭いてあげてください」

 

リゼ「すまない、よろしく頼む」

 

ガチャッ バタン

 

リゼ「さて……」

 

ここあ「おふろのじかん……?」

 

リゼ「今日は病気だから入っちゃダメだ、身体だけ拭いて大人しくしてような」

 

ここあ「うん……」

 

リゼ「じゃあ……服、脱がすぞ?」

 

プチッ スルスル……

 

リゼ「…………」

 

ファサ……

 

ここあ「ハァ………ハァ…………」

 

リゼ「…………//

 

ここあ「……りぜちゃん?」

 

リゼ「あっ……ごめん、すぐに拭くぞ!」

 

リゼ(毎日お風呂で見てるじゃないか、落ち着け……)

 

リゼ「じっとしてろよ」スッ

 

ここあ「んっ……」

 

リゼ「どうだ、蒸しタオルだからあったかいだろ?」

 

ここあ「うん……きもちいい……」

 

リゼ「…………」

 

ここあ「ハァ……ハァ…………ん……」

 

リゼ「…………//

 

リゼ(熱のせいか、呼吸が荒いな……顔も火照ってるし……//

 

リゼ(ベッドの上なのも相まって……余計に背徳感が……//)ドキドキ

 

ここあ「あっ……//」ビクッ

 

リゼ「っ!?す、すまない、大丈夫か//

 

ここあ「ううん、ごめんね……//

 

リゼ「…………」フキフキ

 

ここあ「ふぇ………」

 

リゼ「…………//」ゴクリ

 

リゼ「……ここあ//

 

――スッ

 

使用人「お嬢、ちいせぇお嬢の着替えお持ちしまし――」

 

リゼ「うわぁあっ!!?」ビクッ

 

使用人「っ!?」

 

ここあ「りぜちゃん、どうしたの?」

 

リゼ「な、なんでもないぞ!ははっ……!」

 

使用人「お嬢……あの……」

 

リゼ「違うっ!ほら見るな!用が済んだなら早く行け!」

 

使用人「いや、あっしはロ〇コンでも無ければ〇ドでも……」

 

リゼ「わたしも違う!いいからいけ!」ガチャッ

 

使用人「あっ……」

 

リゼ(ふぅ……危なかった)ホッ

 

ここあ「りぜちゃん?」

 

リゼ「すまない、ここあ……普段通りに戻るからな」ペシペシ

 

ここあ「?」

 

リゼ「さて、こっちのパジャマに着替えて寝るか」

 

ここあ「うん。……りぜちゃん?」

 

リゼ「んっ、なんだ?」

 

ここあ「……きょうも、いっしょにねてくれる……?」

 

リゼ「……?当たり前だろ、どうしたんだ急に?」

 

ここあ「びょうき……うつしちゃったらだめだから」

 

リゼ「!」

 

ここあ「きょうはりぜちゃんとはなればなれでねなきゃって……」

 

リゼ「……ここあ」

 

リゼ「クスッ……さっきから元気が無かったのはそのせいか?」

 

ここあ「…………」ウツムキ

 

リゼ「まったく……お前は相変わらずだな」ナデナデ

 

リゼ「よっと……」ヒョイ

 

ここあ「……りぜちゃん?」

 

 

リゼ「うつってもいいよ、ここあの病気なら」

 

 

ここあ「!」

 

リゼ「ここあと離れ離れになるくらいならうつったほうがマシだ」

 

リゼ「むしろ、それでお前が治るならうつしてほしい」

 

ここあ「……でも、りぜちゃんがびょうきになったらやだ……」

 

リゼ「心配するな、万が一なったとしても……」

 

リゼ「ここあがそばにいてくれるだけで、すぐに治る」ギュッ

 

ここあ「……!」

 

リゼ「だから今日も一緒に寝よう……明日もずっと、治るまでそばにいるからな」

 

ここあ「りぜちゃん……えへへ…//」ギュッ

 

リゼ「やっと笑ってくれたな」

 

ここあ「ありがとう……りぜちゃん、だいすき//」ニヘラ

 

リゼ「わたしも好きだぞ、ここあ……」スリスリ

 

ここあ「あはは、くすぐったいよぉ//

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

――深夜 IN ベッド――

 

 

ここあ「…………」ギュッ

 

リゼ(熱で辛いせいか、今日は普段以上に甘えん坊だな……)

 

リゼ(一人で寝るかもしれないと思って色々不安だったんだろうな……)ナデナデ

 

ここあ「りぜちゃん、ぎゅってして……?」

 

リゼ「……」ギュッ

 

ここあ「んっ……」

 

リゼ「安心して寝るんだぞ……ちゃんと側にいるからな」

 

ここあ「うん……」

 

リゼ「………………」ナデナデ

 

ここあ「……すぅ……すぅ…………」

 

リゼ「…………」クンクン

 

リゼ(お風呂に入ってないせいか、髪の毛からいつも以上にここあの匂いがするな)

 

リゼ(もちろん臭いわけじゃない、むしろ……)

 

リゼ「ここあの、いい匂い……」クンクン

 

ここあ「ん……」Zzz

 

 

――

――――

――――――

 

――――――――――――――――――

 

 

……ガチャッ

 

タカヒロ「失礼するよ」

 

リゼ父「……寝てるのか?」

 

タカヒロ「ああ、どうやら一足遅かったようだ」

 

リゼ父「やれやれ……お見舞いに来るなら昼に来い」

 

タカヒロ「営業で手が離せなかった……それに、みんながいるのに水を差すのも悪い。お前もそうだろう?」

 

リゼ父「……ふん」

 

タカヒロ「お見舞いの品だけ置いていこう」コトッ

 

リゼ父「寒い中、わざわざご苦労だったな」

 

タカヒロ「ラビットハウスの大切な家族のためだ、苦でもないさ」フッ

 

リゼ父「……酒でも飲んでいくか?」

 

タカヒロ「ああ」

 

リゼ父「バーの方はいいのか?」

 

タカヒロ「今日は疲れた……休業だ」

 

リゼ父「……今度、また手伝いに行ってやる」

 

タカヒロ「いいのか?」

 

リゼ父「今夜の借りだ」

 

タカヒロ「……ふっ」

 

――おしまい♪

感想

  1. はにすけ より:

    おおおこれは…わたくしめがいつか風邪を引いた時に思いついた妄想ネタ…
    このような素敵な作品に昇華してくださり、感激です!

    ここあちゃんのために、我が身を顧みず、すっ飛んで帰るリゼちゃん…
    でもね、気持ちわかりますね。過去に母が病気の時は全て投げ出して病院連れて
    行きましたし、今なら飼ってるワンコが体調崩したらリゼちゃん状態になります。

    ごちうさが好きになったきっかけがリゼちゃんだし、何より砂水さんが描く
    幼いココアシリーズにおけるリゼちゃんの姉妹愛・家族愛の影響もあって、
    特にSSではリゼちゃんに感情移入してしまいます。自分の思う、素敵な家族像が
    描かれていて、このシリーズ、本当に好きです。

    それにしてもスタンガン用意した千夜ちゃんにめっちゃ笑いましたw
    確かにここあちゃんのためなら人智を超えた力を発揮しそうですね。。。

    最後のパパさんズ、なんだかんだ言って互いを思いやってる関係、
    ほんとうに良いですね(´;ω;`)

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      アイデアのご提供、ありがとうございました。
      にも関わらず返信が2週間も遅れてしまって……この罪は土下座ものです、ごめんなさい。

      家族やペットに何かあったら全てを投げだすはにすけさん、素敵です。
      可愛いペットに何かあったら確かにこの状態に陥りますね……良かったねリゼちゃん、リゼちゃんのやったことはきっと正しかったんだよ。リゼちゃんの場合は命より大事なここあちゃんだもんね。

      はにすけさんもリゼちゃんからですか、実はわたしもココアちゃんとリゼちゃんからです。
      ショートストーリーではあまりのリゼちゃんの万能ぶりのせいか、シリーズSSの主役をリゼちゃんがほとんど所有しているという非常に偏った状態に陥っております;
      わたくしもはにすけさんと同じく、特に幼いココアちゃんシリーズの本作に置いてはリゼちゃんに感情移入しまくり、描いていてすごく癒されています。
      日常のなかの家族を想う愛情、というのをテーマに描き続けている本作ですが、はにすけさんのようにご理解いただけている方が少数なのか、時折り的外れな要望もきてしまったりと……;(以前もツイッター上でこのことであなたに愚痴っていましたね)
      でもよいのです、あなたや他の方たちが応援してくださる限りは、本作は永久に不滅です。
      もし打ち切りなんてことになったらここあちゃんやリゼちゃんに合わせる顔がありませんので……。

      ここあちゃんとリゼちゃん、二人を見守り続ける千夜ちゃんのポジション、大好きです。
      そして時折り暴走する描写も書けてしまうのも千夜ちゃんのキャラクターならでは!
      窓から飛び降りて無事、かつ3分で自宅へとたどり着くことができるリゼちゃんが既に人知を超えて……?

      リゼパパのキャラクター性がわたしの中で徐々に固まってまいりました、今後の活躍も当ご期待!
      はにすけさんのご感想で再びやる気がでてきました!今年もぶっ飛んで参ります!

  2. 名有り より:

    リゼちゃんの親○カが急激に加速している…⁉︎ 許せる!!!!!(ここ最近ロクにコメント出来ずすみません!)

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      こちらこそ、返信が2週間も遅れてごめんなさい!
      名有りさん含め、皆様方の感想はちゃんと読ませて頂いておりますのでどうかご寛容くださいませ。
      またお時間が空いたときなどにぜひご来訪くださいね。

  3. 匿名 より:

    渋くて粋な終わり方いいですね!

  4. Beyond the Average より:

    大切な人が高熱になるとすごい心配になりますね。リゼは心配しすぎかもしれないですが。リゼはもう少し自律しないといけないかも(笑)。
    そろそろマスク必須の季節!砂水クジラさんも風邪に気を付けてくださいませ~。

    • 砂水クジラ砂水クジラ より:

      Beyondさんのおっしゃる通りです!
      心配なのは分かりますが、学校は抜け出しちゃダメだよリゼちゃん;
      ここあちゃんが喜んでくれるのであれば、どんなことでも後悔はしなさそうですがね(笑)

      大丈夫ですBeyondさん!バカは風邪ひきません!
      すなわち、砂水クジラは風邪ひか--なかったら苦労しませんね!
      ありがとうございますm(__)m

タイトルとURLをコピーしました